七夜式のやりたい放題なブログ

第三十話 戦い




「ドクター、如何なさいましょう?」


モニターを見ていたリボンズがスカリエッティに尋ねた。


「そうだね。一度全てを破壊しよう。『アレ』の準備を急いでくれ」


リボンズは立ち上がり、御辞儀をする。


「畏まりました。ですが、早乙女アルトは殺さない様にしなければなりませんね」


「そうだね。彼は、我々の悲願を達成する重要な駒なのだから」


第三十話 戦い


―――アルセイユ艦橋


「・・・とまあ、作戦概要はこんな感じだ」


ルルーシュが大まかに作戦を説明する。


「念の為確認だ。枢木中尉、ミリアルド少尉、ピーリス中尉レーヴェ大尉が敵部隊を撃墜。残る人員は紅月少尉、シード中佐、C.C.少尉、リーズバイフェ隊長を中心に防御部隊を形成。4人が仕留め損ない、防衛ラインを突破した者を撃墜する」


その作戦はシンプル且つ巧妙。


攻撃部隊を少数に絞り、敢えて防御部隊を増やす。


これにより、攻撃部隊の『母艦を守らねば』というプレッシャーが減る。


結果、攻撃部隊は心置きなく戦いに集中できる。


「これでブリーフィングは終了・・・と、そうだ。ミリアルド、練の所へ向かってくれ。話したがっていた」


「ん?解った。んじゃ、行ってくる」


そう言ってミリアルドは艦橋を後にした。


―――医務室


「おう、ミリアルド。来たか」


「元気そうだなおい」


練は元気そうだった。それはもうこちらが嫉妬するくらい。


「実際困ってるのは目だけだからな。それはそうとお前、戦場で親友に会ったらしいな」


「あ・・・」


ミリアルドはあの3人の事を思い出した。


「辛いだろうが、割り切れ。じゃないと、お前が死ぬことになる」


「解ってるよ。あいつ等は、俺が倒す」


「いい意気だ。あとお前、強くなりたいんだったな?」


「ん?ああ、あの話か。ここに居るだけで十分強くなってきてる気がするぜ」


「あとは心意気の問題だ。強くなりたければ、まず夢を持て。何にも揺るがない、強い夢を。そして誇りだ。どんな時、どんな事があっても、SMSのメンバーとしての誇りは捨てるなよ」


「・・・解った。約束だ」


そう言って2人はハイタッチを交わした。


警報が鳴ったのは、そんな時。


『敵部隊、接近。アヘッド50、ガンダム3、それと・・・生態兵器が50!!』


「生態兵器だと!?・・・あの時のか!!」


「直ぐに出撃だ。急げ!!」


―――G0ベルト


「出撃」 推奨


『各機、迎撃体制を取れ!!絶対に死ぬな!!』


直後、全員の視界に赤い虫とアヘッドが見えた。


「行くぞ!!」


先陣をレーヴェが。


それに3人が続く。


「行け!!」


「墜ちなさい!!」


ミリアルドとセシリアが中、遠距離から牽制する。


「行くぞ。・・・エクシア、目標を薙ぎ払う!!」


「ランスロット・アルビオン、行きます!!」


2機のMSがアヘッドを近接武器で切って行く。


「これなら、行ける!!」


ミリアルドも負けじとドミニオンとサーベルでアヘッドを撃墜していった。


「そこまでだぁぁ!!」


ミリアルドの前を赤い粒子ビームが通ったのはそんな時。


―――アルセイユ、艦橋


『ブリッジ!!聞こえるか!?デュナメスが!!』


「何!?」


―――アルセイユ、カタパルトデッキ


「もう少し付き合ってもらうぜ、相棒」


練は左腕に時計の様についた独立AI『ハロ』に話しかけた。


「リョウカイ!!リョウカイ!!」


練の声にハロも反応した。


「アリー・アル・・・サーシェス!!」


カタパルトから練の機体が投げ出された。


            ■


―――G0ベルト、攻撃部隊


「おおおお!!」


アスランがビームサーベルでかけた突撃を、ミリアルドが右手のビームサーベルで返す。


「覚悟しろ、早乙女アルト!!」


シンの対艦刀が、右手のビームサーベルを払う。


「ちっ!!」


ドミニオンを腰の後ろに仕舞い、また直ぐにビームサーベルを両手で抜き放つ。


「させない!!」「はぁっ!!」


アスランとキラがビームサーベルでかかってくる。シンも反対側からやってきた。


「くっ・・・!!」


勝敗は、決したかに思われた。


ミリアルドのキュリオスが赤く輝いたのはその時だった。


―――同空域、防衛部隊


「中佐、そっちに行きました!!」


「解った!!」


シードがこちらにやってきたアヘッドをGNキャノンで射ち落す。


「ちっ、数が多すぎる!!」


こうしている間にも、1機、また1機と仲間達がこの空域に散って行く。


そんな中、1機のアヘッドがシードの背中を捉えた。


(ちっ!!ここまでか・・・!!!)


そのアヘッドを、1つのビームが貫いた。


        To Be Continued...

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