市場へ行こう。小高い丘にも上ってみよう。

2004.01.02
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カテゴリ: 日常記
箱根駅伝のランナーは、タスキをつなぐ。ぼくは、手をつなぐ。

第80回箱根駅伝、往路は駒沢大学が制した。
思い通りの走りができた人、チームのブレーキとなってしまった人。
各大学の選手それぞれだろうが、手から手へタスキをつなぎ、
走りをつなぐことに、並々ならぬ想いをもっていることだろう。

駅伝にそんなことを思いながら、「手と手をつなぐ・・・」と、
まったく関係なく、遠き懐かしき日を想い出した。

高校の文化祭のフィナーレを飾る、フォークダンスの宴。
ちょっとワクワク、気恥ずかしい輪がキャンプファイヤーを囲む。

チャラ、チャンチャンチャカチャカ、チャンチャンチャン♪

なんだろうなぁ、この恥ずかしさ半分の妙な気持ちは・・・
人前で異性と手をつなぐ機会は、幼児期でもなければそうなかった。
ましてや、北国の田舎の学校だ。
そもそも日本の習慣として、男女が手をつないで
踊るということが生活の中に入り込んでいない。

一方、欧米人にとって、手をとり踊ることは、人と人とが上手くつきあうための、
お互いの絆の強さを確かめるためのコミュニケーション手段だったという声もある。

動物行動学の権威だったデズモンド・モリスという学者によれば、 
手をつなぐということには、人間同士が接触しあうパターンのうち、
両方からの動作、すなわち同等に関わっていることを示しているのだという。

この辺が手をつなぐことと本質的に違うのだと。

手をつなぐということで、欧米社会で生まれた挨拶として有名なのが、握手。
読んだ本では、男が友好的な関係を築きたいとき、右手=武器を持つ手を
差し出したことに始まるという。(なにも隠し持っていないというポーズ。敬礼
も、確かそんな意味が・・・)


中産階級の男性たちが商取引成立の意味をこめ、
手を差出し握り合ったことが、日常生活にまで広がったのだという。

「契約」の証や「儀式」として、手を握り合ったということか。
個人主義や契約社会である欧米では、人と人との約束や
関わり合いを、握手に求めて不安を解消したのかもしれない。

考えてみたら、ドラマやニュースでも、親しい関係にある人たちは抱擁やキスをしている。
とすれば、握手や手をつなぐという行為は、もともと近い距離ではない人たちが、
握り合うことで確かめる、あるいはそう見せる行為?
素直な見方ではないかもだが、政治家を思うとあながちハズレじゃないかも。
電車内でいちゃいちゃと手を握り合うバカップルも、
心理的にみれば、そうしなくてはいけない不安定な関係と言えるのか?

ちなみに、力の入らない握手を外国では、デッドフィッシュ(死んだ魚)といって、
熱意や信頼感を感じなかったりする人もいるらしい。

手と手をつなぐという行為には、やはりいろんな意味で、
確かめ合う、心をつなぎたいという意思がこめれているようだ。





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Last updated  2004.01.02 23:20:53
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