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ある日曜日







部室のソファーに寝転びながらDSをしていたら、綾木がなんか言ってきた。
これはアレだ。絶対めんどくせーことを押しつけられるパターンだ。
DSに集中してなにも聞こえないふりをしよう。






「シカトしてんじゃねーよ。ばっちり目ぇあっただろーが。…チッ、聞いてんのか。」





何を思ったのかクソ綾木ばかやろーは人のDSをぽーいと投げ捨てた。




ちょちょちょちょ、ちょ、おま! 壊れたらどうするおつもり!?いくらだったと思ってんですか?私のこつこつためてたお年玉つかったんだぞばっきゃろー!」
「しけたお年玉だな。」
「わーうざーい。」
「壊れたら俺が新しいの買ってやる。だから、俺の話を聞け。」




「…どこの王様ですか、あなた。」





無残にもスティックとかいろいろ破滅しているDSを見つめる。
データ飛んでそ~
やべ~泣きたーい。








「日曜日、午後6時に俺の家にこい。」
「は?行きませんよ。私日曜日は王子様攻略に忙しいんです。」
「来ないと迎えに行くからな。」
「いや、聞いてます?私… バタン




うわ~面白いぐらい自己中ー。
ま、いいよね。あいつの言うことなんてシカトシカト。










「わ、先輩。なんすかこれ。」
「あ、桂ちゃん。それさ~ あのクソ綾木 が投げ捨ててさーひどくない?」
「どうせまた高原先輩がなんかしたんだろ。」
「同情の言葉をください!優しさをください!」
「じゃ、お疲れ様っした~」












最近桂ちゃんの私に対するアレがひどい。
なんでかな。こんなに愛情をそそいでるのに。

…やべ、泣きそう。てか祐太遅いなー。




































日曜日。今日は予定通り先週買った王子様攻略ゲームの続きをするのだ!


ブブブブブ…

ゲータイの着信が鳴る。

着信
綾木景吾








はいシカトー。無理だかんね。私の王子様はやめらんないかんね。
なんせ今日は王子様の誕生日。絶対おいしいイベントがあるに決まっている。
うふふっふ。








『真央…オレ、行きたいところがあるんだ…一緒に、行かない?』


「いくいく~♪」



ピーンポーン
















ピーンポーン























ピーンポ ピーンポ ピーンポ ピーンピーピーピピピピーンポーン











「て、うぜぇええええ!」



ガチャッ!




「ふざけんな、いるじゃねぇか!」


「そりゃいますよ!私の家ですもん!!じゃ、さよーなら。」


ドアを閉めようとしたらものすごい力で引き戻された。
「うぎゃっ」


反動で綾木の体に激突した。
軽く目を回していると、綾木は何を思ったのか人を縄でぐるぐる巻きにしていく。


パチンッ






ふざけたポーズで指を鳴らすと、サングラスをかけたスーツ姿のがたいのいいおにーさんたちがわっさーと周りを取り囲む。




こわすぎだから!






「つれてけ。」



「綾木先輩!?」






私はもうわけわからんじょうたいで彼らに担がれーのなんやかんやでベンツに乗せられました。
初めてのベンツがコレて。おま。































「おい、いつまで寝てんだ。コラ、起きろ。」

ベチベチと無遠慮にほっぺをたたかれてはっと目を開けた。
「ヒロト君!?」


「…誰だ、そいつは。」






目の前には綾木しかいない。
「…なんだ夢か。あ、やべ、ヨダレが…」

「いいか、今からお前は礼譲だからな。」




無言でティッシュを差し出され、なんだこいついろいろと無視かよなんかつっこめよてか突然何?という気持ちを込めてヨダレを拭きつつ綾木を見つめた。
そして気づいた。










なぜかこの人、えらいフォーマルな格好をしてらっしゃる。









おいおい。
「赤いネクタイはないでしょー。先輩」


「これはセバスチャンの趣味だ。それより、とりあえずお前は黙ってニコニコしていろ。」

「いや、意味分かんな…えッ」








そして気づいた。








なぜか自分も、ふりふりのドレスを着ていることに。






「これも、セバスチャンの趣味ですか?」


「それは俺の趣味だ。」

「うわ… かわいそう…。





























とりあえず、こうゆうことらしい。

今日はどっかの富豪の誕生日パーティーで、なんかそこの娘さんが綾木にぞっこんらしく、←うける。
で、それをあきらめてもらうため(?)に私が彼女のふりをしてなんかふるまっとけばいいらしい。








うん。なるほどね。


「じゃ、お疲れッしたー。」

「待て。」

ガシィツ!



「なぁーんで私が彼女なんですか? しねってことですか?

「ふりだ。バカが。」

「おいおい。帰っちゃいますよ、私。」

「わかった。DS買ってやるから。」

「それは以前かってもらう約束したはずです。」

「…お前…ちゃっかりしてるな…。」

「じゃ、私に利益ないんで帰りますね。ボイコットです。」










私は勝利に満ちた笑みを見せ、カツカツとヒールの音を立てて車から離れ、ケータイを取り出した。
とりあえずアプリで現在地を調べて、祐太でも呼び出して迎えに来てもらうとしよう。








「ドラゴンクエスト最新作…。」




「!?」



「買ってやるよ。」

「綾木先輩、すきです。」












「よし、行くぞ。」

「はい!まかせてください!!」



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