ナがために鐘はなる・なんの役にもたたないけれど

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2019年12月13日
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カテゴリ: 美術館・博物館
阪急百貨店でやってる「ポーの一族」展、

夏だっけ、東京で先にあって、
Wちゃんが出張の帰りに行ってきたのよね。
デザートも食べて、
相席した、静岡から来たというファンの人と静かに盛り上がったのよね、
という、待ちに待った展覧会。


ま、これは出た最後のところに
こういうコーナーもあったということで、


堪能しちゃいましたね。
私自身は、中学生当時
それほど「ポー」に熱狂した人ではなかったけど、
あの時の女子中学生、高校生が、
いつでも、あの時の自分に戻れる、
そこに中高生の自分がいると思える漫画だなと思った。
その原画が、たくさん展示してある。

原画を見ると、絵の構成がすごいなと思う。
1コマにあたる絵の中での画面構成もだし、
何コマかある1ページの構成は、映画のカメラがアップにしていく感じや
離れていって全体を捉えている感じになって、その流れが絶妙。

見えないものが見えてくる気がする。

池田理代子の原画展でも、生き生きとした原画に驚いたもので、
それぞれどちらも魅力的だけど、何をアップにするかとかは違うなあと思った。


また、ネームと言われる部分にあたるのか、書かれた言葉もじっくり味わいたいもので、
読み応えがあると改めて思った。


「生きてるってねーー」のセリフ、
おーい、景子たん、思いっきり影響受けてる?とちょっと思った😉
青い薔薇の妖精のエリュさんの世界は、
「ポーの一族」の世界観を引きついでるところがあるんだね。

というか、「ポーの一族」は、永遠の時を生きるエドガーを描きつつも、
時の流れの中で生きるしかない普通の人間の、はかないけれど、
それぞれの人生でいろんなことが起こり、苦しみや悲しみだけでなく、
もっと複雑な思いや、中途半端な理解や感情に覆われたまま人生が終わっていく、
でも、時を超えて誰かがまた引き継ぐかのようなことも、
どこかでひっそりあるかもしれないというような、
時間や時代、時に左右される人の一生への感慨を持っているよね。

そういうところに感動するようなタイプの人がというか、
そういう思いを持って「青い薔薇の~」も大切につくられたんだろうなと
思ったり。

話を戻して。

バンパネラ、時を超えて生き続けるーーと言われると、
なんとなくイメージできるような、できないような、
でも、あんなものか(?!)という気もしてたんだけど、
割に最近😉読み返した時に、
エドガーを拾ってくれた老ハンナの顔の描き方や、
エドガーがだんだんバンパネラになっていくシーンの、
身体が途中で切れてるみたいな絵を見た時、
時空に落ち込むみたいな感覚ーーって知らないけどーーかなと、はたと思った。

まあ、みりおちゃんじゃないけど、
エドガー、今頃どこで何をしているのでしょう😉

しかし、やはりみりおちゃんのエドガーはすごかったなと改めて思ったりもした。
見た目の再現性はもちろんのこと、
孤独な心、一人じゃ寂しいからのところ、強気に出るときの顔、
メリーベルへの思いなど、
漫画の意図をよく把握して、膨らませて生き生きとやってたよなあと思って。

れいちゃんのアランと2人のところも、
ほんとよかった。


(ぶれてる・・・)

この展覧会の入り口ところに、
レースのついた窓に、ヒューという風の音に窓がぱたんと開く仕掛けがあるんですよね。
そして、展示場の中の壁の一画には、
原画を見て振り返れば、
鏡があるんですよね〜。

他に、出口付近には、
ファンの人が書いたポーの一族関係図というのがあって、
すごいなー、ファンだなあー、さすがだなと思ったのでした!

さて、物販。

ファイルや栞は、すでにWちゃんにプレゼントしてもらっていたので、
またもやマスキングテープと
図録をかったのでした。

図録ーー、手に取ったら、戻して帰ることはできません!
・・・でした。

シュウちゃんと萩尾望都先生との対談は
そっかー、結構ページあるなあ、
でも、大体話は見たことあるかかなーと思ってたんだけど、
さらに!みりおちゃんとの鼎談もあったんですよねー。
3人の写真見たら、
みりおちゃん自体のこの世のものではなさを実感いたします。


🥀 🥀 🌹 🌹 🥀 🥀

ちょっと話はずれるんだけど、
物販で、Tシャツも売ってたんですよ。
今回のTシャツは買わなかったけど、
ホントはそういう絵のTシャツ欲しいなとは思ってるんです。

多分、漫画だったら、
『エロイカより愛を込めて』のTシャツがあったら、買うと思う😘


ということで、
次の予定があるから慌てて見る!なんて事態にならず、
ゆっくり見られて良かった展覧会でした。





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Last updated  2019年12月15日 18時31分09秒
コメント(4) | コメントを書く


■コメント

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Re:萩尾望都「ポーの一族」展(12/13)  
あきんとん  さん
阪急だけあって思ったより宝塚色強かったですね。ファンの人には嬉しいでしょうね。

11人いるとか好きだったのでちょっとあって嬉しかった。今はデジタルで描いちゃうのでしょうが手書きのアナログ感、良いですね。特に昔のカラー原画の発色は印刷すると全然違うから。(京都のミュシャ展で再確認しました) (2019年12月16日 23時41分57秒)

Re[1]:萩尾望都「ポーの一族」展(12/13)  
なすけ さん
あきんとんさんへ


これは阪急だから、というのは関係ないですよ^_^
関係ないってこともないか😉

夏にスタートした銀座の松屋から、福岡など回ってらようですが、最初からこんな感じらしい。

宝塚の上演については、萩尾望都さんも喜んでられて、いろんな漫画家さんとか連れて見にこられたそうですよ、東京では。
チケットは激戦でしたが、見られて本当に良かったです!

でも、宝塚を見ない人や嫌いな人からしたら、多いと思われたかな。


原画は、ホント生の感覚があっていいですよね。カット用の、スケッチブックの一枚に描かれたようなものに、返却希望と名前が書いてあったのが、妙にリアルでしたね。 (2019年12月17日 07時55分03秒)

Re[2]:萩尾望都「ポーの一族」展(12/13)  
あきんとん  さん
なすけさんへ

宝塚で上演することで若い方も読む機会になったのかなと客層を見て思いました。

チケット取りにくいとかでファンの友人のチケットをかわりに仕事の関係で取りました^_^
たまたま割といい席だったので喜んで帰ってきてました。再現率高いと。


あのスケッチブックを破いたイラスト、驚きでしたね。あんなアナログ^_^
スクリーントーンももう使わないんでしょうね。ベタ塗りとか。


(2019年12月17日 09時01分52秒)

Re[3]:萩尾望都「ポーの一族」展(12/13)  
京野なすけ  さん
あきんとんさんへ

チケット、取ってもらえて、お友達はラッキーでしたね🤞

漫画のバックなど、ほんと凝ってるから、大変だったんだろうなあと思ったり、きれいに修正したあともあって、かと思えば、ラフに描いてあるスケッチなどもあって、原画展って面白いですね。
(2019年12月17日 23時56分46秒)

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