最強の投資 編
先日僕の後輩が「先輩、今は株ですよ！株！」なんて言ってた。その子の口から株という言葉が出てくるとは思ってもみなかったので、「ほぉ～、良いネタ掴んだの？」って聞いてみると、「へへ、僕の友達が勤める会社の関連会社に、新商品の販売に力を入れてるっていう情報があるみたいなんです。聞いてみるとその商品、なかなか良い品物で売り出す会社も自信持ってるって事なんですよ。」って自信満々に言うのだ。(世間には発表済みの情報だったらしい)
僕は今まで「株」に投資をした事が無い。多分これから先もしないだろう。
仕事柄その手のネタも入らないではないが、いかんせん僕には向いてないから手を出さないのが理由。
僕の知る方に「証券関連」に物凄く強い方がいる。その方が言うに、四六時中情報収集をし、国内外問わず世の事情を全て把握する事から投資は始まるのだと教えてもらった。
情報を集めるのは僕の仕事だからやれば出来る。けどその情報を元に未来を予測するのは、「皆が口で言うほど簡単ではない」のを僕は知っている。
実際、失敗した人達も僕は目の前で見てきているから。
その方は言っていた。「株をやるなら金をやりなさい。」っと。
後でその言葉の意味を考えてみると、証券や貨幣には永遠の価値は約束されていない。「金」こそが世界中のどの国でも平等な価値を持ち、腐食しない金は子孫にも残せる永遠の財産なんだっと言う意味だった。
僕はこの方を心から尊敬している。僕が今までに聞いたこの方の話には、なんと間違いがひとつも無いからだ。去年の後半から今にかけて、この方の金相場の読みは事細かに至るまで的中し続ける。勝利し続けるに重要なのは「引くタイミング」なのだとこの方は言う。こんな人は今までみた事が無い。それが出来るのも「物事を見る目」と「考える頭」を持っているからに他ならない。
それを思い出した僕は後輩に教えてやった。「引き際が肝心だからな。」って。ついでに聞いた金の話を少ししてやり「投資」は簡単ではないのだと念を押してやった。
後日後輩から電話が鳴った。「先輩、先輩の言ったとおりでした！」
たまたまタイミングよく引いたのが功を奏して幾らかの利を得たらしい。
「一歩間違えれば借金するとこでしたよ」なんて言っていた。
それともうひとつ、「次は金ですかねぇ」なんて・・・・・懲りないやつだ。
今日本は「投資ブーム」にのり、ネット上にもその手の情報が溢れている。
それを知っていて僕がその手のネタを書かないのは、一歩間違えば人の人生を左右する可能性を持つからだ。
人には欲がある。
どんなに優れた情報も使う者が見誤れば先には地獄が待つ。
情報とは生き物がゆえに神にも悪魔にも成りうる。
手堅く勝利を収めたいのであれば「彼を知り己を知ること」。
それが出来ぬのであれば「外貨預金」でもすることだ。
分かってくれている方もいると思うが、僕の書く「儲かるネタ」は全て努力を必要とする。努力の中に己を知る事が見出せると僕は考えるからだ。
その努力こそが本当は自分にとっての「最強の投資」なのではないだろうか。
ちょっと長くなったので次回に続く。
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