七夜式のやりたい放題なブログ

第五話 開幕(前)




「・・・どうなっているかな?聖杯戦争は」


スカリエッティはリボンズに尋ねた。


「現在学校にて『アーチャー』と『ランサー』が交戦中です。アーチャーのマスターは『セシリア・ピーリス』。ランサーのマスターは不明です」


「そうか・・・」


「待ってください・・・早乙女アルトの生体反応を確認」


「!?・・・だが面白そうだ。・・・見てみたいね、結果を」


そうして二人はモニター観察に没頭した


                    第五話 開幕(前)


―――学校


「ん?何だ?・・・金属音?・・・校庭からだな・・・」


アルトは学校の敷地を横切っていた。そうすると近道になる位置関係だった。


校庭へ歩き出す。


音が次第に大きくなる。


模擬戦だろうか?それなら魔法でいい。


だが、魔法の音は一切無い。


武器と武器がぶつかり合う音。


物陰に隠れながら様子を伺う。アルトは息を呑んだ。


そこは、人智を超えた光景。


剣と槍の衝突。剣は双剣。白と黒の夫婦剣の様だ。槍は紅い。


槍の騎士は青い格好をしているが、今の状況にはどうにも場違いだ。肉体にぴったり着いて、ライダースーツの様だ。


剣の騎士は紅い格好をして、腰に外套を身につけている。


どうにしろ、此処から逃げなければならない。


アルトは踵を返した。


その時、


小枝を踏んだ。


青い騎士がこっちを見る。


「・・・っ!!!!」


アルトは駆け出した。


何も考えられない。


ただ無我夢中に、走り続けた。


校舎内に逃げる。


「此処までくれば・・・!!」


思ったが、無駄だった。


「よおボウズ。お前、脚速いな」


「・・・っ!!」


目の前に立つのは、紅い槍をもった青い騎士。


「本当は殺しなんかしたくないんだが、ま、見られたからには・・・死んでもらうぜ!!」


紅い槍が胸に突き刺さる。アルトの意識は、そこで途切れた・・・


 To Be Continued...

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