三つ子のお姫様

三つ子のお姫様

三つ子姫との出会い



出産

手術当日私は早々と目覚めました。
今日でこの大きなお腹とも長い安静生活ともお別れ。
やっと三つ子たちに会えるのです。
本当に元気に生まれるだろうか?
泣き声は聞けるだろうか?と不安ばかり募ります。

いよいよ家族も到着し、私は前処置を終えて手術室に入りました。
はじめは麻酔の医師が腰椎に麻酔をするのですが
このとき身体を前かがみに丸めます。
これが大きなお腹にはとっても苦しかったです。
さらに医師は新米らしく先輩らしき医師に
あれこれアドバイスを受けているのですが
どうもなかなかうまくいかないようなのです。
その間私はお腹がどんどん張って苦しくなってきて
最後はぽろぽろ涙が出てきました。
看護婦さんが「大丈夫?がんばって。」と一生懸命励ましてくれるけど
「早くして~」って感じで泣いていました。

やっとのことで麻酔がかかり
今までずっとお世話になっていた主治医が手術を始めました。
私はこのやさしい主治医の先生が
とっても大好きだったのでやっとおちつきました。
カチャカチャと器械の音がしてそのうち
「早く、早く」と主治医のあわただしい声がしました。
先生のそんな様子は初めてだったので驚いていたら
周りがざわざわと動き出し
甲高い泣き声が聞こえてきました。
一の姫の産声です。
そして間髪いれず二の姫、三の姫と泣き声が聞こえてきました。
私はまだお腹の中をぐるんぐるんと引っ張られる感覚の中で
一気に涙があふれてきました。
みんな泣いてる・・元気だ・・元気だ・・と

少したつと助産婦さんが「1児ちゃんですよ」と抱いてつれて来てくれました。
一の姫です。目を閉じて真っ赤な顔をしていました。
ああ元気だ。よかった。
次に二の姫。
二の姫も静かに目を閉じていました。小さい赤ちゃんでした。
そして三の姫。
もっともっと小さかったのにぱっちりと大きな目を開けてこっちを見てます。
何てかわいいんだろう・・とまた涙が出ました。

三人はそのまますぐにNICUに運ばれていきました。
私は薬が追加されたのかウトウトと眠りに入っていきました。


一の姫  1609g  40.2cm
二の姫  1444g  42.0cm
三の姫  1115g  38.5cm (34週0日)



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