♪知ってる人は知っている♪

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小説・・・・1 P1






親は、俺が生まれてすぐに離婚した。

俺は母親に女手一つで育てられた、そんな母さんが事故で死んだのは、

去年、俺が高校に入学してすぐのことだ。


母さんには、親父が軍人であったことぐらいしか聞いていない。

生きているのかさえも分らなかった。





―チュンチュン―


何事もない朝・・・

いつもと同じ時間に起きて、同じ朝食を食べて、同じ時間に学校に行く。

親がいないため、バイト代と国からの寄付金だけで生活していた。

母さんが残してくれた家も、一人暮らしにしては大きすぎるくらいの家だ、そんな家に一人でいる。




何も変わらない平凡な世界・・・

でも、こんな退屈な世界でも永遠に続いて欲しいと願った。

この世界は今、真っ二つに別れ、戦争をしている。

この国は中立という立場を取っているが、いつ変わってしまってもおかしくない世界に

俺たちは生きている。


「ほら功大、また授業ギリギリじゃない」

担任の吉崎先生だ

「いいじゃないですか。遅刻はしてませんし」

「そうだけど・・・、もうちょっと早く来れないの?」

「無理ですね♪」

笑顔で答える。何気ない先生とのやりとり、これもいつもと変わらない風景だ。

軽い急ぎ足で教室に向かう


「よ、功大」 「おはよう、功大君」

「あぁ、おはよ」

そう言いながら、窓側の後ろから二番目の席に座る。

「おい功、今日転校生が来るらしいぞ」
自称【情報王】の小野寺 憲二だ

「へぇ~。どっち?」

「どっち?ってお前。性別か?」

「当たり前だろ。そこは大きな問題だぞ?」

「はぁ~、お前なぁ。まぁいいか、来るのは女子らしいぞ」

「かわいいのか?」

「それは、自分の目で確かめろよ。っとセンセ来たぞ」

きり~つ、れ~、ちゃくせき

「おはよう、みんな。 突然だがこのクラスに転校生が来ることになった」

「おぉ~」だの 「へぇ~」だの 「どんな子かな~?」とかの

ありきたりな言葉が飛び交う

「はいはい、静かに。 じゃ入って自己紹介してくれる」
先生が言った

廊下から一人の女の子が入って来る

「えっと、 龍宮恭子だ、今日から宜しく」

以上だった・・・彼女は恐ろしいほどに、キッパリとそれだけ言った
殆どの奴が唖然としていた

「じゃ、じゃあ席は功大の後ろでいいな」

「うぇ!!」
思わず声に出てしまった

こっちを見て笑ってくる奴も、ちょっと羨ましそうい見てくるやつもいたが

龍宮は気にも止めず、無言で通り過ぎ、席についた

茶色みのかかった長髪をしていて、クリクリした目、誰が見ても可愛い部類に入る顔だ


俺の第1印象は、ツンツンした奴。そして何故だか懐かしさを感じていた

「俺、山瀬功大っていうんだ。これから宜しくな」
一応挨拶はしておこうと思った

「・・・・・・」

「おい、いきなりシカトかよ」

「うるさいなぁ、さっき宜しくと言っただろうが」

「それは、全員にだろ。俺は個人的に言ってるんだよ」

「はぁ~ぁ。わかった、わかった 宜しくな」
明らかにめんどくさそうな顔で言ってくる

「お前、前の学校で男子に嫌われてたろ」
少し頭にきたので憎まれ口を言ってみる

「うるさいと言っているだろうが。そもそも、男と仲良くするなんて、こっちから願い下げだ」

「お前・・・・」
かなりピキっときたが、俺もそれ以上は話たくなくなった。


この出会いが、俺の平凡を壊すことになるとは
知るはずもなかった・・・・

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