ケルトの夢

ケルトの夢

ナイロビの蜂



というか、レイチェル・ワイズ、好きです。
彼女の演じたテッサに惚れました。

内容は、ロマンチックでシビアな社会派ラブストーリー・サスペンス?

植物が好きで、ガーデニングが趣味の外交官のジャスティンは、上司の代理の講演で、英国政府のイラク侵攻へ鋭く疑問を投げつける美しい社会活動家テッサに出会い、恋に落ちる。
結婚した二人はジャスティンの任地ナイロビへ。テッサは貧しい人々の医療事情に心痛め活動にのめり込むうちに、製薬会社による新薬の実験と世界的陰謀に気付くが、ある日還らぬ人となる…

妻の死を知らされてから、ジャスティンのテッサを追う旅が始まります。
テッサは夫を守るために、自分のやろうとしていることを一切知らせていなかったのです。
回想をたいへんうまく織り交ぜて、謎に迫る息もつかせぬ展開で見せます。

「泣ける」を文字通り受け取ると、ちょっと違います。

いかにもある種の「現代の英国紳士」ジャスティンの、妻を愛し、公正を愛する心に「泣ける」んです。
人生において選択を迫られたら、テッサやジャスティンのように生きたいものだ、と思う人々の共感を呼んだのだと思います。

一見、ガーデニングという無害な趣味の男に秘める、命への愛と忍耐。

そして、日本でも何度となく起こり、今でも人々を苦しめる薬害や公害。保身や大義名分のもとに弱者を切り捨ててきた「論理」は、けして絵空事ではありません。

でもね、テッサはやっぱり、愛する夫に話しておかなくちゃいけなかったんじゃないの?って思うけどね。
ちなみに、正反対に見える二人ですが、テッサも富裕な階層の出身であることが伺えます。
あと、この邦題はどうなんだろうなあ…かといって原題もThe Constant Gardenerだから…


英国映画。
監督は 『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレス監督。
ジャスティンは舞台の名優で、『イングリッシュ・ペイシェント』のレイフ・ファインズ。レイチェル・ワイズはハムナンプラで有名になった美女だけど、私には『アバウト・ア・ボーイ』が印象的。
今回、随分若い設定の役をやってるのだけれど、それなりに見えました。
『ブラス!』のピート・ポスルスウェイトも出ています。


レイフ・ファインズ、誰かを思い出すと思ったら、マスター・キートンです(アクションはないけど)。彼も半分英国人だしね。

脚本がいいと思ったなあ。さりげない会話の言葉が。私には字幕の助けがないとダメだし、ここに「例えば」と再現はできなくて残念ですが…
ご覧になる方は、英語の音声にもご注目ください。

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