あちらこちらで雪割りをする音がきこえてくる。
窓から見えるグランドでこどもたちの元気な声が響く日が待ち遠しい。
雪解けを待っているのは農家も同じ。
道路わきや南向きの斜面などにフキノトウが顔を出し始めた。
塀のコンクリートの隙間からたんぽぽが咲いている。
春の使者がこれからたくさん増える。
もうじき一斉に草花が萌える。
春はすぐそこまできている。
「明るい日は明日なんだね」
小学生の言葉にはっとする。
希望を捨ててはいけないよね。
こどもたちは親や大人に心配させないように
健気に笑顔を見せている。
いいのよ、泣いてもいいのよ。
いっぱい泣いて、それから笑おう。
きみたちをこれ以上悲しませないように、
大人たちはがんばるから。
夕陽が水平線間近に傾くとき、
すべてのものの輪郭が
息を呑むほど鮮明になる一瞬がある
移ろいの優しさに抗って
苛酷な夢のように生の痕跡を
焼きつけようとする棲愴な瞬間
金と銀と紅の路
光と影の路
*misty*