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2015.10.01

思い出のマーニー〜自由気ままに映画日記

テーマ：最近観た映画。(40123)

カテゴリ：映画(お)

私も青い瞳に金髪の友達が欲しかったな～。

2014 日本
アニメ、ファンタジー

監督
米林宏昌
Voice
高月彩良
有村架純

寺島進
根岸季衣

ストーリー
12歳の少女、佐々木杏奈は元々内気な子だったが、持病の喘息のせいで外で活発に遊び回る事も出来なかった為、学校では一人浮いてしまっていた。
さらに母親、頼子とは血が繋がっておらず、その事で杏奈は頼子に冷たくあたり「お母さん」ではなく「おばちゃん」と呼んでいた。
杏奈は夏休みの間、喘息の療養の為に田舎に住む親戚の家に預けられる事になった。
絵を描いて過ごす毎日を送ろうと、あちこちを歩き回った杏奈は、海の向こうに立つ古びた洋館を見つける。
なんとなく「知っている気がした」杏奈がその屋敷へ向かうと、廃屋に見えるその屋敷に住む少女、マーニーと出会うのだった...。

感想
劇場に行った作品で、ジブリにハズレはありませんが、久々に「これは面白い！」と特に推したい作品です。

マーニーが何者なのか？という不思議や、屋敷が廃屋な事や、ミステリー要素を含んでいて面白いです。

本当に思春期独特の感覚です。

私も中学生の頃、女の先輩を好きになった事がありまして、恋とは違うんだけど緊張もするしドキドキもする。
「え？もしかして恋？私はレズなの？」と不安になった事もありますが。笑
大人になってから色んな人に尋ねてみたら、ほとんどの女性がこれを経験してます。
やっぱり中学生、高校生くらいの頃。

とにかく好きになるんですね。
キスしたいとかそーゆーんじゃない！！
「憧れ」に近いんですが、それとも違って、ただ好きになるんです。

それにマーニーは外人ですから、スキンシップも日本人よりは大袈裟でしょうし。
そんな感じがとても良かったです。

しかも養母との関係性、七夕祭りでノブ子に「太っちょぶた」と言うところなんかも思春期らしくて良かったです。

ちょっと考えてみれば、養母でも十分幸せな暮らしをさせてもらってるのに何考えてんだ！このバカ娘！とか、話しかけてもらって、仲良くしようとしてくれてるのに「太っちょぶた」とかよく言うわ！とか思いそうですが、「養母」というのはそんな簡単に受け入れられないものもあります。

ノブ子は悪い子ではありませんが、やはりアウェー感があるところに、自分が入っていってそこに馴染むというのはあの年頃では出来ない子も居るでしょう。
そこで色々世話を焼いてくれようとする感じが逆に嫌だったのかもしれませんしね。

結局マーニーは何だったのか？幽霊か？妄想か？というところは難しいんですが、どちらでもなければどちらでもあるといったところです。
あまり言うとネタバレするので言えないのが残念ですが、記憶というのは認識してなくても頭の中にあると言ったところです。笑
そこに幽霊として、彼女が存在したなら本当に素敵です！

全てを知ってからも、もう一度楽しめるのもポイントですね。
始めは気付かなかった伏線がポロポロ発見出来て楽しいです。

てゆーか単純に私も青い瞳に金髪のお友達、欲しかったな～。
いーなーいーなー。笑

原作は外国の作品ですが、とても日本人らしい作品だったなと思います。
思った事を口にしないというか、外ヅラと内心が違うというか。
そんな感じを読み取るのはやはり子供ではなく大人かなと思うので、あまり子供向け作品ではなかったと思います。
監督自身は「子供の為の作品を作りたい」と語ったそうですけど。

そして作品の肝は「杏奈の成長」にあるうえ、思春期ならではの悩みも同じ女性だからこそ共感しやすいものだったと思うので、女性向けかもしれません。

とにかく素敵な作品です。
ちょーオススメです！

my評価9点(10点満点中)

概要
原作はイギリス人児童文学作家、ジョーン・G・ロビンソンの同名児童小説。
初版は1967年にイギリスの出版社コリンズより出版され25万部を売り上げた。
作品はスタジオジブリの代表とも言える宮崎駿、高畑勲の両名が一切製作に関わっておらず、スタジオジブリの次代を担う事になる最初の作品とされている。
同時に宮崎駿監督の引退後、スタジオジブリの全力を尽くし社運をかけた、勝負作に位置付けられる一作である。
また監督である米林宏昌は「アニメにするのは難しい原作」と語っており、杏奈の成長に着眼点が置かれているものの、その孤独感や心の闇を描くのに難儀したようである。