別れた旦那のこと~呪縛~



離婚してもう3年になるが、軽くなったとは言えまだ完全には呪縛から開放されてないように思う。
離婚当初はひどかった。ちょっと病んでたかもしれないくらい男性に対して嫌悪感があって、働き始めた頃なんかお客さんにお釣りを渡すのに指先が少し触れただけで全身トリハダ立ってたし、男の人とすれ違って風を感じただけで寒気がしてた。ガソリンスタンドの制服の冬用ジャンパーが皆で共用だったんで、私はデカイから男の人も着るサイズで、ジャンパーから臭う男のニオイに具合悪くなって当時の主任に相談して私専用のを出してもらったりもした。
お世話になった当時の所長が転勤になって最後の日、『○○さ~ん、元気でね~』と握手をされたが、決して嫌いな人じゃなかったのに不快感でいっぱいだった。
そんな中、ナゼか触っても大丈夫な人がいて、何でかな~、と思ってたけど、今の彼氏だ。何でだったのかは今でも謎だが、お陰で今ではだいたい大丈夫になった。
が、私は婚姻中旦那に『髪を染めるな』と言われてたので、今は染めている。ウチの職場はガソリンスタンドなのに一応染髪禁止で(女性にはうるさくないが)、今まで何度となく全員に『髪の色を何とかしろ』の通告が出てるんだが、1度かなり厳しく言われた時、『やっと旦那から開放されて、この髪は私の自由の象徴であり、これから1人で生きていく為の決意の現れだから黒にはできない』と抗議して、ホントに辞めようとさえ思ったくらい反抗した。結局理解してもらったが、その気持ちは今でも変わってないので、このあたりまだ呪縛かなと思ってる。
タバコがやめられないのも、旦那に『吸うな』と言われてたので、やっと誰にも文句言われずに好きな事ができるというモノなのでやめる気は無い。
彼氏は怒りんぼなのだが、大声で怒鳴られると旦那とダブって恐怖心が芽生える。彼氏が家事も育児も手伝うよ、と言ってくれても頼めないのは旦那が一切頼みごとを聞いてくれくれなかったから。
旦那の好きだったもの嫌いだったもの、すべてを目にする度に耳にする度に、辛かった思い出と共に心に刺さる。いつになったら開放されるのかな。
世界で1番嫌いな人、憎しみにも似た感情がある。でも、何十年か経って笑って会えるといいなと思う。そしたらその時にでも恨み言を言わせてもらうわ。
私になほとこはるをありがとう、あんなに好きにならせてくれてありがとう、こんなに嫌いにならせてくれてありがとう、幸せになれよ。


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