Wyhappyの部屋

Wyhappyの部屋

4つのザイニン


1 人財
2 人剤
3 人在
4 人罪

「1の人財は、まさしく会社にとって財産になる人です」
市場の激しい競争に自社を勝ち残らせることができるだけの技術力、専門的な能力を持った社員をいう。

「2の人剤とは、組織の活性剤になれる人のことです」
「その人が部屋に入ってくるだけで、ぱっ、と現場の雰囲気が変わる、という人がいるものだ。
レベルの高い専門知識で周囲から尊敬されている人のことがあれば、職場の空気を明るく和やかにするのが
上手な人の場合もある。
「要するに技術プラス・ワンがあって、そのワンで職場に活気を与えることのできる人です」
いい換えると、出る杭だ。
よどみがちな職場から、頭ひとつ抜けた杭。
「ただし、下手に出る杭は打たれます。出過ぎるほどでなければいけません」
出過ぎた杭を打つと、打つほうの手が痛い。だから打たれずにすむ。

「3の人在というのは、ただ存在しているだけの人。賞味期限が切れて、役に立たない社員です」
ひところそういう社員は、窓際族と呼ばれた。
しかし、年功序列や終身雇用が崩壊し、リストラ全盛の厳しい時代になってみると、窓際族を置いておくゆとりすら 企業にはなくなった。そこで、リストラ生き残り組を現役として使うのだが、
「いかんせん耐用年数が尽きていますから、使いものになりません。これを、会社にとっての含み損社員、
と私はいっています」

そして最後に4の人罪。これは、存在していることが罪になる管理職のこと。
「若い人のアイデアにケチをつける上司が、その典型ですね」
なにかというと、
「そんなこと、ウチの会社じゃ通用しないよ」
と決めつけて、部下の提案を退ける。
こういう上司ほど、若い社員を連れて飲みに行きたがり、酔えば必ず、
「昔は…、おれがおまえたちの年のころには…」
とやる。あげ句の果て、
「分かってる。若い人の気持、よく分かる。お互い日本人じゃないか」
この、日本人、で部下は白けきり、ものをいう気力もなくす。

「さて、皆さんはこの四種類のうち、どのタイプですか」

管理職の研修会に講師として招かれると、坂川さんは意地悪くたずねる。
どの管理職の顔にも自分は1の人財か、2の人剤、と書いてある。
「そういう人に限って、3の人在か、4の人罪なんですよね」
おれがいなければ会社は困る、とみんな思いたがっている。
しかし、ひょっとすると、いなければ会社はもっと伸びる。

坂川さんといえば、毎年の新入社員にいかにも時代をよく表したニックネームを付けることで知られる。
最初の1973(昭和四十八)年の新入社員は『パンダ型』だった。そのころは、
「おとなしくてかわいいが、人になつかない」
80年代の『コインロッカー型』、『瞬間湯わかし器型』などの傑作を経て、今年は『再生紙型』。
「役には立つが、なかなか真っ白にならない」
のだそうだ。


週間 文春 98.4.16      
読むクスリ(上前淳一郎)より


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