69.変り種(オリキャラ・朔夜)


こんな街外れにある古びた小屋の前を人が通るなんて何日ぶりだろうか。
戦乱のせいで、住んでいた里は燃えつき、辺りは死体で埋め尽くされた。里で預けられていた孤児であり、彼の兄弟同然の子供達は追いかけてくる兵士によって引き離され、やがて逃げ延びられたのはほんの数人だけになった。
頼るべき大人もいないので、力が無く年齢が低いものは次々と飢えや寒さ、賊などによって死んでいった。
最後には、朔夜だけが生き残った。
だから、朔夜は生きる為に、荒れ果てた世界の中、畑から野菜を盗んだり、人を傷つけたり、兵士から金を盗んだり、悪い事をし続けた。
小屋の扉を開け、肩に雪がかかった2人の男女が入ってきた。
「!」
朔夜は素早く積まれていた革袋の後ろに隠れた。
心臓が震えているのがわかった。
「ん、何だ?お前。ガキが何でこんな所に」
男の一人が朔夜を軽く自分達の前に引き出した。
ほっそりとした手足や痩せた身体には無数の傷がついており、伸びた薄いオレンジ色の髪は朔夜の顔をみえなくしていた。
朔夜はおびえた瞳を浮かべたまま、男の顔をひっかいた!
「・・・そうか、お前も逃げてきたんだな」
「大丈夫よ、そんなに警戒しなくても。私達も貴方と同じこの国の民よ」
女は安心させるかのように親しげな笑みを浮かべた。
「・・・・」
朔夜は警戒を解かないながらも、少し身体から力を抜いた。
「貴方、名前何て言うの?綺麗な色の頭してるけど」
「・・・字は朔夜と思う。名前は、わからない」
「わからない?」
「うん、わからない」
「寒いな~、お前火を起こそうぜ」
「そうね・・、じゃ君も手伝うってくれる」
「・・う、うん」
その瞬間、激しい蹄の音が鳴り響いた。
近くでどうやら馬を走らせているらしい。

その剣は林の中で逃げ惑う男女と外へ出された朔夜をすぐに場所を当て、赤い血を一面白く染まった大地に撒き散らした!
赤い血が散っていくさまを朔夜は瞳に映したが何が起こったのかわからなかった。











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