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セスの本の中でも印象に残っているキーワードがいくつかあります。最初に読んだ『セスは語る 魂が永遠であるということ』の中では、「魂」「語り手たち」「セスの誘い」といったものが、私の中で印象に残っていました。
セス本の 2 冊目に読んだ『セス・ブック 個人的現実の本質』の中にも印象的な言葉がいくつかあります。今回は、その印象に残った言葉である「恩寵」「善悪」「罪悪感」といったキーワードをひも解いていきたいと思います。それでは見ていきましょう!
人間の罪悪感は思いやりが発生したときに同時に起こりました。人間は独自の進化を追求し、意識的に自然な枠組みから外へ踏みだすことを選んだため、生物的な思いやりが生まれました。それが人間の感情的な実感へと変わっていったのです。
猫が鼠を食べることに罪悪感を感じて苦しんだりはしません。生物的レベルで、猫と鼠は互いに共有し合う生命エネルギーの本質を理解しています。動物は自然との一体感を生まれつき無意識に備えており、自分が失われることも埋もれてしまうこともないのを理解しているのです。
生命のバランスが万物を支えており、動物たちは生命を無意識に維持しています。そこには罪悪感もなければ、思いやりもない自然な状態だと言えるでしょう。自然な枠組みから外へと踏み出した人間は、ずっと知っていたことを新たな意識レベルで学ばなければなりません。人間は生命を意識的に維持しなければならないのですから。
セスの本の中に「恩寵(おんちょう)」「恩寵の状態」について書かれているところがあります。ここからは、その恩寵について見ていきましょう。
恩寵の状態とは、「すべてが無理なく成長する状態」「透明な、喜びに満ちた従順な状態」「すべての存在の基礎的条件」です。人は恩寵の状態で生まれ、恩寵の状態で命を終えます。
動物にとって恩寵の状態とは、自然な罪悪感と同じように無意識のものであり、共有し合う生命エネルギーの本質です。
人間の恩寵は、観念により無視されたり、気づかないことがあります。自然に授かっている多くの資質が目に入っていない状態です。
人間は自らの意識で観念を形成できるようになるまで、周りの人や環境の観念を受け入れる必要がありました。それは人それぞれ、それなりの理由があって周りの観念を受け入れました。
罪悪感という考えは、あなたの意識に含まれている観念です。与えられた観念は骨組みを表し、その素材を使って人生を進めていかなくてはならないのです。
恩寵の状態は存在の状態です。存在(スピリット・魂)は、常に「なろうとしている状態」です。絶えず変化し柔軟で、始めもなければ終わりもありません。そのため、独自性、統合性を知ることが大事です。
ここでは「恩寵の状態」と「恩寵からはずれた状態」を見てみましょう。
・恩寵の状態
「健康」「富」「清貧」「若さ」「直観的認識力」「博識」「美しさ」「知性的能力」「身体的活力」「ひろがる未来」など。
・恩寵からはずれた状態
「病気」「貧困」「厚顔無恥の金持ち」「老い」「頑固で無関心・無神経」「無知」「醜さ」「知的能力の衰え」「活力の減退」「閉ざされた一切の活動」など。
これらは人間が抱いている対立概念です。すべてはもともと善悪の概念が当てはまらない領域に、善悪の概念を適用してしまったものです。
「善悪」は選択が生まれたことの象徴です。善悪が生まれる前は、生存するために必要なすべてが本能だけでまかなわれていました。
善悪の選択は、親の観念を象徴しています。観念はあなたがまだ子供の頃に善悪の感覚抜きで注ぎ込まれたものです。人間は自分の経験をつくり出すために、特定の世界の観念を持つ必要があるため、親の観念を受け入れました。
観念とは「善悪の概念」です。どんな経験でさえ、あなたの観念・価値判断と切り離すことはできないのです。それはあなたがあなたの世界に対する態度に影響します。
限定的であり、独断的で、硬直しきった善悪の概念は、“進化”から遠ざけるものです。罪悪感を抱いていれば、それがあなたの現実となり、その現実に力を注ぐことになります。それは、人間の外側は人間の内側を映し出したものだからです。
いかがだったでしょうか? 今回は『セス・ブック 個人的現実の本質』の本の中から「恩寵」「善悪」「罪悪感」といった言葉を見てきました。
ここでの個人的な解釈は「恩寵の状態」とは、「自分らしく生きていること」だと思います。「無理なく成長する状態」「喜びに満ちた状態」とは、自分らしく生きている、と言い換えることができるのではないでしょうか。そしてそれが「存在(魂)の基礎的条件」なのでしょう。
さて明日はセスが言っている「内なる感覚」についてまとめていきたいと思います。お楽しみに!
それでは読んでいただき、ありがとうございます。
【参考文献】
・セス・ブック 個人的現実の本質【電子書籍】[ ジェーン・ロバーツ ] セス・ブック 個人的現実の本質【電子書籍】[ ジェーン・ロバーツ ]
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