・・神様からの贈り物・・

誕生 【工事中】



慣れない病院、誕生への不安と緊張・・・。

唯一の楽しみは、夜9時バイパスを通るパパに

懐中電灯で5回点滅、愛してるのサインを贈る事。(/∀\)いやん♪




H11.4.6
転院

それまでの病院が新しかったので、いろんなものが古いことにびっくり。
そうなると夜は怖かった。夜のトイレは恐怖!

数日後、MRIの検査 胃の位置を出来るだけ正確に知るために。
梨花の輪切り(金太郎飴状態)梨花ってどう切っても超かわいいと思った私。
まるで重症の自覚なし。

そして、エコー。あいかわらずおなかは張っていたので、
こども病院の先生が出張してくれた。

いろんなことが決まってくる。
名前:梨花(りか)
呼び名は女の子とわかる前に決まっていたが、漢字は決まっていなかった。
4月生まれになるとわかり(予定日は5/13)4月に咲く白くてかわいい梨の花から・・・。
生まれてすぐ呼んであげたいという気持ちと書類上の関係で、
早く決めといたほうがいいとかなぁと思い、早々と決め、いつも呼んでいた。

出産日:H11.4.20
出産方法:こども病院での帝王切開 迷ったらしいが下半身麻酔で。
おなかの病気の場合は全身麻酔で赤ちゃんを眠った状態で産んだほうがよいということだったが、
心臓病の場合は全身麻酔で本人にも麻酔がかかり心拍が低下するらしく…。下半身麻酔の方が…。
タテに切るのかヨコに切るのか?最初タテと言われたが、
パパがヨコにしてほしいとお願いした。というか、脅しにちかいもの。
(パパにも心臓の手術の傷がある。男である自分でも傷は嫌なものであったということで
私の傷もできるだけ、目立たないようにしてほしいと訴えた。それは愛???)

梨花の手術日:H11.4.23

H11.4.20
AM10:28誕生

   この日が、ついにきた・・・。
 朝8:30頃、婦長さんが救急車まで、車椅子を押していってくれた。産婦人科の先生2人・
助産婦さん・手術室の看護婦さんと救急車に乗り、婦長さんに見送られ、こども病院へ私自身
はすごく元気なのに「救急車が通ります。道をあけてください」と大げさで恐縮してしまう。
こども病院入り口では、外科のH先生が・・・。私は緊張していたが、おなかで動く梨花との
時間を楽しんでいた。「おかあさんがそれだけ元気ならいいね」と先生が言った。
『梨花、がんばろうね』『大丈夫だよ』本当はこわくてこわくてしかたなかった。でも弱気に
なると、神様に梨花を連れて行かれるような気がして、弱気な自分を誰にも見せることができ
なかった。「いってきま~す」お互いの両親とパパに手を振り、私はOP室に入っていった。
 ドラマでしか見たことのない手術室、隣の部屋では梨花の誕生と同時に処置してくださる先
生や看護婦さんたち点滴のルートを採る麻酔科の先生「おててチクッとするよ~」「えっ?」
看護婦さんが「いつも子供相手だからね…。」
(翌日の梨花の手術もこの先生が担当してくださったそうだ。)
助産婦さんには前日「名前は梨花です。すぐ名前呼んであげてください」と話しておいたが、
私:「赤ちゃんの名前は梨花です」
だんだんと皆、緊張の雰囲気・・・。
産科ドクター:「はじめます」
私:「お願いしま~す」
皆:「クスクス」と笑っていた。
まじめに言ったつもりだったが、緊張ムードぶち壊し・・・。
下半身麻酔なので意識はある。おなかをもぞもぞいじってる感覚はある。
看護婦さん:「足、見えたよ」(梨花は逆子ちゃん)
先生の手がおなかに入る感覚、グイっ入れて頭を出してきた。
泣かない。でも梨花の場合は泣かないほうがいいと言われていたので、
逆にホッとしたと同時に涙・・・。(仮死状態)
助産婦さん:「梨花ちゃんだよ」とほんの数秒。涙で見えない、バスケットボールのようだった
私:『がんばれ!がんばれ!』と心で叫んだ。
私は麻酔で夢の中・・・。
夢の中、広い芝生の公園で、川の字になって昼寝をしていた。5月くらいの気持ちのいい風…。
梨花が隣で泣き始めた。
2人で「どうしたの」幸せを絵にしたような夢。
看護婦さん:「聞こえる?梨花ちゃんの声。泣いてるよ」ホントの梨花の泣き声だったのだ。
私:『よかった、よかった』と思いながら、また寝てしまった。
 そしてまた私は、救急車で総合病院へ
後からみんながビデオを持って私のところにきた。
その映像はICU、もちろんチューブだらけ、しかしそこでのパパ、おじいちゃんは(^_^)ニコニコ
「いや~龍くん(梨花パパ)そっくりだよ」「りっか~」 ヨシヨシ( ^^)/(・・、)アゥアゥ
ごく普通の赤ちゃんとの初対面!『生きてるぅ~、生きてるぅ~』と感激していた。
H11.4.20
PM8:00

パパと二人で、梨花のビデオを何度も何度もも見ていた。『かわいい…会いたい…触りたい…』
ただただ“生きてる”ということがうれしかった。
看護婦さんが、「だんなさん、こども病院から電話…。」
私:「なになになに?」
パパ:「9時の面会来ますか?って」
私:「それだけで電話してくるの?」
パパ:「ん?まぁ行ってくるよ」
気にはなるが、私も術後。電話ができない。
寝ようとは思うが、痛くて眠れない。
H11.4.21


面会時間になると、母が来た。
私:「りゅうくん(梨花パパのこと)は?」
母:「ん?」
目もあわそうとしないし…。ただ黙ってベット脇にすわっている母。
翌日、このときに梨花が手術をしていたことを知る。
前日も私に付き合って、救急車で私の入院先に戻ってきた母は、梨花と対面していなかった
母が梨花のおばあちゃんである前に、私のおかあさんでいてくれることは心強かったし、
うれしかった。ずっと親に反抗していた私。親のありがたさ・母のあったかさを感じた日…。

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