2004年10月のカルテ



 孤児院で育ったジルーシャ・アボット。彼女はその文才を一人の紳士に認められ、大学で学ぶことが出来るようになる。
その引き換え条件はたった一つ。
毎月、必ず、手紙を書くこと。
文才があると、認められた彼女ですもの。月に一度の手紙では飽き足らず、
どんどん手紙を書き続け、そして作家への階段も順調に上がってゆきます。

楽しい大学での生活。
しかし、自分を大学に入れてくれた人を知るチャンスはなかなかあらわれません。

孤児院に居た時、たった一度だけその紳士の後姿を見た記憶から、
自分のたった一人の身内のような想いで、「あしながおじさん」と呼称を決め、愛を持って多くの手紙を綴ります。

あしながおじさん、「Long Legs Daddy」が原題。足の長いパパ、みたいなニュアンスですね。

彼女に本当の家族が出来る時、あしながおじさんの正体を知るその最後の手紙は、本当の「愛」だけで綴られています。

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