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Get caught reading
http://www.flickr.com/photos/korax67/4396976703/
地図によるとギリシャの西側あたり。
どうやら連絡船みたいな船に乗って読書しているところ。
なにもそこまでして読書しなくても、後ろの風景を見たほうがいいんじゃないかと私は思う。だけど、その女性にとってはこの船に乗ることはいつものことで、暇つぶしに読書でも、ということだろうか。
それにしても、こういう所で読書するとどんな気分になるのだろう。
先日の休み、図書館へ行くつもりだったが、玄関を出ると珍しく空気が乾いた涼しい秋日和だったので、丘の上にある公園のベンチに座って読書でもしようかと考えた。その公園の目の前には金網に囲まれた小さな球場があって、おっちゃんたちが童心に戻ってはしゃいでいた。いざベンチに座り読もうと思うが、涼しい風が読書を邪魔する。ふつうそれが青空の下で読書をする醍醐味のはずだが、私はまだ読書に未熟であり集中しなければ読み進められない。涼しい風にあたりながら読書をするなんて、今の私にとっては上級な行為だ(笑)。そんなせいもあって、読書をやめてボーっと空を眺めた。所々にモクモクとした夏雲のある青空だったが、時々ねずみ色の雨雲が足早に流れていく。素晴らしい風景だった。
いつもこうしてボーっと眺めていられたらと思う。
素晴らしい風景に出会うことは何度もある。だが、それはいつもあくせく歩いている途中で、周囲の目を気にして急には立ち止まれない。写真に収めることもあるが、忠実には保存できない(もちろん私の写真の腕が無いことも原因だが・・)。
今思い出せば、過去に出会った素晴らしい風景たちはもう忠実に想像できず、ただ素晴らしい風景だったという思い出になってしまった。もう一度あの風景を見られたらと思うと、なぜだか切なくなる。
いつかまた素晴らしい風景に出会ったら、次こそは立ち止まり、飽きるまで、納得するまで、日が暮れるまで、ボーっと眺め続けていたい。