秋のサンティアゴ巡礼街道(21)
サンテイアゴ巡礼街道の ガウディ
レオン王国の首都であった古都レオンは
中世の歴史的建造物が現代の今も街のなかに
しっとりと溶け込んで暮らしの中で息づく
あるいは、長い歳月に耐え抜いて
今なお心の拠り所となって
威風堂々と聳える聖堂
しかし、
レオンの町には前衛的なモダンな建造物も
古風な町並みと共存して調和している
アントニ・ガウディの初期の建造物カサ・デ・ボチネス
(Casa de los Botines 1892~1894年建築:Antoni Gaudiのネオゴシック様式の初期作品)
現在、この建築物は銀行の建物として使われている

カサ・デ・ボチネスの入り口にある聖ホルヘによるドラゴン退治の彫刻
ガウディの故郷でもあるカタルニア地方には、
お姫さまを襲うドラゴンを聖ホルヘが退治するという民話があるという。
この地方の人々の暮らしのなかで
ドラゴンは親しみのあるお話であり、
守護神的なものであったのだろうか。
その後のガウディの作品のなかには、ドラゴンをモーチフとする装飾が多用されているという。
今は銀行となっているこのカサ・デ・ボチネスの前には

ガウディさんがブロンズ像となって鎮座ましますベンチがある。
買い物帰りのオバサンが談笑し、
ある時には、美しいお嬢さんが憂い顔で休息するベンチ
ガウディさんは町の人々とともに生き続けているのである。
(夜の街のカサ・デ・ボチネス)
レオンから48km、歩けば2日の行程のところ
アストルガローマ時代に建設された由緒ある町
アストルガ
(アストルガのカテドラル:風雪に耐え、石の色が微妙に変化して、
歴史の重みがただよう聖堂)
この町にもガウディの作品である
司教館がある
(Museo de los Caminos:撮影厳禁なので内部は撮影できなかった)
この建物はアストルガ司教の宮殿として設計されたという。
しかし、ネオゴシック風の奇抜なデザインに
教会側が難色を示し、
途中から別の建築家が引き継いで完成させたという。
優美な曲線を基調とする内部は
アルヌーボー風のインテリアやステンドグラスが美しい。
結局、司教館として長く使われないまま
現在は
「サンティアゴ巡礼街道博物館」
となっている。
この博物館では、巡礼路に関する展示を行っている。

ローマ時代の城壁とガウディの司教館が
秋の黄葉のなかに溶け込んで
静かに佇んでいる
ガウディの斬新で奇抜な建造物は
明るいスペインの空気のなかでは
しっくりと周辺に溶け込んでしまう。
そして
その年代、年代の歴史を建物のなかに吸収して
今も、生き物のように呼吸して
人々の暮らしの中で使われている
巡礼街道の多くの建造物は
中世や近代や現代を象徴しながらも、
調和させて、溶け込み合って、町の美しい景観となって
今に生きている
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