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夜、久しぶりに、九州でたった一つのPR会社を経営している、源匠ピーアールの田原勝氏と、姪浜の小料理店「御園(みその)」に行く。天神方面に用事で行くときは、彼の大名のオフィスに寄って、アブラを売ることもあるのだが最近は忙しそうで、たいてい留守だ。電話して彼がいないと、彼のたった1人の部下の、赤嶺和也君がしきりに恐縮してくれる。久しぶりに会った田原氏は、今の新しい仕事が、取引先にデスクがあってそこの社員のようにあてにされて、ハマってしまい、昔のサラリーマン時代にすっかりもどったみたいな生活になっているとボヤいていた。曰く、出社時間が定時に決まってしまった、放送局など在福岡の媒体社との交渉ごとも、某広告会社担当者は、きれいに仕事をしたいとの意向があって、料金交渉など、出きるだけコッテリ、あざとさで対処したい彼、田原氏には、欲求不満のストレスがあるらしい。聞いてみると、糟屋郡久山に近日オープンする、ユニバーサルの「映画テーマパーク」のオープン前のPRの仕事をしているという。「シャルレ」という下着訪問販売の会社の広報に在籍して後、宮崎出身の彼は、九州でたった一つのPR専門会社を、福岡に立ち上げて頑張っているのであるが、このことは以前の日記に書いたこともある。この日、田原氏が、友人の1人のイラストレーターを伴っていた。「谷新(たに・あらた)」君という。彼は、福岡の田川の出身で、父君は読売西部本社の記者であられたという。店のカウンターで、谷君を挟んでいるのにそっちのけで、ひとしきりハナが咲く。そのうち、田原氏は隣に座っていた初老のご夫婦と話がはじまり、そっちが弾んでいる様子なので、久しぶりに再開した谷君と、僕は話をする。これまで、いつも寡黙なヒトだったので、ほとんどはじめて話しをした。彼は27歳の時に、不動産関連のPR会社にいたそうだが、あるキャンぺーンのとき、モデルルームに「絵」を掛けることになり、その絵を、彼が描いたという。その時の絵が、周囲に気に入ってもらえ、キャンペーン終了時には3万円で買ってくれるという人まで現れた。その時の自信から、谷君は、もしや絵で食べていける人生を思い、会社を辞めて、フリーのイラストレーターになってしまったのだという。“今は、食べていけるの?”と尋ねると「いやー、40歳に最近なったんですが、まだ女房に仕事辞めて良いとは言えないです。」と言う。昨年二人目に男の子が生まれ、仲人をした田原氏としては、何とか彼がもっと売れるイラストレーターになれるように、サポート、アドバイスをしたいのだ。彼のイラストは、ベルナール・ビュッフェ風と僕には思えるのだが、色使いが鮮やかで、ゴチャゴチャした感じもあるが、なぜか品が良いので僕は好きなのだ。福岡天神の大丸の地下にある、「Ships Kids」というブランドで、Tシャツコーナーに、彼の書いたイラストのモノがいくつかあって、彼が見せてくれた「Ships」のカタログには、彼の描いた商品が紹介されている。今や盛りのこの夏に、山や海で、いやむしろ、暑さうだる福岡の街角でこそ、涼しげなイメージをかもしだすのではないかと思った。僕もどうしたら、彼の作品がもっと人の目にふれるだろうか、というテーマで、思いついたことを気ままに谷君に話してみる。僕の記憶での彼の絵は、スコッチウイスキーのボトルが、描かれたイラストが最初である。7、8年前、田原氏が今度、この絵を描いた弟分の結婚式の仲人をすることになったんですと嬉しそうに話してくれたときである。“谷君の感性のままに、色々な商品や、貼ってあるラベルを描いてはどう?”“ラベルの付いている商品ってたくさんあるよねえ。そうだ「商品のある風景」というテーマで、ヒトが朝から晩まで、1日のうちに接触し、消費していく様々の「商品」を、片っ端から谷君ならではの「絵」にしていくのはどう?”などと、ジャストアイデアの思いつくままに提案とリクエスト!“もし谷君のマネージャーを僕がするならば、日本の有名メーカーの色々な、ラベルやロゴを、谷君にはどう見えるのかを描くように注文するよ。”“谷君のイラストで再現されて描かれる商品、「ラベル」「ロゴ」そのものだって、面白い気がする。そのラベルやロゴの会社の人からは、他人が見てくれる、自社の描かれた「絵」で見るのって、嬉しいかも知れないよ”谷君自身は、これまで日本の企業や、日本のブランド商品は、「作り手の思い入れや開発の苦労が想像できて、自分と対象物との距離感が決められないんです。」という。だから日本の物は、描きにくいんだという。これまでは、皆、外国産の商品ばかりを、イラストでは、描いてきたのだという。そこをあえて僕は、言う。“インスタントラーメンでも、化粧品でも、ウイスキーでも、酒でも、何でもいいから、とにかくひたすら描いてごらんよ。1日に1つで、1年で365日、365枚、1年後に、天神のリバレインの地下のスペースかどこかで、谷君の個展を開催するぞ“、とはっぱをかける。タイトルは「商品のある風景・谷新の世界」。「絵」に登場した企業の担当者の1人くらい来場してくれて、広告に使いましょうなんて言ってくれないとも限らないと、前職の広告会社時代の誇大妄想的ストーリーの類になりかけたが、1つくらい実現したっていいよと本気でおもう。商品の存在は、「日常」である、それ自体は面白くもなんともない。そんな「商品存在」が「絵になった時」それは「非日常的存在」に代わると思うのだ。非日常というのはドラマではないか!そのギャップが、文化としての、絵画の意義、意味ではとmusamejiは考えるのであるが、どうだろうか。田原氏にも、この話をすると、面白いと乗ってきてくれた。とにかく谷君は、もっと売れてもいいイラストレータだというのが、2人の共通認識なのである。さて、田原氏が熱心に話をしていたご夫婦は、ご主人のほうがこの日、上海留学から戻って来たばかりという。「御園」で、刺身を食べたいということで、夫婦できていたらしい。上海から奥さんへ買ってきていた土産の「リング(数珠の様な)」を、田原氏が、自分も同じようなものを持っていたが、最近壊してしまったというと、奥さんは自分の腕からはずしてどうぞどうぞと、くれてしまったのだという。ご主人からのお土産だったリングは、奥さんの腕に巻かれていたのは数時間しかなかったのではと田原氏も恐縮しながらも嬉しそうである。きっかけは、ボトルの焼酎のやりとりで、奥さんが田原氏と同じ宮崎の出身ということで、意気投合となったようだ。ご主人は70歳には近いお年のように見受けられた。企業で十分勤め上げてその後を、「好きなことを学習・勉強する」、挙句は海外に留学までするなどというケースが増えているのかも知れない。ぼくの中学時代の恩師も、60歳の定年後に、日本語のルーツはモンゴルにあるのではと思い立ち、なんとモンゴル自治領に住んだり北京の大学に留学して研究をしていて、もう20年もそうした日々を過ごされている方がいる。歴代の教え子たちが集まって、先生の「80歳・傘寿を祝う会」が、さる5月、東京で記念講演付きで開催されたことがあった。当時は理科の先生だったが、晩年は日本語に興味をもち、既に20年のライフワークにしているのだ。互いに知らない客同士が、店のカウンターで隣になったことだけがきっかけで新しいコミュニケーションが生まれ、思わぬ、次の可能性をもたらす。本来、飲食の場というのは、人々がオープンな気持ちで、にぎやかに闊達に飲み食べ、そして話をしあい、楽しいひと時と、「そのとき」を過ごす場所だ。それは、時間の共有の一瞬であるが、たまにそこに未来への期待感が不思議に嵩じることもあるのかも知れない。いつもの仲間で、いつものままにすごし、話すことに、ちょっと「外の人」や「外の風」が入るだけでも、その日1日、何か新しい気持ち、考え、そして行動がうまれ、嬉しく元気になる。行き当たりばったりの夏の1日にも、思わぬ感慨があるものだ。
2005.07.26
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またまたサボっている、この日記。今日は、最近の僕のコーチング講座、その第1回目の内容をちょっと紹介。7月になって、早くも、4クール目が始まった。月2回、3ヶ月6回コースで設定してあるのだがもう3期が終了。4期生の受け入れである。新スタート分は、今回は第一・三月曜の昼10時半から2時間の講座。昼の時間は初で、主婦の方が多いかと想定したが、男性も1人。今回は、講座の進行を、極力、双方向でのやり取りでやってみようと思った。そこで講座の最初に、「これまでコーチングについてどんなイメージをもっているのか」に関し、インタビュー風に、受講の方々に聞いてみることから始めた。参加者の皆さんコーチングは初めてにも関わらず、聞いてみればよくその意味意義を捉えている。いわく、「聞くことが下手、もっと交際上手になりたい。」「いろんな講座に通ったがいつも中途半端なまま実行できないので、コーチンングで行動できるようになりたい。」「看護師の仕事に役立つと思って。」「お茶の師範だが、お弟子さんと接する時や指導に参考にしたい。」「自営業の夫の仕事のサポートに役立てたい」「経営コンサルタントの仕事がら、目標達成のサポートという部分に興味をもった。」「コーチングの”引き出す”ところに興味を持った。」「子どもと接する時に、親としてヒントにならないか。」図らずも、皆さんのコーチングへの期待は、どれも、コーチングの機能・効果や役割に関し既に分かっていただいているようだ。皆さんのきっかけや、期待に、僕からもコメントをつける。こういう方たちならば、より説明もしやすくまたロールプレーも楽しんで参加していただけるのではと感じた。みなさんにひと言ずつ口を開いていただいたが、まだ緊張気味である。コチラを見て下さっていても、なんだか硬い、コワイ表情。こちらと、目を合わせようとしない方もいるし‥。そこで、”では、ちょっと、リラックスタイムです。ジャンケンしましょう。皆さん一度、席を立って、お隣りの方とジャンケンしてください。”その日は奇数の参加人数だったので、僕も加わる。”では、勝ったヒトは、椅子に座ってください。負けたヒトは?‥後ろに回ってください。さて何をしましょうか?”誰かが、小さな声で”肩もみ??”僕”ご明答!そうです。では、皆さん、椅子に座った前の方の肩をモンで上げてくさーい。時間は30秒、初対面のヒトの肩をもむなんて、思わなかったでしょう””ウーン気持ちいいですね。皆さん最近肩をもんだりモンでもらった事ありますか?””ないです。肩モミ器ですね!”あーそうか。機械に機会を取られて‥”などといっているうちに30秒。”気持ちいいですね。もう少し、1分間にしましょうか”と30秒延長!”では今度は交代、1分間、お返しで肩をもんであげましょう。相手が気持ちよくなるように、相手のことを思いやってもんでくださいね。”やっと、参加者の表情に笑顔が見られるようになった。”さて、みなさん、今の肩もみ、どんなコミュニケーションでしょうか。非言語、ことばによらない、ノンバーバルコミュニケーションの一つですね。人は、自分の考え、思い、気持ちを言葉にしてそれを伝えることができる動物、言葉を交わすコミュニケーションが人間のミュにケーションですが、非言語でも通じ合うことも多いし、そういう場もたくさんありますね。漸く、少し笑顔が出てきましたね。””では、これからは、「言葉のコミュニケーション」をいたしましょう。みなさんあ今日初めてで、「この講師はどんなヤツだ?」とお思いでしょうから、まず私自身の自己紹介から始めます。”と、私は、2年前広告会社を早期退職して、昔やったアナウンサーに戻り、またインタ-ネットの楽天日記ブログでコーチとコーチングに出会い、今や「声の仕事とコーチングを仕事にしている」と話す。こんな風に、昨年の10月から、福岡の岩田屋コミュニティカレッジ、NHK福岡文化センター、この5月からジョンロバートパワーズ福岡校で、「コーチング入門講座」を持っている。ほかにも、音楽サークル主催の方の18人の女性グループや、僕の講座に参加してくれた2つの講座卒業生の方たちの自主的な勉強会「MSコーチング愛好会」で、講師役を務めている。このところ、なんだか学校の先生みたいだなあ。「鮫島さんは、学校の先生向いていたんでは?」と、かつての古巣の広告会社後輩の1人に言われた事があった。当時担当していた得意先の一つの健康飲料メーカで、その「ヤ○○ト・レディ」の方たちに「CMが出来るまで」を講演したことが在ったのだ。その後輩が最近の僕を評して、「ほれ、ネ!僕は言ってたでしょう!」と嬉しそうに言うのだ。先日は地元デパートの新入社員研修で、コーチング紹介の講演依頼をいただいたりもした。この時も、新人さんと社員受講者の方に、「コーチング」のことをどの程度ご存知か最初におたずねしたのだが、まずはほとんど皆さん知らないという返事だった。実は「コーチング」の認知度は、まだまだ、のようなのだ。なので、実況中継の続き、もう少しトライする事にする。本日は、ここまでで‥
2005.07.04
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