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相模湖の周辺の山の木々は、どんよりと曇った小雨の空の中でも春の喜びに燃えていた。山肌には桜のピンク、キリ、クヌギ、ヤマグルミなどの雑木の若芽の黄緑、ホウのような大きな葉を持つ木の裏葉が風で銀色に光り、それらが葉の落ちない針葉樹の濃い緑の間に混じって、山はまるでパッチワークのようだ。高速道路に入る。萌え立つ薄緑がトンネルを抜ける度に躍動する。そして、最後に長い笹子トンネルを抜けた。そこには雨が上がり、突き抜ける青い空が待ち構えていた。甲府盆地にはピンクの桃の花の絨毯。南アルプスはけれど霧の中。車はその平らな盆地を大きくカーブして南アルプスの北側をかすめるように再び山岳地帯に向かって登り始めた。甲斐駒と鳳凰三山の雪を抱いたてっぺんがほんの少し見えるだけ。高速道路の両脇の田園地帯には盛りをわずかに過ぎた桜が田や畑の中にぽつんぽつんと咲いていた。関東ではすっかり終わってしまった桜、また再びの桜である。須玉を過ぎて車は回転数を上げて登って行く。山間に入ると目に入る桜の木々が満開になっていく。左を見ると朝霧が晴れた南アルプスの山々をバックにしだれ桜、右を見ると八ヶ岳連峰をバックにソメイヨシノの満開。車は長坂インターで降りる。わあ、綺麗。八ヶ岳の残雪を遥バックにして、満開の桜、韓国の春先の山にいっぱい咲くという濃い紫のチンダルレ(朝鮮紫躑躅の韓国語)、レンギョウ、真っ赤な花桃の大木。桜前線が北上してしまっても、標高の高い信州やその一帯は取り残されて今まさに桜の満開を迎えていた。もうすぐ清里。川俣側に差しかかる頃、ものすごい霧に包まれる。晴れた日は左に八ヶ岳、右に富士山が見える位地、底深い谷に川俣川が流れる清里高原道路の大橋からは深い霧で何も見えない。10m先さえ怪しい。それでも、いつもの清泉寮の林の中の牧場に、運転中の夫が鹿の群れを霧の中に見つけた。いつもと同じ位置にいるから、絶対いてほしいと願う目で容易に見つけ出すことが出来る。清里を超えて、野辺山の道路は気温0℃。その夜、まだ白樺の木の芽も出ず、桜の花も咲かない冬枯れの雑木林の中、標高1,450mの山の家でストーブで部屋を暖めてから眠った。翌朝、ベットに伏したまま、そっとカーテンを開けてみると、外にはうっすらと真っ白のヌン(雪の韓国語)が敷き詰められていた。ニュースが韓国の船の遭難を伝えていた先週の週末の事である。写真は、小淵沢近くの神田(しんでん)の大糸桜、樹齢400年、バックは甲斐駒ヶ岳。寄る年波と今年の山梨の大雪には勝てず、樹の半分ほどが無くなってしまって以前の美しい姿が見られなくなってしまった。今は病気治療中みたいで、風よけのネットに守られていた。
April 23, 2014
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自分の撮った写真じゃない写真を使うのは好きじゃないが、それを使わないと話が進まないから使う。下の写真は次女がある日、ツイッターで揚げた1枚である。タクシーを飛ばして花見をし、撮った夕暮れ時の新宿御苑1,300本の桜の中の1本。これを見た時、なぜか心がきゅんと来てすぐにこの木に会いたいと思った。この桜の精が会いに来てと言っているように感じた。すでに都内の桜は散り急ぎ始めていた頃。写真を見た2日後、サクラタワーに泊まる前にスマホに入っている写真を手掛かりに新宿御苑のこの1本に会いに出かけた。キーワードは娘に教えられた、新宿門から入ることの1点だけ。そして送られてきた言葉「Good luck」の声援だけで1,300本の中から見つけるのである。御苑の中には芝生の開けた後ろにわずかな緑を横に従えたそれらしき木はたくさん有った。これかな、いや姿が違う。あれかな、いやバックが違う。そっちかな、いや木の重なりが違う。こっち?いや枝の張り方が違う。夫と2人で桜を探しながら美しい園内を彷徨った楽しいひと時。やがて、陽は西に傾き暗くなり始める頃、外国人の親子がフリスビーで遊ぶ開けた芝生のところで左方向をふと見るとどこか懐かしい桜。樹下で遊ぶ子供たちを抱くように、はらはらと散りながら、残り花を蓄えた桜の根元の木の様子に見覚えが有る。見つけた。私の今年の桜めぐりも終わった。きれいな桜をいっぱい見たけれど、桜に近づいてしまえば、皆その写真は同じ風景にしか撮れない。少し離れて1本の木を撮れば、それは後ろの風景や周りに写るものと相まって、それぞれの個性が見えてくる。来年も桜を見ることが出来たならば、今度は桜の精が潜んでいるような、たった1本離れて咲くような、長い間人々が慈しんで名前を付けた桜の写真を撮りに行こうか。
April 12, 2014
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もう関東の桜はほとんど散ってしまっただろうか。ザ・プリンス、サクラタワーで過ごした後、娘とわたし達はまだその時満開を迎えていた立川の昭和の森公園に桜を追いかけるようにして出かけたのだった。駅から公園に行く途中のデパートでお弁当を買い、Loftでシートを買ってお花見スタイルで公園に入った。広い公園のあちこちではまさに満開の桜の下でお花見をしているたくさんの家族連れがいた。皆思い思いのスタイルでお花見をしていた。かなり公園を歩いて、沢山の大きな桜の木が有る美しいところにシートを広げてお弁当を食べる。上を見くと高い高い桜の木に薄ピンクの花びら、そこから透かして真っ青な空が見える。空と桜が溶け合う木々のこずえで花食い鳥たちがさえずっている。目の前には濃いピンクと薄いピンクの木が混じり合って植えられていた。ふたを開けたお弁当のいなりずしの上に、風が吹くとはらはらと桜の花びらが舞い落ちてきた。それをいなり寿司と一緒に箸で持ち上げて頬張る。桜を食べる。さああと、花吹雪がやって来て、私たちの周りで花びらたちがぐるぐるとかけっこをしていた。お弁当を食べてしまうと広い公園の散歩に出かける。さっきまでシートを敷いて座っていたところはこの対岸の桜の木々の下。どんどん公園の奥深く歩いていくと、広い広い芝生の場所に出た。真ん中に大きな木が1本。何だろう、遥向こう、芝生の薄緑と青い空との間に波打つような薄ピンクの靄の帯がこちらに向かって押し寄せてくるように見える。だんだん、だんだん歩いていくとそれは巨大な桜色のマフラーになって、桜色の綿あめになって、桜色のウサギたちになった。沢山のたくさんの数えきれない桜の下で沢山のたくさんの人たちがお花見をしていた。まるでそこだけ天国の花園のような不思議な世界。走り回る子供や、寝転んで談笑している人たちがいるのに、私の耳には音が聞こえてこない不思議な別世界。天国が有るとしたら、きっとこんな世界なんだろうな。
April 10, 2014
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何時桜が満開になるか、早くから予測するのは難しい。しかし、ホテルというものは早くから予約しなければいい時はすぐ埋まってしまうのであるから始末が悪い。2か月も前に私は今年の桜の満開を予想してThe Princeサクラタワーを予約したのである。娘夫婦と次女の分も。やきもきしながら待ったこの日、桜はその満開の時を見事に外れて、はらはらと吹雪になって飛んでいた。それでも、満開は過ぎ、嵐に飛ばされながらもけなげに持ちこたえてる桜。日曜日、新宿御苑の桜を見てからホテルで集合し、サクラタワーの日本庭園で桜見物をし、夕食の前ながら、カフェで桜ケーキを食べた。夕食はホテルの2階の和食、七軒茶屋を予約しておいたからそこで、風に揺れる夜桜を眺めながら花の宴。部屋は去年は12階のだったので桜の絨毯をはるか真上から見下ろしていたが、今年は5階。上の段にあるホテルの中の迎賓館がちょうど少し下に見下ろせる位地だ。桜の木のてっぺんが窓枠に額縁の中の絵のように納まる。これはこれで良い。夜のとばりが降りる頃、カーテンをいっぱいに開け放って、そのまま桜に包まれて眠りについた。桜の夢を見たかどうかは覚えてない。朝、目覚めると桜は今度は東空の朝日を浴びながら輝いていた。月曜日の朝、ホテルから出張に出かけて行った長女の夫を除いて、他の面々はゆっくりと1階のレストランで朝食を食べる。オムレツを焼いてもらう。レストランの客は80%の外国人率。チーズを食べ、ブッフェで取った蜂蜜のかかったベルギーワッフルを食べる。次に長女が彼女の部屋のルームキーを置いて会社に出かけた。私はまだレストランでコーヒーのお替りをする。さて、ホテルの部屋でグダグダと休んでから、会社を休んだ夫と次女と連れ立って、またひとしきり名残の桜見物に出かけたのである。皇居の通り抜けに行こうか。いやいや人の頭ばかりだろうな。それとも、千鳥ヶ淵に行こうか。昨夜の雨と風でもうとっくに花の盛りは過ぎてしまっただろうな。目黒川の花筏でも見ようか。花筏はいいけど、上を見れば花のなくなった木に提灯ばかりがさびしかろう。3人、品川の駅から山手線に乗ったのである。目指したのは立川。
April 7, 2014
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インドネシア人の友達と鎌倉に花見に行って来た。八幡宮の参道、段蔓葉もう散ってしまって提灯だけ残る寂し良い風景だったが、牡丹園はまだ名残の桜が有ってきれいだった。ただ今、桜狂い中にて、忙しくて皆さまのブログになかなか訪問出来なくてごめんなさい。
April 6, 2014
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桜見物代2弾。コピペ疑惑で賑わっている近頃であるから、出来るだけ借り物ではなくて自分の撮った写真でとは思うが、これが下手で思ったようにうまく撮れない。とくに桜花は色が薄く、空をバックにすると溶け込んでしまうのだ。晴れた一日妹と小田原のしだれ桜を見に行って来た。入生田の駅を降りるとそこには早くも満開のしだれ桜。今日一日を期待させてくれる。電車に写りこむ桜は下の駅舎の横の一本。そこから、長興寺の桜見物に向かう。箱根登山鉄道、入生田駅からどんどんどんどん山に登って行く。何段ものお寺の階段は脚が痛いから避け、曲がりくねった車道を登った。情報をくださったブロ友 hanacoromoさんが、坂がきついですから頑張って登ってくださいねと言っていたが本当にきつい。そして、かなり麓に入生田が見える眺めの良い開けたところに2本の桜の巨木と一本の若いしだれ桜が立っていた。樹齢300年。桜の下では並べられた長椅子に腰かけて巨大な桜樹を眺め揚げる人々がいっぱい。私はふうふう言って登って来たのでお茶を飲んで一休み。ついでに「花も団子も」で、茶店で小豆餡の草団子を買って食べた。六義園の桜は樹齢60年。入生田の桜は樹齢300年。やっぱりこの樹にも桜の精が住み着いているように感じたけれど、その桜の精はお爺さんかな?その桜を見下ろすように右手の丘の上にも見事なしだれ桜が1本、威風堂々のお爺さん桜を見下ろして若い桜は何を思う。風祭で電車を降りてhanacoromoさんに教えてもらった鰻屋さんで食べたかったのに、無形文化財の建物「だる満」で天ぷらを食べたい妹に押し切られ、昼食は小田原市街で。そして桜満開の小田原城。どこから撮ったら天守閣と桜が一緒に綺麗に写るか。結局、断念した最後の1枚。お土産は菜の花で、「月のうさぎ」と桜餅を買った。店の前にもピンクのしだれ桜
April 4, 2014
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この季節ご多分に漏れず、ウサギも桜狂い。桜を求めてあっちへ、こっちへ。土曜日、久しぶりに家族で集合して六本木のANAインターコンチネンタルホテルのレストラン花梨でお昼を食べた。ふと見るとホテルの横の坂は桜の花道。「桜坂」ってここにあったんだ。高層ビルの間に緩やかな桜の坂。食事の後、連れ立って電車に乗って六義園に満開のたった一本の桜を見に出掛けた。駒込入り口には塀際に延々と入場券を買う長い列。桜の花びらより人間の数が多いんじゃないかと思うほどの混雑の中でも、ちょうど満開のしだれ桜には桜の精がいるかと思われるほどの不思議さを感じた。去年は散り際に来たので今年はどんぴしゃ。樹齢60年。意外と短い。花の色といい、姿といい。適齢期なのだろう。美しい。六本木に戻って、ミッドタウンの桜を見ながら「サダハル・アオキ」でケーキやマカロンを買って娘の家で食べた。さあ、これからカメラを持って桜狂いに出かけよう。たった一週間しかない季節との勝負。
April 2, 2014
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