Go!Go!ゴーヂャスDiary

Go!Go!ゴーヂャスDiary

2006.02.22
XML
カテゴリ: Movie ハ-ホ
渋谷シネパレス1

アカデミー・ノミネートの上にトリノ・オリンピックやシャロン首相重病などのニュースの中、絶好のタイミングで話題作公開。
キャパ少ないので混むかと思って、早々に入場券買いに行ったらなんと整理券1番。「RIZE」見た時から体調悪くて、長~い映画を見る自信がなかったんだけど、席選びにこだわった甲斐あって良席ゲット。やれやれ。

最初に一言お断りしておくけど、私、スピルバーグのシリアス作品は「プライベート・ライアン」しか見てなくて他と比較出来ないし、映画の内容に見合わないろくな感想にならないのでご了承下さい。

前にもコメントで書いたけど、この事件はミュンヘンのオリンピック会場跡に行った時に知りました。追悼記念碑があったような気がする。
事件やイスラエル・パレスチナ問題の概要のさわりだけは知ってたが、始め事件そのものを描いた作品と思ってたので、その後の報復劇の話と言うのを知った時は、そんな話は全く聞いた事がなかったので驚いた。
冒頭シーンの、そんないきさつでテロ集団が選手村に入れちゃった事にも驚いたけど。

ネタバレが嫌なのでいつも通り特に予習はしてかなかったが、やっぱり私の乏しい知識じゃ知らない用語もあってわかりにくいとこがあったなー。モサドとかロッド空港とか、この事件の前後に何があったかもわかってなかったもの・・・。
最初の会議のオバサンはこれ誰?状態だし(首相だったんですか・・・)、なんでアヴナーが指名されたかとか、アテネの宿でのやり取りもどういう意図でルイが二つのグループを鉢合わせさせたか、いろんな組織名が出て来て訳わかんなくなりそうだったし。国もあちこち飛んでどこにいるのかわかり辛かったから、もう少し字幕で補完してくれると有り難かったなー。


70年代サスペンス映画を目指したらしいよ、例に挙げられてる映画が未見のものばかりなのでよくわからないけど。

私の知ってる範囲で言えば、予告編からすごいなーと思ってたんだけど、衣装や美術、画質がとっても70年代してた事。
エリック・バナは一昔前顔なのかな、もっさいモミ上げやぶっといネクタイが良く似合ってた。ハンチングとサファリ・ジャケも可愛い~。ダニエル・クレイグのピタピタ系もセクシーだったけど(007に大いに期待)。
アヴナーとエフライムが話す海岸通りの画に黄色いフィルター掛けてるのも、とても70年代のヨーロッパっぽいと思ったんだけど、各国毎に色のテーマがあったんだ。他は普通に現代っぽい絵だからなーんだ、と思ってたからわかんなかったけどね。
ロケで周ったと思ってたので、ハンガリーとマルタでしか撮ってないと言うのにも驚いた。

カメラマンのヤヌス・カミンスキーはずっとスピルバーグと組んでたんだね。1枚絵としても凝ってる綺麗なシーンがいっぱいあった。
最初の報復後ミルクに滲む血とか、キッチンのショー・ルームを窓越しに見ているアヴナーの左手に写ったロバートを消した後にルイが現れたりとか、アヴナーとスティーヴがハンスを挟んでベンチに座る後ろ姿などなど。テロや報復シーンで、ハンディで仰ぎ気味に撮るのも緊迫感あったね。
なるべく情報をシャットアウトしてたのにどっかで見ちゃったので、最後のシーンを知ってたんだけど、これを持って来るのはメッセージ的には最適、この場所を持って来るのに不自然じゃない序盤の前振り、ただ現代まで時間が経ってるわけでもないから、どうやって見せるのかなー、やっぱCGで再現かなーとラストに近付くにつれ予想してた。なので、さりげなーく見せられた時は、センスいいと思ったよ。

センスいいと言えば"Home"をキーワードとした脚本もなかなか良かった。この人も凄い人なんだね。最初、繰り返し出て来るキッチンのショー・ウィンドゥを見つめるアヴナーの意味がわからなかったんだけど、ルイの「ホームは高く付く。」ってセリフで良くわかった。
でもアヴナーの奥さんがNYのアパートのキッチンを「大き過ぎて・・・。」と言うのは、キッチンなんて広い方がいいのに、と普通に不思議だったが、逆に狭過ぎてもっと広い"Home"が欲しいと言う方が、前述のアヴナーの行動に繋がると思うんだけど。
あと、ちゃんとクローゼットの話が後に繋がるとこも無駄がない。


スピルバーグがイスラエルから抗議を受けるほど、両者を均等に扱ってると感じるのはこのシーンだけだったので意外だった。ここはもっと長くしてもいい位だったけどな。

サイトのプロダクション・ノートにある、それぞれの国の役にそれぞれの俳優を使う、その均衡を保つ為に現場に物凄い緊張感があった、と言う話がとってもリアル。メイキングでこの辺の話が出るかな。
この映画がとてもリアルなのはいろんな言語が飛び交っているとこ。英語にしても訛ってるし。時々字幕のないとこでエリック・バナが独語喋ってるのが私的にはgut。

銃撃戦の銃声が立体的に聞こえてこれもリアルと思ったら、音響ベン・バートだった。音のいい箱で見て正解。
ジョン爺がまたサントラで、この中近東風女性スキャットはSWにもあったけど、あまし好きじゃない。


ルイ役の人は阿部サダヲだな。ブライブトロイはどこに出てたんだろ。

しかし、ラスト近くまでほぼ完璧!と思いながら見てたのだが、あのフラッシュ・バックで一気に失望。指輪のデネソールの食事シーンのように、料理の腕を振るうアブナーのシーンの生と死の対比はわかる。でもこういう対比だったら、もう少しさり気なくやって欲しかったな。別にそんなバナ兄貴は見たくない~、とか外人さんは違うなー、ってわけじゃないんだけど、汗飛び散るスロモにしなくてもいいんじゃないかと。
こないだ「トンネル」をTVで見て似たようなシーンがあって(こっちはクライマックスじゃなかった)やっぱり急激に萎えたんだけど、人間生きるか死ぬかって状況に追い詰められると、やっぱりそっちに走るのかな。平和ボケした日本人にはどうしても共感出来んのだが。
フラッシュ・バックの空港でのシーンは最初のニュースでさらっと流しただけだったのをここに持って来たか、と言う感じだったけど、凄まじい描写だった。でも"銀残し”の効果って今一つわかんないんだけど・・・ダメですね。

公式サイトを見ると、最高のプロ集団が考え抜いて制作した極上品には違いない。素人の私なんかには全く考えが及ばない程、微に入り細に入った手管を使ってる。
でもこれはユダヤ系アメリカ人のスピルバーグが選んだ題材ではなく、プロデューサーのバリー・メンデルが暖めていた企画だったんだ。数年前から中世物が流行り、現代に生きる製作者だったら、暗喩的にメッセージを込めた映画を作りたくなるだろうし、また作るべきだと思っていたが、ここんとこの戦争・政治映画ブームはより直接的に表現しようと言う傾向が広まったんだろう。
過去の事件を今更掘り返してどうなる、と言う意見もあるようだが、人々の記憶が風化する前に形に残し、事実を知らない世代にも通知する事には大きな意味がある。少々あざとい感があって、バナ兄貴の例のシーンは抜きにしても、最終的には評価すべき映画だと思うよ。

こないだWOWOWで「ブラック・セプテンバー」やってたんだね、見損なった。ところで"黒い9月"の「標的は11人」がNY同時多発テロ9.11決行の理由ってほんとですか・・・?怖過ぎる!!

この映画のニュースはこちら。
「ミュンヘン」公式サイト





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006.09.17 15:03:16
コメント(2) | コメントを書く
[Movie ハ-ホ] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:「ミュンヘン」(02/22)  
nanako さん
こんにちは~。

>あのフラッシュ・バックで一気に失望。
友人が同じことを言っていました~。「あそこはつくりすぎだー!」って。たぶん、お師匠さんと同じことを感じたのではないかと・・・。
それから、ルイの演技がいいって言ってました。

>ところで"黒い9月"の「標的は11人」がNY同時多発テロ9.11決行の理由ってほんとですか・・・?
そんな、つながってるんですか?もう、30年以上も前のことなのに。これからも、こういう連鎖が続くのかと思うと、また、むなしさがよみがえってきます。

☆話はガラッとかわって、エキシビションのプルシェンコは、すごかったですねー。ヤグディンが一番と思っていたのですが、みなおしました。 (2006.02.26 15:00:29)

Re[1]:「ミュンヘン」(02/22)  
nanakoさん、こんばんは。ちょっとお久しぶりになってしまいました。

nanakoさんのところにTBさせていただきついでに、他の方々のブログも読んで参りましたが、私も大体みなさんと同じ感想ですね。
でもあのシーンについては言及されてる方がいらっしゃらないようでしたが、みなさん、どのように感じてらっしゃるんでしょう・・・。
ルイ役の方はマチュー・アマルリックと言うフランス人俳優で監督もする多才な方だそうですね。

9.11の話はどこかでちらっと見ただけなので、ただの噂かも知れませんが・・・どちらにせよ、報復の連鎖はまだ続いてますよね。
今回、事件に関していろいろ見てみましたが、中東問題は一筋縄では行きませんね・・・。付け焼き刃の知識じゃ全く理解出来ていないような気がします。

私もエキシビション見ましたよ~!ちょこっと感想書こうかな。 (2006.02.27 00:11:34)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

カレンダー

サイド自由欄

映画の感想をまた書き始めたので、
7年ぶりに戻って来ました。
コメント受付も再開しました。

バックナンバー

2026.08
2026.07
2026.06
2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2026.01
2025.12
2025.11

カテゴリ

カテゴリ未分類

(0)

Movie ア-オ

(24)

Movie カ-コ

(13)

Movie サ-ソ

(19)

Movie タ-ト

(14)

Movie ナ-ノ

(5)

Movie ハ-ホ

(31)

Movie マ-モ

(3)

Movie ヤ-ヨ

(0)

Movie ラ-ワ

(11)

Movie others

(21)

SW

(70)

SWCJ & CW

(28)

Fanboys

(9)

Ewan

(76)

300, Watchmen & Gerry

(16)

Iron Man & RDJ

(38)

Keanu

(13)

Deutscher Film

(10)

Football

(61)

WM2006

(25)

NA

(20)

Dance

(37)

Music

(9)

Travel

(15)

Update & Greeting

(26)

コメント新着

背番号のないエース0829 @ Re:「ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: