マザーグースの部屋

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2009年01月02日
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「こんばんは よろしくお願いします。」


テニス4.jpg優勝

テニス合宿の会計を担当していた私はろくに返事もせずに「合宿に参加するかどうかを次回までに返事してください・」と無愛想に言った。
私は数年前からテニスサークルに参加していたが彼と会うのはその時初めてだった。
その時はまさか彼と付き合うことになり、まして将来結婚することになるとは夢にも思わなかった。
当時私は大好きな人の「幸せにはしてあげられない」という言葉に悲しみのどん底にいた。

2008-09-29 02:06:16

駅大根の花


今でもそのことは本当に申し訳なかったと悔やんでいる。
そんな出来事があってますます悲しみは深まった。
この出来事は17年間誰にも話すことなく過ごしてきた。
もう誰にも会いたくない、どこへも出かけたくない・・・友達の結婚式にも招待されていたがそれすら出席できないような状態だった。
そんなある日、「テニスの合宿に参加しますのでよろしくお願いします。自動車も出しますのでよかったら利用してください。」という電話がかかってきた。
ナイターの練習の時に会った彼からだった。
その後再度電話があって「最近練習に来てないようだけれどもどうしたの?駅まで迎えに行くから一緒に練習に行こう。」と誘ってくれた。
私はためらったが思い切って外に出ることにした。そして過去のことはすべて忘れようと心に決めた。
6月末にテニス合宿があり私は彼の運転する車に乗せてもらうことになった。
彼は一生懸命私に話かけてくれた。最初は何を話せばいいのかわからなくて黙ったいたが彼の横顔見ているうちに彼の優しい気持ちが伝わってくるような気がした。
テニス初心者の私は高校時代からテニス部だった彼に丁寧にテニスを指導してもらった。

そして8月に入って宇治川の花火大会に行った時にはぐれないようにと初めて手をつないだ。
その後彼から「付き合ってほしい」と言われて自然と私たちは結ばれた。
私は過去の出来事を彼に話すことができずに次に会った時には話そう・・・そう思いながら結局話すことができなかった。
彼のおかげで私の冷たくなってしまっていた心はだんだん暖かくなりました。
そして数ヶ月後には「結婚してくれるよな」と言われて私は迷うことなくうなづいていいた。

結婚前.jpg結婚前1.jpg



私は全然可愛くないし、美人じゃないし、太っていてスタイルは悪いし、優しくないし、積極的でもない、テニスも下手だし・・・それに彼より2学年(3歳)年上なのに・・・
本当に何のとりえもないこんな私でいいのだろうか?
それなのにそんな幸せな気持ちとはうらはらにやはり過去のことが心のどこかにずっとひかかっていた。
11月になって好きだった人が京都に来た。遠い所に住んでいたのでもう二度と会うことはないと思っていた。会おうか会わないか迷ったがこのままでは悲しい気持ちのままでの別れになってしまうのでちゃんと会ってさよならを言おうと思った。そしてそのことは彼には黙っていた。
7か月前のあの出来事がうそのようにまるで何もなかったかのように普通に話せたし私には新しい出会いがありその人と結婚するということを話した。でもその時に消えてしまった命の話はしないままだった。もう別々の道を歩き始めていたからどんなに抵抗してもその流れには逆らうことはできなかったしたとえその話をしてもお互いに苦しむだけだと思った。それに二人だけのことではなく私にはとても優しくしてくれる彼がいてその人のことを裏切るようなことは決してできないと思った。しかし彼にはこの数日間ちょっと忙しいのでテニスは休むと嘘を言ってしまった。
京都滞在中にいろいろなところへ行っていろいろな話をして・・・別れ際に缶ジュースを飲みながら好きだった人とハンドタッチをして「がんばれよ!」と言われた。そのあと私の涙が止まらなかったのは言うまでもない。本当にこれが最後だと思った。
好きな人を乗せたバスが見えなくなるまでずっとずっと泣いていた。

年が明けて2月に正式に婚約することとなった。結納の前日に彼と打ち合わせをしているときもまだ心の中で過去のことを忘れきれていなくてぼんやりしていた私の様子に彼はおかしいと気付いたのか「どうかした?何か心配なことでもある?」と尋ねたが私は「大丈夫!何もないよ」と無理やり笑ったような気がする。
彼の優しい目をみたらどうしても過去の話をできずなかった。いつの日か年寄りになって死ぬまでには昔こんなこともあったよと話せたらいいなと思うようになった。
そのあと結婚に向けての準備もいろいろあったけれども一日でも早く一緒に暮らしたいと彼は言ってくれた。いつも体調が悪くて腹痛を訴えていた私だが彼と付き合うようになってからは精神的にも安心できるようになってきたのか不思議と腹痛を訴えないようになった。「僕が守ってあげるから、おじいさんとおばあさんになってもずっとずっと一緒だよ!」きっと彼のその優しい気持ちが私にとっては一番のお薬だったのだと思う。

しかし5月の入籍、結婚までには周囲の反対などいろいろと困難なことばかり続いた。
お互いの親の反対があった。でも彼は「ぼくにとって一番大切なのはさえちゃんだから、たとえ誰がどんなに反対しても関係ない。彼の職場は京都だったけれどもかまわないから京都から離れて誰も知らないところで邪魔されることなく二人で暮らそうと言って京都を離れることにした。結婚式や披露宴はすでに招待状も出していたので何事もなかったかのように執り行われた・・・

結婚式2.jpg結婚式5.jpg

結婚式6.jpgブーケ.jpg

結婚式1.jpg結婚式4.jpg
ヨーロッパへの新婚旅行はとても楽しかった。
行き先からオプションまですべて私の希望を優先してくれて、ドイツではシュタイフのぬいぐるみをいっぱい買ってもらった。ベルサイユ宮殿もベルばら好きの私はぜひ行きたいと言った。スイスではリュージュのきれいな音色のオルゴールを買ってもらった。私がひとりで子供のように彼に甘えた1週間だった。

新婚旅行1.jpg2009-01-03 11:56:03

新婚旅行10.jpg新婚旅行5.jpg

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新婚旅行6.jpg新婚旅行15.jpg

新婚旅行から帰国して新居に戻ってからは二人だけの楽しい生活がはじまった。ふたりで琵琶湖に泳ぎに行ったり信州やディズニーランドへも旅行した。妊娠するまではスキーに何回も出かけた。二人だけの新婚生活は短かったけれども毎日がとても楽しくてだれにも遠慮することなくいつも一緒に楽しい時間を過ごすことができた。そして出産予定の1か月前にも二人だけの旅行は最後だからと言って能登、金沢方面に連れて行ってくれた。

旅行2.jpg旅行3.jpg

信州.jpg0.jpg2009-01-03 14:26:04







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Last updated  2009年01月04日 02時28分36秒
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フルタユウスケ @ Re[1]:ご無沙汰しています♪(03/08) マザーグース2002さんへ ご返信、誠に…
マザーグース2002 @ Re:ご無沙汰しています♪(03/08) 長らくこちらのページを開けることがなか…
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