Memory of Embers

Memory of Embers

彷徨



「最低の世界」って 口々に呟いて
 品の無い笑いで 泣いてる振りして
 明日だけ忘れて 何度も塗り重ねて
 仕上がった自分さえ 誰かと似ていて

 静かに消えた あの夢の跡に
 彼方に沈む 記憶に行方を

 掲げた願いは 正しさも果てて
 咎めた理想は 答えを失くして

 見渡せば皆 自画像に見とれて
 並べても同じ表情して 黙っていて
「誰かに似ている」って言われたくもなくて
「誰かって誰なの?」また尋ねて

 いつか踏み外した行方が 続いていくように

 渇いた叫びは 唄声を裂いて
 濁った言葉は 偽りを越えて

 静かに消える 遠鳴り先に
 彼方に浮かぶ 久遠に行方を

 生まれた願いは 形を求めて
 焦がれた理想は 面影を捨てて

 響いた叫びは 唄声を成して 
 刻んだ言葉は 想像を超えて

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