Muskaaan　Is 　Here!!　

2005年旅で会ったヒト

その女性のことはたびたび街で見かけて知ってはいたのだけど、
いつも見るたびに、懐かしい感覚を覚えていた。

ある日コーヒーショップのカウンターで偶然隣同士になって
二言三言話をした。

やっぱりその時も初めて会った気がしない。

あたしはその日、宿への帰り道にまた彼女に会い、
彼女のおうちにお邪魔してお茶をいただいた。

彼女は45歳、トルコ出身のシングルマザー。
「トルコと言えばベリーダンスが有名だよね、
あたしはベリーダンスを習いたいの！！」
と言うと、

「OH！あたしは昔ベリーダンスの先生をしてたのよ！！」
そのほかにも服の趣味やら好きな色やらが一緒。

そこで気があったので、
2日後から宿を引き払い、彼女の家に居候させてもらうことになった。
彼女の家には私以外にも旅人、そしてホームレスの女性が生活していた。

最初、ホームレスの彼女を見たときは、ヒイた。
どこか病にかかっているのか、しゃべる言葉もままならなかった。
でも、一緒に生活するたびに、ヒイた、っていうあたしを情けなく思った。
純粋で素直で、控えめな、素敵な女性だった。

一人で前を向いて歩いていく人をいっぱい見れた。
一人の人はたまに本当に切なくて寂しそうな顔を見せる。
でも、寂しさをしっている人はホントに優しい。
笑顔も、すごく優しい。愛が大きい。

あたしもそんな慈愛のあるひとになりたい。
ココロをこめた少しの言葉と瞳で愛を伝えたい。

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