Wyhappyの部屋

Wyhappyの部屋

中国の巻その4



 今日は休みなので、一人で街を探検することにした。昨日は寒かったので、セーターを着て町へ出ると、半そでで充分の暑さだった。ホテルの隣にある深房百貨店に地下で、酒のつまみになるものを購入。次にヘアーブラッシを探す。豚毛の良いものがあるかもしれないと思ったが、ブラッシを説明するのが難しかった。始めは櫛売り場に連れて行かれたが、頭の毛を梳かすマネをすると、ヘアークリーム売り場に連れて行かれる、絵を書いて説明しやっと理解してくれたが、結局欲しいものが見つからずプラスチック製の安いものを購入することにした。

 百貨店の前の歩道にはいつも、上半身裸の足の無い青年こじきがいる。頭を下げてお金をくれといっている。彼の前の賽銭入れにはいつも、何がしかの小銭が入っているが、一杯になることは無い。何故ならそれには彼の哲学があり、人は一杯になるとお金を恵んでくれないからである。何も入っていないと逆に入れてもらえない。だから、ある量になると彼は、猛スピードで裏の方に行き、お金をパンツの中に仕舞い込む。そして、また戻ってきて同じ動作を繰り返す。彼には仲間がおり、夕暮れになると今日の成果について確認しているようだった。ある時はビールで乾杯していることも目撃した。

 この街には、こじきはいたるところにおり、彼のように身体に障害を持った青年以外にも、子供のこじき、若い母親と幼児のこじき、年寄りばあさんのこじきなど繁華街では見られる。翌日であるが、ごみ箱の上から若い母親が子供に小便をさせていたが、その直後に通りかかった、おばあさんこじきはその中に手を入れて、中に在った食べ物の残りを持っていった。小便に濡れた手を払いながらである。又、贋物城の前で、若い母親が乳飲み子を抱きながら、ごみ箱の中に手を入れて、残飯を漁っていた。中には自分でごみ箱に食べ物を入れて、それを食べると言う演技派がいるそうだ。

 昭和30年ごろの日本でも同じようなことがあったことを思い出した。ある時、札幌の丸井デパートの前で傷痍軍人のこじきが座っていた。軍服を着用しているが、足が無いようだった。戦争で足を失って働けなくなった人だと思いこみ、可哀想で涙が止まらなくなった。持っていた自分の僅かではあるが全小遣いを渡した。後で、あれは商売としてやっていたと聞かされ、子供心に怒りが出てきたことを思い出した。

 深房百貨店から向かいに渡る横断歩道の上には、北方から来たと思われる(人相が日本人に似ている)人々が、色々なものを売っていた。羊の肉を焼いていたのはうまそうだったが、衛生状態が悪いように見えたし、果物やナッツの類も同様であった。衣類(特にハンカチやタオル)やオモチャの類も同様にイカにものという感じでとても買う気にはなれない。彼らの形相はとても必死ではあるが、もう勘弁してよ、と言うくらいの安物やこれを売ったら故郷へ帰れるみたいな、最後のひとつか二つまで売っていた。老眼鏡はとても安いが、手垢で汚れていたし、Yシャツやネクタイも素晴らしいぐらいのセンス?が光っていた。
 歩道橋を渡り、下へ降りると今度はバッタ屋みたいなスーパーがあり、それこそ100円ショップのように何でもが安く売っていた。パンツを探していたが、女物はどこでも安いのがあったが、男物は見あたらなかった。深房百貨店でもブリーフはあったのに、前空きのボクサーパンツがないのはどうしてだろうか?と変に思った。何故なら今はいているのが中国製のパンツだから。

 繁華街のある通りに出た。露天の飲茶が沢山出ていた。何かひとつ食べてみようと思うが、材料も調理法も味付けも全く判らない。そして、何か気持ちの悪さを感じる位怪しげである。老いも若気も旨そうに食べてはいるが、結局何も買わずに一周してデパートに入る。5階か6階の飲茶というか、中国風ファーストフードを見つけた。中華は勿論のこと、インド風カレー(なんとインド人がカレーを作っていた、しかもナンはフライパンで焼いていた)や吉野家という、うどんと天丼の店(なんか違うな?吉野家は牛丼では?)、そして、中華料理屋が軒を並べていた。
 ここでは注文した後に共通のレジで金を払い、レシートを再度店に持っていくと料理がもらえるという仕組みになっていた。北京のやり方と同じであった。昼飯に坦々麺と餃子で18元、そして青島ビール6元を注文した。約320円の昼飯であったが、充分満足できた。坦々麺も餃子も日本のモノとは違うが、ボリュームといい、味と言い旨かった。

 昼飯を食べた後、2時ごろホテルへ戻ってきた。フロントの前で、遊びに行っていた3人が戻っており、今日の夕食の相談をした。たまにはホテルの中で食事がしたいというので、今日の夕食はホテルのレストランでしようと決めていた。ホテルでは色々なサービスがあり、チェックイン時に券を渡される。その券は朝食やその他のサービスに使えるもの(例えば、コーヒーショップ、洗濯物、電話代、食事など)であり、3人がまだ未使用の券があるので豪遊しようかと意見が合った。ロビーでの待ち合わせの時間を決めた。

 時間になり、2階のレストランへ行ったら、結婚式があり貸切で利用できないらしい。花嫁・花婿に挨拶して(日本語でおめでとうございますと言っただけであるが、)、フロントで紹介された他のホテルへ行く。
 かなり高そうなイメージのレストランであったが、満員状態にあり、テーブルは通路に近くあまり良い席ではなかった。英語も日本語も使えず、適当にメニューをみて注文する。何が出てくるかはお楽しみである。いつも決まって注文したのはチャーハンであるがどこでも旨かった。2日目に4人で食べきれないほどの注文をしたので、今日は料理数を押さえたが、丁度良い量であった。

 ホテルへの帰り道、Hがお姉ちゃんに声をかけられていた。一人で歩いていると、娼婦が声をかけてくるらしい。特にこの辺は有名らしい。しかし、色々と危ないことがあるようなので、気をつけるのが良いらしい。ホテルへの帰路、中国4千年の歴史が感じられる店を冷やかしたが、掛け軸にしろ水晶にしろ高すぎた。思わず「高いねえ」というと、日本語が判るらしく、「高いかあ?」と店員が言っているのがおかしかった。

 ホテルへ戻り、シャワーを浴びた後、マッサージに行く。トーファンがいなかったので、バーバーにやってもらう。一人分を耳掃除に使う。耳掃除も下手だったが、1時間揉んでもらうと、つい気持ちが良くなり寝てしまった。ふと目が醒めると誰もいない。さては、と鍵と財布を探すとトレーナーのズボンのなかにない。あわてて廻りを見ると棚の中にあったので安心する。異国にいるせいか気になってしまう。不安になるなら来なきゃ良いのに、と思ってしまうがつい来てしまう。料金を支払い部屋に帰る。酒が醒めて来て、又紹興酒を飲んで寝る。



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