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2016年08月07日

原爆を招いた日本の軍部と、政治家の靖国参拝について（2021・10・24改稿）

テーマ：原爆の日によせて(50)

カテゴリ：政治経済

にもかかわらず、
「国のために命を捧げた英霊に対し、尊崇の念でお祈りをした」
という一律のセリフを政治家たちは口にします。

これに対し日本人の半数は、
「戦争で亡くなった国民をお祈りするのは、国のリーダーとして当然、内政干渉はやめるべき」と思っている。
だから国会議員の参拝に対し、世論調査では賛成と反対が五分五分。

私も初めは、以下の意見でした。
「他国が、いちいちガタガタ言うな。どこの国でもやっていること」

★ーー先の戦争において、まずは米国に戦争を仕掛けたのは日本である。
韓国や中国に対しても、戦争を仕掛け植民地化した。
（これらに関してはさまざまな意見・見方がある）
ただ、やられた方（韓国・中国）からしてみれば侵略戦争と受け止めるのは当然。

★第2次大戦において日本国民の大多数は軍部の支持に従ったまでで、人生・生活の全てを犠牲にした。
《欲しがりません、勝つまでは》という合言葉で。
そして大新聞までもが、『大勝している』と嘘の報道で国民を欺いた。
全ては（指導者による）そういった国の体制が問題だったのだ。
だから指導者たちはA級戦犯として裁判にかけられ処刑された。

一般の軍人たちと、その戦犯が合祀（ごうし）されている靖国に首相や議員が参ることは、韓国や中国にしてみれば
『日本が勝手に喧嘩（戦争）を売って日本が負けたわけだが、その喧嘩のために自分たちまでも犠牲をしいられた。にもかかわらず戦争の指導者たちに対しても、お祈りするというのはオカシイ』
という反発が起きるのも当然でしょう。

つまりドイツの首相が、ヒトラー（ナチスドイツ）が眠る墓にお祈りするのと同じこと。（もちろん、墓自体も存在しない）

★しかも軍部の上層部（A級戦犯）たちは、敗戦が濃厚になっても降伏するのをためらった。このまま戦争が続いている以上は、少なからず米兵にも負傷者や死者が出るし、米国民から米政府への批判が向くのも当然。そのために、米軍は早く終わらせようと原爆を投下したのである。だから米国民が原爆投下は正しいという意見も、間違っているとはいえない。

愚かな日本軍は広島の1発（8月6日）だけでは負けを認めなかった。そして、長崎に止めの2発目。（8月9日）
戦争指導者たちが、あと10日早く決断していれば、原爆被害者だけで（その後の後遺症での死亡まで含めると）55万人が犠牲になることもなかった。ドイツの降伏は5月8日。
ちなみに日本がこれでも降伏しなかった場合、3発目は皇居に投下する予定だったらしい。

★皮肉なことにこの対応の遅れというのは、現在の政治にも受け継がれている。（毎年の天災やコロナ禍しかり）

もっと大事なことは、戦犯たちの会議の記録、3・11東日本大震災での（民主党の）首相や閣僚たちの指示の記録も残っていないということ。（NHK、クローズアップ現代）
安倍内閣の「桜を見る会」や「森友」など、公文書隠蔽・偽造・黒塗り（改ざんを指示された官僚が自殺しても知らぬ存ぜぬを押し通し、調査もしない）……これが、日本の政治の現実。
つまり、責任の所在をうやむやにすることで原因の追究を出来ないようにし、同じ過ちを繰り返す環境を作っていることなのです。

★さらに、靖国には日本軍として戦死した韓国や中国の軍人も祀（まつ）られているが、彼らに対する保障はなにもされていないという無責任さ。日本人の遺族に対しては戦後保障がされています。

★当時の日本軍部と今の北朝鮮軍部は、同じ体制。
（国民に対しても、国外に対しても透明性がない）
北は、さっさと民主化させないと、いつ火の粉が日本に飛び散るとも限らないし 拉致問題も解決はしないが、今の北を支えているのは中国とロシア。
両国の援助がなければ、とっくに崩壊していた……と言われている。
しかし、仮にそうなると2千5百万の人口がそのまま難民となって中国や韓国、そして海を渡って日本にもなだれ込んでくる。

拉致被害者を奪還（取り返す）するためには、さっさと武力攻撃で平壌に乗り込み、独裁者を始め軍部の上層部たちを拘束・処刑するのが現状では唯一の方法なのかもしれないが、これは憲法違反の戦争行為だし、拉致被害者たちも死んでしまう恐れもある。そうなると本末転倒。
北は、拉致はもとより粛清や公開処刑で統制を図る恐怖政治の独裁国家なのだから、国連の人権委員会などにもっと強く働きかけないと、ずるずるずると悪戯に時間だけが過ぎていってしまう。
生存される当事者たちにとっては、本当に歯がゆいでしょう。

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