【開かせていただき光栄です】皆川博子
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
皆川博子さんの作品は 「聖餐城」
に続き2冊目です
いやぁ~~これまた面白かったよ!色んな意味で濃厚な本でした(笑)
実は最初、この本のタイトルを「聞かせていただき~」だと勘違いしてました。
読んでいくうちに納得。解剖の事が描かれているから 「開かせていただき~」
なのね。
「聖餐城」同様、まるで海外翻訳本を読んでいるかのような重厚さ。。。
でもあちこちにブラックユーモアが散りばめられているので、面白くてサクサク読めます。
皆川さん、81歳だというからますます驚き(笑)すごいセンスの持ち主だなぁ…
≪オススメPoint≫ ミステリ 二転三転する展開 魅力的な弟子達
舞台は18世紀ロンドン。
外科医ダニエルの解剖室に突如現れた四肢の切断された少年と、顔を潰された男性の屍体。
そしてその事件の裏に見え隠れするのは、ある詩人志望の少年と幻の稀覯本。
この作家さん、時間軸の使い方がものすごく巧いなぁと思います
時には過去の出来事にまで遡りながら、やがて見えてくる事件の全貌。
最後の最後まで二転三転する展開だから、ラスト1ページまで気が抜けないわ(笑)
んで、何より ポイント高しっ!
なのが、あまりにも魅力的なダニエル先生の弟子達
肥満体(ファッティ)ベンジャミン・ビーミス。21歳。
骨皮(スキニー)アルバート・ウッド。23歳。
容姿端麗エドワード・ターナー。21歳。
天才細密画家ナイジェル・ハート。19歳。
主にエドワードとナイジェルが中心に物語が進められていきます。
私の中では、エドワードとナイジェルは完璧に美青年(笑)
解剖シーンは多々ありますが、全くグロさは感じられません。 (まー映像では観たくないですが・・・)
退廃的な雰囲気漂う猥雑な町ロンドンと、美しき弟子達の対比がとても印象的でした。
でもそれがまた妙に調和が取れている感じがしますねぇ
エドワードとナイジェルが下した決断は、とても潔く二人らしいなぁ、と。
解剖ソングのラスト「 道化役者、これにて退場。
」というのが全てを物語っている気がします。
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