Every day にんにん♪

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蒼き日常




よく、「クロノス65歳引退説」という話を聞く。ひたすらに強さを求めて50歳でディバ装備に身を固めた後、60歳でヴェプレスネックレス、シェードリング、属性ペンダント装備でさらに強くなり、65歳で黒鎧に身を固めた後はやることがなくなるのではないかという話だ。確かにその後、骨董に袖を通すのはいつの話だ、ということを思えばその説も納得できる部分はあるのかもしれない。

また、その一方で、「パラディンは黒鎧で目覚め骨董で完成する」という話も聞く。レベルが上がりにくく大器晩成型と呼ばれるパラディンが、「攻撃力・防御力・補助能力」の全てにおいてバランス良く成長し、大成するのが75歳ということなのであろう。そういう意味で65歳というレベルは、これから本当にパラディンという職業が楽しくなり始めるレベルであるということが言えるのかもしれない。

しかし、「クロノス65歳引退説」も「パラディンは黒鎧で目覚め骨董で完成する」という話も私にとってはなんら関係のない話だ。ひたすらに強さを求めたいということならば蒼鎧などに袖を通してはいない。総合力でいえばヴィラ=Jシリーズを装備した方がいいに決まっている。ならば何故、私は今まで蒼鎧を装備してきたのか?

それは、少しでも人と違った考え方に触れたいからだ。クロノスを去年の5月から続けてきて最近よく思うことがある。それは自分の考え方がどんどん画一的になっているということだ。思うに、ゲームというものは上手い下手はあれど、時間さえかければいくらでも強くなれるという部分がある。強くなりすぎてしまうと、その立場でしか物事を判断できなくなることが多々ある。逆に、リアルの世界ではいくらでも強くなれる人は滅多にいない。どんな人でも遅かれ早かれいつか必ず自分の限界を知り、その限界の中の自分の常識でしか物事を判断できなくなる。

そういう意味でいうと、ゲームもリアルも同じようなもので、自分の殻とか壁を破れずにどんどんと頭が固くなっていくだけのような気もする。しかし、私は自分の考え方だけが絶対に正しくて他人の考えは絶対に間違っていると初めから断言するような人間にはなりたくない。様々な人間の考え方を見聞きし、そして自分の考えと照らし合わせて、また新たな考えを創出していく。そのような人間になりたい。

普通に考えれば65歳で黒鎧を装備しない人はいない。蒼鎧と黒鎧、どちらを装備するのが損か得かということを考えれば黒鎧を装備する方が100%得に決まっている。そこをあえて私は蒼鎧を装備し続けていきたいと思う。100%損なことをリアルでしようなどとは全く思わない。しかし、ネットワークゲームという架空の世界の中ではそれが出来る。あえて人と違った考え方でプレイしていくことにより、見えてくるものがあるかもしれない。これからもクロノスを続けていけば、なだらかではあるがレベルは上がり続けていくだろう。tsuginosukeというキャラクターを考えてみると、高レベルであるということのキャラの強さ、そしてあえて蒼鎧を装備し続けることによるキャラの弱さ、その相反する立場に常に身を置き様々なことを思索していきたい。虚構と現実の狭間をうつろいながら。これからも私の「蒼き日常」は続く。

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