Wyhappyの部屋

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神様がくれた休み。その2



 今月から来月にかけて予定していたすべてのイベントをキャンセルして、10時前には市立病院へ行った。(次週は10年振りにゴルフをする予定だったし、2週間後には北海道でログハウスを造る予定だった。)

 受け付けNOは60番。一体いつになったら診てもらえるのか?病院にはめったに行かないが、大抵の場合、受付で2時間、診察で2~5分、会計で30分、薬で30分、と待っているほうが圧倒的に多い。12時半になり、やっと名前が呼ばれるが、診察までは10分以上もあった。

 レントゲンを見ながら、「こりゃ、酷い。一体どういう状況でこうなったんですか?」と聴かれる。神輿から落ちたとは言えないので、「50から70cmの高さから落ちました」といっておいた。その場で、即入院が決まった。診断結果は全治2ヶ月とのことだった。
 2時半には病室に入っていた。いきなり、若い看護婦に座薬を入れられる。腫れが酷いので、手術は1週間後となった。

 ベッドでは左足を心臓よりも高くして、患部は常に冷やしておかなければならない。痛みは少し減ったものの、やはり痛い。薬が効いてきて眠った。5時ごろに起きてトイレに行った。ベッドに戻るとき隣のベッドの手摺りを掴んだ瞬間に、それが外れ、しりもちをついた。そして、しこたま踵を打った。痛いのがズキンズキンときた。同室のSさんが看護婦を呼んでくれた。すぐに痛み止めの注射を打ってくれた。

 唸っているときに、初めての見舞い客であるFさんがきた。お見舞いを出して、「仕事は心配しないで、じっくり直して下さい」とのコメントを残し、10分位ですぐに帰った。 

 薬が効いてきて痛みは無くなった頃、夕食となった。この夕食が入院中で一番旨かった。多分昼飯を抜いたことと痛みがなかったためと思う。喫煙所が一箇所しかなく、しかも病室から一番遠い。車椅子での移動になるが、車イスの運転はすぐに馴れた。

 7時に外でタバコを吸っていると、トク夫婦が見舞いにきた。昨日は彼らには随分と世話をかけた。何もなければ、昨日はK市で一番旨いホルモン屋に行っていたはずだった。完治したらそこで飲み食いすることを約束する。病室の消灯は午後9時、すっかり疲れて寝てしまう。

痛い思い その2 7/26 

 昼から手術を行うと言う。事前に担当医の祭先生から説明を受ける。「踵の構造と怪我の状況を判断すると、手術の狙いは痛みがなく歩行できること、走れるようになることは難しいでしょう。」説明の後、「先生、最悪の事態はどんなことが予測されますか?」と質問すると、「今より酷くなることはありません。今が一番酷い状態だからね。」と笑いながら答えられた。ガンや内臓の外科手術と違い、中に何かを忘れたり、間違えて良いものを切るなんてことはないのだそうだ。

 手術前に、今年看護学校を出たばかりという看護婦にトイレに連れて行かれる。「浣腸しますから、3分間は我慢して下さい。終わったら教えてくださいね。」と言われた。「やさしくして頂戴。」と懇願し、痛む左足を上げて尻を突き出すと、大量の浣腸を打たれる。アッフン!ここが我慢のしどころと思って頑張ってみたが、ものの1分で発射してしまった。部屋に戻り、手術前の準備と心の準備をして、おとなしく移動用ベッドの上で待機していた。

 4時半に手術室に入る。病室の看護婦とオペ担当の看護婦で引継ぎがされる。ここで、手術用のベッドに載せられ、衣類を脱がされる。入り口からしばらく奥まったあの眩しいばかりのライトの下まで運ばれる。

 麻酔を打つ前に、看護婦が盛んに「痛いですよ。」と言うが、その言葉が反って恐怖心を誘う。(腹を決めているのだから、ブスツとやってくれ。)背中を丸めされられ、腰に麻酔を打たれた。ウウツ、痛い!麻酔が効いているかどうかを確かめられた。すぐに効いたようで、下肢の感覚がなくなっていた。そして、あのいやらしい管を一番敏感なところに差し込まれた。アフン。!?

 S先生、I先生、O先生の3名で手術した。手術中は記憶が定かではないが,時々冗談を言っていたような気がする。「俺の足で遊ばないでほしいな。」と朦朧とする意識の中で思った。手術後、レントゲンを採り、7時15分に病室に戻った、らしい。以下は、嫁が先生から聞いた話。

「思った以上に骨がなく、ボルトや金具で止める固まりがない。人工骨を沢山詰めてピンで固定した。足首の曲がりは完全に直らないだろう。3人掛りで目一杯やった。これ以上時間をかけると血流が悪くなるので、精一杯の仕事です。」「写真で見る限りは、形は良くできている。4週間後からリハビリを行い、6週間後より踵をつけるリハビリをしたい」本人の努力次第で、痛みは取れるとの事だった。

 その夜、痛みで一睡もできず。ベッドから何回も看護婦を呼ぶものだから、彼女達も頭に来た様で、9時過ぎに「**さん、手術後は皆さん痛いのです。我慢して下さい!ナースセンターのほうがあなたの世話ができるから、移動しますか?」痛いのにはからっきし意気地がないので、素直にいう通りにした。(この看護婦は35歳位の愛想のない人で、どうも苦手だった。密かにこいつはきっと男が嫌いに違いないと勝手に思っていた。後は若い看護婦とトキオの山口君に似た看護士の3人が当直。)

 処が、結局は何もしてくれなかった。夜中に痛み止めを打ってくれと頼んでも、駄目です。水を飲みたいと言うことにも、駄目です。点滴があるため、腹は空かないが、朝から水も飲んでいないし、タバコも吸っていない、口の中に苔が生えてくるようだった。「どうすれば、水を飲ませてくれる?」「朝になってガスが出れば良いよ。」と言う。

 朝までの4時間、ただひたすらに耐えた。しかし、どうやってもオナラがでそうにない。しょうがないので、4時半頃に手首に口を当て、「ブブツ!」とやった。看護婦に聞こえるようにやったが、無視している。「看護婦さん、屁が出たよ。水頂戴。」と言った。若い看護婦が聴診器を腹に当て、聴いている。「**さん、本当に出たの?」「うん、本当。」「もし、ガスが出ていなかったら、あなたが苦しむのよ。」…・水を飲みたい一心で嘘をついたが、コップ一杯に氷を入れて持って来てくれた。「旨い!」20時間位水を飲んでいなかったが、こんなにも旨いものかと思った。
明るくなって、病室に戻された。


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