繋ぐ者



町は寂れていた。


浅い霧に包まれ、攻城に対抗するための大砲も唸らない。


朝6時 今日も外気が冷たそうだ・・・ベットから起きると息がとても白い。


そんな町の中へ、僕は今日も朝早く家を出る。




「おはよう! ローリンさん!!」


薬屋のおじいさんは今日も朝から調合に精を出している。


お客さんは少なくて・・・・ううん、誰も買いにこない薬を毎日作ってる。


曖昧な、笑顔なのか泣き顔だかわからない顔でローリンさんはこっちを見てうなずく、いつもどおりの朝だ。



僕の向かう先は薬屋のもう少し先、みんなが“合成屋”と呼ぶ建物。


先生がまだ来ていない事を確認して道具の準備や整備、掃除を済ます。


意外と建物の中は狭くてそんなに苦じゃない。


床に飛び散った薬品を拭いたりそれだけのことでいい。


それが終わると今度は頼まれていた薬の調合。
錬金術師しか行えない特殊な調合・・・ではなくて


ただ三つの薬を作りたい薬の分量通りに混ぜ、瓶に注いだのを頼まれた分だけ作る・・・ただそれだけのこと。



そして、これが僕の、

この世界でただ一人の、錬金術師カイラ先生に<選ばれた>弟子の、


唯一できる合成。





この仕事をしているといつも考えてしまう事がある。


僕は本当に“合成屋”の立派な後継ぎになれるのだろうか?



この世界でただ一人の錬金術師、カイラ先生の後継ぎに・・・。






この部屋には暖房がなくって、やっぱり息は白く濁った。















*続けないかも( ´ ∽` )


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