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旅行記はちょっと休憩 旅行から帰ってちょっと忙しい日が続いている。5日ほど山の家に行ってのんびりした。そうはいっても相変わらず鹿がやって来て、私が植えた白樺や紅葉の新芽を全て食い尽くし、ギボウシの芽をみんな食べてしまった。昔は敷地いっぱいに生えていたマツムシソウ、ミヤマオダマキ、トラノオ、ニッコウキスゲなどもう出てこない。自然保護か動物保護か?草刈り依頼していた業者の人はそれでも残ったアザミやアヤメなど上手に残して熊笹や芝草を刈ってくれていた。 この分だと日本から高地に咲く貴重な植物は動物に食べ尽くされ絶えるだろう。 話が逸れたが、やっぱり破られた結界の網など直したのでご隠居のように日がな一日ベランダの寝椅子でゆったりなんて、そうゆっくりも出来ない。囲いは別荘地の人に言わせるとそんなのはちょろいんだそうで鹿は簡単にまた入ってすべて食べ尽くすんだそうだけど。 山の家に行く前と帰って来てから御茶ノ水のおりがみ会館でグアテマラのオットーさんに再開した。今回はおりがみ会館の招待ということで自由な時間はないだろうと、彼の折り紙教室に参加したのだ。 やっぱりテレビ局もやって来て撮影していたから、「写りたくない人いますか」というのに手をあげておいた。だからきっとウサギは写っていない。「日本に行きたい人応援団」8月中旬の放送らしい。オットウさん、相変わらず涙もろかった。 今、モンゴルの学生さんが2人ホームステイしている。彼らは全寮制の大学なので週末か夏休み中のホームステェイだ。今、日本語研修中なのでこれから5年間大学卒業まで日本の家族になる。 長い付き合いになるからのんびり付き合って行こうと思う。 日本で行きたいところはある?という質問に「ディズニーランド、富士」富士山?「いいえ、富士山は学校で登りますから、富士急ハイランド」 まだまだ子供だ。
July 31, 2017
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マイリンゲンはひっきりなしに団体客が登山電車で押し寄せるグリュンデルワルトやクライネシャイディックと違って、峠1つ隔てただけなのに静かで殆どアジア人の団体客は見ない。日本人の個人旅行者にも1週間いて会わなかった。 小さな村である。 シャーロックホームズが死んだと本に書かれている滝のある小さな村である。 街並みも5分も歩けば出てしまう。駅のインフォメーションのお姉さんも、「見るべきものなんて何も無いわよ、ただ家々の庭が綺麗」と言うぐらい。 マイリンゲンに着いて、ホテルにスーツケースを預けて、また駅に戻り、小さなローカル電車に乗ってアーレシュルフト峡谷に向かった。 前にも書いたが旅行の手配は全てウサギがやる。アパートとの連絡、切符の手配、時間調べも。 ご隠居は旅行前にガイドブックを眺めて、「マイリンゲンにはアーレシュルフト峡谷というのが有るらしい」などと行きたいところを遠慮がちに言う。ああ、いきたいんだなあと、「忖度」しちゃうんだよね。 結局、そこへの行き方、歩き方、電車やバスの時刻を調べちゃうんだよね。ウサギはガイドブックは見ない。全てインターネットで調べて手配する。 川沿いを走る電車は5分もしないで岩山のトンネルへ。着いたのはトンネルの中の駅。 外に出るとこんな感じ。 アーレシュルフトウエスト駅 posted by (C)灰色ウサギ すぐに橋を渡って崖の階段を上ったところが峡谷コースの入り口。 吊り橋 posted by (C)灰色ウサギ アーレシュルフト入り口 posted by (C)灰色ウサギ せっかくハアハア行って上ったのに、切符を買ったらまた川迄降りる。川沿いに張り出すように作られた木道を1.5km程歩く。 アーレシュルフト渓谷 posted by (C)灰色ウサギ 通路はだんだん細くなり、岩の洞門や岩と岩の間をすり抜ける。 アーレシュルフト峡谷 posted by (C)灰色ウサギ 峡谷を抜けるとアーレシュルフトオスト(東)駅近く。もう街まで近いので音を立てて流れ落ちるラインバッハの滝(シャーロックホームズが死んだと言う)を横目で見ながらホテルまで歩いて帰った。 まだまだ日は高い。ホテルから歩いてすぐのロープウェイ3回乗り継いでハスリタルの山に登り、明日からのハイキングの偵察をした。 プランプランテン posted by (C)灰色ウサギ 2,220mのプランプタッテンレストランでスイス伝統料理のレシュティを昼食に食べた。ただのジャガイモ。 峠を越えたこちら側では有るが、ここもベルナーオーバーラント地方なので10日間のフリーパスがまだ使える。
July 27, 2017
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グリュンデルワルトを去って、峠を越えた向こうマイリンゲンへベースを移した。 電車でぐるっと回ると1時間半。 村内バスで村はずれの峠グロッセシャイディックを越えて、そこからポストバスに乗り換えてくねくね道を行ってもだいたい同じ時間。 朝早い移動なので前日にバスの切符は買って置いた。 そして、いざ、スーツケースをいつものようにゲパックシステムのエクスプレスラゲッジで送ろうと駅で申し込む。 駅員さんPCに打ち込んでから、「あれ、ごめんなさい。マイリンゲンは特急便扱ってないわ。荷物到着明後日になっちゃうわね」 しまった、特急便効かない駅もあるとどこかで読んだ。グリュンデルワルト駅には日本からメールして開門と閉門時間を聞いたのに、マイリンゲンは油断してしまった。 多分スーツケース、バスには大きすぎて乗らない。うーんどうしよう。登山靴やストックはスーツケースの中だし。 そこで、せっかく買ったバス券が無になってしまうが、電車で荷物を持って移動することに急遽変更する。 えっちらおっちら大きなスーツケース3つ持って、我ら3人電車を乗り換え移動する。 乗り換えたインターラーケンからの電車は混んでいた。中国人用の予約車両もあるので座れる車両が少ない。韓国人とおぼしき若者、4人ボックスの席に2人座って譲ってくれない。やっとの思いで座席下にスーツケース詰め込んで、ヨーロッパ人と思われる年配のご婦人の横に座らせてもらった。 リュックを網棚に乗せていると、ご婦人がゆったりスペース作ってくれるため、「私のスーツケースも上に上げてくれるかしら」という。ありがたい。 ひとり旅のようなので、しばらくして私が話しかけると、彼女が答えて来た。 オーストラリアからヨーロッパ旅行をしていること、仕事が有るのでご主人はフランスから先に帰ったこと、ジュネーブから入って昨日はプリエンツ湖を1人で船で巡ったこと、日本に来たことがあることなど、すっかり話が合ってマイリンゲンに着くまでおしゃべりした。 「あなた英語上手ね。どこで習ったの」なんてお世辞も言ってくれた。ちょっと嬉しい。 私なんかよりずっと上手な英語を話す娘は座席が離れたけれど、きっと聞こえてくる私の英語をニヤニヤして聞いていたことだろう。 今度の旅で、私が聞き逃したことをちゃんと聞いてていて補ってくれる。けれど、「お母さんの英語間違っているよ」とは言わないのだ。「それでいいと思うと」励ましてくれる。そんなことも心で「ありがとう」と思うのである。 マイリンゲン到着 その日から1週間、ハリスバーグという地域でホテル暮らしをした。 昨日までいたグリュンデルワルトの村は山のあっち側。毎日眺めていた同じ山が違って見える。 マイリンゲンからグロッセシャイディック方面を見る posted by (C)灰色ウサギ 9日目後半に続く。
July 27, 2017
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朝、仕事の都合で先に帰国する長女がグリンデルワルドを離れた。チューリッヒのドイツ人の友人の家で一泊して帰国する。彼女のウイーンでのホストファミリーであり、我が家はそれ以前にその家の家長のホストファミリー。 村の駅まで送り、私たち3人は登山電車で一駅のグルントヘ。 筋肉痛から復活、リハビリハイキング。 因縁のメインリヒェンへ眼下にマーモットを見つけながら再びゴンドラで登る。長女の帰る日、彼女の大好きなアイガーは一点の曇りもない快晴の空の下。 あらら。 クライネシャイディックへ真っ正面にアイガー北壁を見ながら1時間半の花の道を平行移動。 メインリヒェンから posted by (C)灰色ウサギ クライネシャイディックから、もう1コース。左手にユングフラウと氷河を見ながらヴェンゲンアルプまで下る。かなりの急勾配。ズドンと落ちていくアイガーグレッチャーがかって作った行く手の深い谷の向こう側に昨日行ったシルトホルンとミューレンの村が見えた。 ミューレン村 posted by (C)灰色ウサギ 村や峠や山々を毎日あっちからこっちから角度を変えて眺める。すっかり覚えた山々の名前。ベルナーオーバーラント地方、広いようで狭くて、狭いようで広い。 1時間ちょっと歩いてホームの無いヴェンゲンアルプ駅からちょうど止まっていた登山電車に乗った。 グリュンデルワルト最後の日
July 25, 2017
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だいぶ筋肉痛は良くなったが、まだまだハイキングは辛い。 朝、起きて一生懸命無い知恵を捻る。できるだけ歩かないで済ます方法は無いかと。 そこで、電車で行って〜違う電車で〜バスで〜ロープウェイで〜もう一回ロープーウエイ〜ロープーウエイ 楽ちん楽ちん、全て座って到着 着いた先が絶景展望台シルトホルン2,970m ここからはここ何日かハイキングしたシーゲニプラッテ、クライネシャイディック峠、メインリヒェン、グリュンデルワルトを越えてグロッセシャイディック峠、その先のハリスベルグ迄見える。 もちろん目の前にアイガー、メンヒ、ユングフラウの3山、それよりももっともっと高い雪山が沢山。 シルトホルンから posted by (C)灰色ウサギ 頂上レストランは回転レストラン。朝食。 ヨーロッパはテーブル会計なのでテーブルで清算すると、「それでいいの?チップは」とチップを要求される。 スイスは基本チップは要らない。けれど時々チップを払うと遠慮なく受け取る。 しかし、忘れていてあっちから請求されたの初めてだ。 「要求するのかい」長女が日本語で呟く。 チップ分だけコインで払う。 「ありがとう」だって。 丸の中のアイガー posted by (C)灰色ウサギ アイガー覗いて。 ロープーウエイで降りて、ちょっと美しい谷の上の街ミューレンを歩いて、丘の上だけ走っている電車の駅へ。 ミューレンの街は巨大氷河が深く削った崖の中腹にある。だからバスも車も上がってこれない。ケーブルカーか反対側のロープーウエイで崖の上に登り、その両方を結ぶ横移動の電車しかない。 駅で電車に乗ろうとすると、又しても長女が今日は歩いてないから一駅ハイキングするという。去年我々が歩いたコースだ。確かにね、歩いてない。見透かされてる。アイガー、メンヒ、ユングフラウを見ながら線路沿いに歩くコース。 「行ってらっしゃい。一駅先の素敵なテラスレストランで待ってるね。 30分待って発車した電車が次の駅に着いて、レストランで待つ。程なく長女がテクテク歩いて来た。 昼食。 そしてまた、電車〜ケーブルカーで谷を降り電車で帰る。 筈が・・ 又しても「天気がいいから今日こそ写真が綺麗に撮れる」というじゃ無いか。 登山電車に切り替え〜ベンゲン〜ロープーウエイ〜悪夢のメインリヒェン再び〜ロープウェイ下山〜登山電車でクライネシャイディック〜違う色の登山電車〜グリンデルワルド はあ〜 スイスは何もかも高い。交通機関もしかり。この日の移動距離をまともに払うと1人15,000円は軽く超える。 我らこの地域どこでも乗れるベルナーオーバーラント10日券を買っておいたので乗り降り自由で良かった。
July 24, 2017
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朝、昨日ブランチしたフィルスト迄ゴンドラ乗り継いで登る。今日はそこからバッハアルプゼー迄1時間ちょっとのはず。アップダウンは少ないコース(それでも中級マーク)。 まだまだ筋肉痛の足を引きずり絶景の湖目指す。 足が進まない我ら1時間半もかかって到着。 ここでも湖の端っこに僅に映るアイガーを写真に撮るアイガー狂。あっちの方角からこっちの方角から。 「おーい、帰るよ」 ウサギ、去年も見た風景。去年と全く同じ、そうだよね。人間みたいに成長する訳じゃなし。 バッハアルプゼー posted by (C)灰色ウサギ 帰りは行きに登った分の砂利道を下る。滑らないように足に力が入って進まない。そろりそろりそろり。時々ズズズー。帰りも1時間半。 やっとフィルストのレストランに戻る。 フィルストレストラン posted by (C)灰色ウサギ 「私、もうちょっと歩いて来る」1人元気な長女がそう言ってサンドイッチを買って、1時間半のハイキング中級コース、グリュンデルワルト村の外れのグロッセシャイディック峠目指して歩いて行った。 グロッセシャイディックヘ posted by (C)灰色ウサギ 見送る我ら。長女の水色のリュックを目で追う。 遥か遠くに見える峠から、彼女はくねくね道を村内バスで帰って来るだろう。くれぐれも終バスには遅れないように伝えて、レストランで昼食をとった我らはアパートに帰った。 1時間もしないうちに長女が帰って来た。 村内バスはくねくね山道で座席から落ちそうだったけど、ハイキングコースは楽勝だったとさ。
July 23, 2017
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10時過ぎに起きだした我ら、朝食を作るのも面倒なので、山のレストランに登ってそこでブランチをすることにした。もちろんロープウェイで。村の中心部にあるアパートからほど近いロープウェイの駅までだって昨日の事件で足の筋肉が痛い。指の爪が痛い。 あ、それ前に薬屋で筋肉痛のジェルを買った。「筋肉痛のためのジェルか何か有りますか?」思考まで停止して「スプレー」という英語まで出てこない。 運良くジェルが有って長女以外3人ががアパートで塗ってから出発。 ロープウェイを乗り継いで、2,167mのフィルストのレストランで昨日雲の中だったアイガー、ベッターホルン、シュレックホルンなど見ながら朝食を。 いつも思う。スイスのレストランは高い。まあなんでも高いけど。でもこの絶景をその費用と思えばそんなに高く無いのかな。 ここは去年も来たが素敵な地獄覗きがある。しかし、私はべったりテラス席に座ったまま、娘たちが挑戦。 フィルスト posted by (C)灰色ウサギ 本当はその日、そこから先1時間半歩いてバッハアルプゼーという湖にハイキングの予定だったが、もうもう石ころ道など歩けない。次回に回して さあ、アパートに帰ろう。ロープウェイを降りる。 すると長女が「せっかく今日アイガーが綺麗だからもう一度北壁観に行こうよ。」と言うじゃないか。 冗談じゃないと思ったが、クライネシャイディック迄なら登山電車だし良いかと渋々出かけた。 昨日乗り遅れた登山電車だ。 電車から見える放牧中の牛まで恨めしい。 クライネシャイデックの駅から10m程登ってアイガー北壁真近で写真を撮るという娘達を昨日お茶したレストランで待つ。ここもアイガービューの素晴らしいレストラン。ここから撮っても良いのにと思いながら見ていた。じーっと2時間アイガー展望テラスでパフェを食べながら粘る。一歩も動かない。動けない。 Eiger posted by (C)灰色ウサギ 写真を撮った娘達やっと帰って来てビールなんぞ頼んでアイガー見ながら感慨に耽る。 レストランのおばさんが「又、今日も来たの?」と覚えていてドイツ語で娘に話しかける。昨日ドイツ留学経験ありの娘のドイツ語を褒めってくれた人だ。この娘がドイツ語を話すというのが今回の気の緩みの一因かもとも思う。料理の注文などメニューがドイツ語なので娘に任せていたのだ。 あああ、滞在地アイガーの無いツェルマット地区にすればよかった。
July 22, 2017
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前回の解答 さて回らない頭で私の取った行動は策4 バームクーヘンさんいい線いっています。35km歩いたと書きましたから。歩いたんですよ。その後も。 2万円ほど出せばクライネシャイデックの山小屋ホテルの簡易宿泊施設に泊まれ、帰国後気付いたのだが、なんとメインリッヒェンにも4万円ほど出せば泊まれる小綺麗な山岳ホテルが有ったのだ。 何を血迷ったのかその時は斜め移動でもう1つ下の駅に行けば終電に途中で乗れると思ってしまった。そして、アルピグレン迄はまさかそんなに距離はないだろうと。 写真に見える道は急降下の道。こう見えて斜度がきつい。疲れた足で1,200m直降下はきつい。 メインリヒェン posted by (C)灰色ウサギ 確かに緩やかに下る道では有ったが、40分ほど歩いてもなかなか駅が近付かない。なんと見上げると200mほど上に策1のクライネシャイデックの山ホテルが見えるではないか。その場の標識はアルピグレン迄は40分ほど。クライネシャイデック迄は45分直登。クライネシャイデックまでの電車は間に合わないし登りだ。 ここでまた決断を迫られる。まだアルピグレン迄ならなんとか電車に間に合うかもしれない。登ったらホテルが満員だった場合困るし。 下山続行。 よく言われる。山ではリーダーの判断間違いが遭難の一因になることもと。 しかし、斜めに下る見通しだったのが殆ど横移動していたとは。だからそこからはアルピグレンに向かって車の通れる道では有るが、かなりの急勾配で下る。一度谷に下りて又アイーガー北壁直下の駅に向かって登る。なんだか無駄な動き。 なんとかぎりぎり間に合いそうだ。 と、道はいつしか牛のたくさんいる牧場内を通過している。やな予感。 当たり。 その日の予感は遅め遅めに当たる。 夕暮れ時で牛がどこかに向かって移動中だった。勝手に移動中。我らが進む道の真ん中でたくさんの牛が「モウ、モウ」とこっちを見て鳴く。睨まれている気分。威嚇されている気分。 そういえばちょっと前、オーストリアでハイキング中の女性が牛に襲われて死亡というニュース読んだばかり。 怖いよう。 我ら4人、道を避けて脇の低木、岩石ゴロゴロの斜面に登る。牛だってそんな斜面は平気のへっちゃらだけど。 「こっちこないで、こっち見ないで」 夫が「あーあ、これで電車はアウトだな」 10m牛を避けているうちに10分過ぎ15分過ぎ。 反対側からをマウンテンバイクの青年が登って来て、道の真ん中で牛の頭を撫でた。 「え?」 我ら全員、斜面に凍りついているのを見て彼は言った。 「大丈夫だよ。ほらスペインの闘牛の牛とは違うから」 そして彼、牛から守るように少し先導して道を戻ってくれた。 牛たちの行列の前に出た。 「ありがとう」 でも、今度は牛の行列が後から追いかけてくる。「モウモウ」鳴きながら。牛って本当はすごく早く走れる。 やっと駅まで10分ほどの所、電車の踏切と道が交差するところに来た時、山を下る登山電車の音が聞こえて来た。 踏切で立ち止まる。 呆然と電車を見上げると、運転手さんがにこやかに窓から身を乗り出して手を振っていた。 釣られて手を振ってしまう。我らの今の心境などわかるまい。のんびりハイキングを楽しんでいると思っているだろう。 万事休す。 後に残された選択肢は1つのみ。ただひたすら眼下に見えるグリンデルワルドの村を目指して下山するのみ。真っ暗になる前に。標識はそこから約2時間と出ている。今の我らの足では2時間では着くまい。 がっくり。 急勾配の緑の牧草地の所々にシャーレや農家。砂利道を滑らないように慎重に下る。足が棒のようだ。登山靴の中の足の指が下りで靴に当たり痛い。 日暮れは遅いのでまだ明るいが午後8時を過ぎればだんだんに暗くなる。真っ暗になるまでに着くだろうか? 少しでも早い小道を選べば斜度がきつくズルズル滑る。転倒の危険を回避すればくねくねと遠回り道。 だんだんと暗くなり始めた農家の陰にマーモットが動く。今は可愛いとも感じる余裕もなくただ惰性で足を動かす。 このまま遭難するのか?野宿は嫌だ。凍え死ぬかも。 暗くなる、さっきいたメインリッヒェンがシルエットになってその向こうに陽が沈む。後少しで夜が来る。闇が来る。午後9時過ぎ。 「あ、アイガーが赤く染まっている」アイガー大好き長女が言った。 そんなこともうどうでもいいけど、という気持ちでアイガーを見上げる。北壁はもうはるか遠くだ。それでも繋がりの山が真っ赤に燃えていた。綺麗。 アイガーの一部 posted by (C)灰色ウサギ 電気が着いた村の灯はそんなに遠くはない。賑やかに夕飯を食べているだろう声のするシャーレの数も増えて来ている。 娘たちがスマホの電灯で照らしてくれる。谷を降りきり、川を渡り又駅に向かって50mほど登ればグリンデルワルドのメインストリートだ。 しかしもう歩けそうもない。 娘たちが励ましてくれる。ずっとアルピグレンあたりから気遣ってくれていた。 老体に鞭打って最後の丘を登りアパートにたどり着いたのは午後11時ごろになっていた。 全員ご飯も食べずに即寝たのだった。 誰かが息絶えているといけないので、互いに早朝一回部屋を巡って点呼、安否確認して又10時ごろまで寝たのだった。 遭難しなくてよかった。 ホテル代ケチらなくて、着替えなどなくても山岳ホテルに泊まれば良かった。後悔と安堵。 (どうせそういう状況は後でやって来たのだから。飛行機が遅れた記事へ。)
July 20, 2017
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無事帰って来ました。 日記続けます。19日間の旅行記長いですが忘れない為に綴ります。適当にお付き合いください。 4日目 今日の日記は長い。何しろ1日の歩行距離35km 好きだとは思っていたが、まさかこんなに長女がアイガー狂だとは思わなかった。 グリンデルワルドから登山電車で一駅、5分歩いてゴンドラで30分、1296m標高差を登るとメインリッヘンヘ。標高2,239m。 本来ならスイスでも有数の絶景が見られるはずが・・ 眼下に遠くグリンデルワルドの村も、白い雪を頂くヴェッターホルンや4,000m越えのシュレックホルンも、そしてアイガー北壁も、反対側の谷底にヴェンゲン村、遠くベルンの方向も、雪山のユングフラウ、メンヒなども、霧で何も見えない。それでも、昨年来た比較的歩きやすい標高差があまり無い横移動の道をクライネシャイデックに向かって1時間半歩く。 メインリッヒェン posted by (C)灰色ウサギ 歩きながら、「アイガー見えないかな。」長女が呟く。 どの位置にアイガーが見えるのか知っている私はその雲の中にあるべき方向を指差す。 あ、霧が少しずつ晴れて来た。 アイガー posted by (C)灰色ウサギ クライネシャイデックが見えるレストランで食事。皆まだまだ余裕があるようなのでもう1コース、電車でアイガーグレシャー駅まで行ってクライネシャイデックまで下るコースに挑戦。ところが電車で氷河脇のがれ場コースを見てしまった皆、誘惑に負けそのコースを取ってしまった。尾根道は片方は10m程の草原に落ち、もう片方の崖は200もあろうかという退行して行くアイガー氷河に落ちている。 怖い。滑る。200mほど降ったところで歩行を続ける勇気がなく草原側にリタイヤ。アップダウンのあるコースを取った。1時間半ちょっとでクライネシャイディック。 アイガーが徐々に雲から姿を見せる。ユングフラウも誘惑するように雲に隠れたり姿を見せたり。 「さっきのメインリッヘンからだとアイガー北壁綺麗に見えるんだけどね。」 うっかり呟いてしまった。! 「でもまた1時間半歩いて戻るのもね」とみんな。 「クライネシャイデックから登山電車を反対の谷に下り、途中のベンゲンからケーブルカーでメインリッヒェンへ登るというコースもあるけどね。」 言ってしまってから「しまった」と思ったが遅かった。長女が飛びついて来た。 「行こう」 大体4時半ごろだったかと思う。 朝いたメインリッヒェンに再び登った時刻は5時頃だったか。 朝と違ってかなりはっきり麓の村やアイガー北壁が見えた。しかし、この時我らは知らなかったのだ、夕方になると雲が谷から湧いて来てまた再び曇り始めることを。 ロープウェイ乗り場から50mほどの急坂を見晴し台までヒイコラ言って登る。 80パーセントの絶景。 IMG_3487 posted by (C)灰色ウサギ アイガー北壁に雲が湧き出ていた。 長女はじっとその方向を眺めて雲が飛んで行くの待っている。まだ明るい。 IMG_3489 posted by (C)灰色ウサギ 反対側の谷からは霧が湧き上って来ている。 ふと気がつくと周りが潮が引くように観光客がいなくなっていた。時計を見ると5時40分ぐらい。 なーんかやな予感。 しまった、明るさに油断した。ヨーロッパの日暮れは遅いのだった。 慌ててゴンドラ駅に向かう私の目にストップしたままのゴンドラが見えた。 振り返る反対に降りるケーブルカーも終点時刻が終わっていると時刻表を見た娘が言う。 「え、え!」我ら2,239mの地点で1,034mのアパートが有るグリンデルワルドへ帰るすべを失ったの? 顔から血の気が引き。頭がフル回転。 策1、クライネシャイデックまで朝のコースを1時間半歩いても多分登山電車の終電に間に合わない。疲れた足で高地を走れるか。 策2、アパートに帰るのを諦めてクライネシャイデックまでゆっくり歩いて、そこのホテルに一夜の宿を乞うか。 策3、グリンデルワルドに直登ならず直下山するか? 策4、グリンデルワルド方向に斜めに500mぐらい下山し、登山電車の途中駅アルピグレンで終電に乗るか? さて我らが取った策はどれでしょう。 クライネシャイデックから posted by (C)灰色ウサギ 眼下の村がグリンデルワルド
July 20, 2017
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着替え無しでホテルに泊まって、夜中に服と下着を洗って干す。ヨーロッパはすぐ乾く。しかし、夜ベットの中でどう寝たかは想像にお任せ。(あ、想像したくない?) 日本便に遅れた日本人は4人のパーティと夫婦の2人と私達夫婦と次女。4人組は一泊してフランクフルト乗り継ぎで大急ぎで成田へ。夫婦は午後の便で帰国だそうだ。フレックス休暇の次女と我ら隠居組夜出発にして、1日分のミュンヘン観光を企てる。しぶとい。転んでもタダでは起きないとはこのこと。 朝、空港へシャトルバスで向かい。Sバーンでミュンヘン中央駅へ。勝手知ったる中央駅の観光案内に飛び込んで地図をゲット。 まずはマリエン広場、ラートハウスのカラクリ時計、レジデンス(宮殿)見学、ミュンヘンは初めての次女の希望の教会巡り、まあまあなんと狭い空間にたくさんの教会のあること。 アザム教会 セントペーター協会の前のテラスレストランで食事をした。スイスだけのつもりでユーロなんて長女に貰った20ユーロしかないから1日分をと2万円両替した。なのにとんまな私。お昼はスイスの癖でカードで払ったのである。 ユーロ丸残り。 ヨーロッパはやっぱり少しはユーロを持っての旅が良いみたい。去年は雷逃れて出たイタリアでジェラート食べられたし。 昨日のことが有るので慎重になりすぎて3時間前からいるラウンジを今から出て、今度こそ日本へ向けてのフライト。 帰ったら旅の4日目から書き始めよう。
July 18, 2017
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教訓 飛行機に乗るときは着替えの一式ぐらいは手荷物にすること 今回の旅は借りていたwifiが不調で後半インターネットが出来にくかったので旅行中はなかなか旅行記が書けず。おまけに後半は滞在したホテルが観光客があまり行かない田舎にあったのでロビーでしかインターネット使えず、日記を書くのは断念した。 まさか日記を最終から書くことになるとは。 おまけに何故か旅の締めくくりは予定にないスイスでなくドイツのホテルに泊まっている。 チューリッヒ空港に3時間も早く着いてスイス航空のラウンジでゆっくり待機したのに、なかなか飛行機が飛ばず、1時間も遅れて飛び立つ。心配してスーパーフライヤーズデスクに電話したら、ミュンヘンのANA職員に伝えておくから着いたら走れと言われた。 走りましたよ。暗くなってしまったミュンヘン空港のシャトルバスの中でさえ。もうずっと昔、ウイーンからフランクフルト乗り換え便で待機していたANA職員と一緒に走ったのを思い出した。今回もそれを想定するも、空港で待っていたANA職員、無情にも「I'm sorry.それは行っちゃった」だって。乗り継ぎ便に遅れた各国の乗客がスイス航空カウンターで代替え便の交渉。いろんなルートがある中で私たちが選んだのは翌日の同時刻の同航空会社のANA。要は暇人急ぐ必要無しということ。 航空会社が用意してくれたタクシーで向かったホテルは真っ暗で位置もわからない。アメリカの砂漠の真ん中のホテルを彷彿させるルフトハンザ提携ホテル。レセプションに並んだ人は皆乗り継ぎアウトのお客ばかり。それぞれ、スペインへや他の国へ。用意された夕食を食べた。 それでも、まあまあ、ゆったり部屋で熟睡。スーツケースも乗り換え便に移動しているので無し。 これを書いているのは最終旅程(追加旅程)のホテルのベットの中。今、今日1日の暇つぶしを考えている。 前日いたチューリッヒ美術館のシャガール。
July 17, 2017
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7月2日(旅程3日目) ベルンからグリュンデルワルトに入る。駅でチューリッヒからエクスプレスで朝送ったスーツケースをピックアップし、ついでに10日分のベルナーオーバーラントパスを買う。これで電車も登山電車もケーブルカーも、ゴンドラも乗り降り自由。 山のアパートは土曜に入って土曜に出るのが有効利用の鉄則。なぜならホテルと違ってシャーレやアパートは1週間単位で値段が設定されているから。 だからグリンデルワルドのアパートには土曜日に入った。ダブルベットの部屋、ツインベットの部屋、シングルベットの部屋にそれぞれ洗面がついて、トイレ、シャワールーム、広いソファーとダイニングテーブルのリビングダイニング、ラクレット器まで全て備えたキッチン付き。これに泊まったらもうホテルは狭くて泊まれない。4人それぞれの部屋に陣取る。掃除にも来ないからスーツケースは広げっぱなしだ。 さて、ところが、ハイキング初日は雨模様。 標高1967mのシーニゲプラッテ台地のハイキング。 おもちゃのようなトロッコのような電車でゆっくりゆっくり崖っぷちを登って行く。山の頂上はそんなにアップダウンの無いハイキングコース。晴れていればアイガー、ユングフラウ、メンヒ三山やベルナーオーバーラントの山々、はるか崖の下にトゥーン湖、プリエンツ湖が見えるはずが、どうにかして霧がさあっと晴れる時だけ見える。 リュックの上からポンチョを被っているので濡れないが、前日の雨でぐちゃぐちゃになったトレイルとそこかしこに放牧されている牛の落とし物が有って閉口した。 それでも2時間半程の足慣らしハイキングは楽しかった。昼食は去年味をしめた山のレストランで眺望とともに(その日は何にも見えなかったけれど)。 シーニゲプラッテ posted by (C)灰色ウサギ IMG_3383 posted by (C)灰色ウサギ どの山に登ってもどのレストランでも山のレストランではこのベルナーオーバーラント地方の乗り物地図が出るのである。これを見ると今年も帰って来たなという気持ちになる。 一緒の電車で上がって来た民族衣装のパーティがあの長いスイスホルンのデモンストレーションをやっていた。体験もある。大学の吹奏楽部でホルンを吹いていた次女が軽々と吹いてしまって、おやおや。 アパートの楽しみは町のスーパーで買って来て自分で調理できること。ドイツ暮らしのある長女がドイツ語表示のスープやチーズを買って調理してくれた。 去年の滞在ですっかり見慣れた夕暮れの(夕暮れは夜の9時過ぎ)登山者があちこちの山から降りてくる独特の雰囲気の中を歩く街はどこか懐かしい。 明日はどこに行こうかな。
July 9, 2017
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成田空港のANAラウンジでブリュッセル経由でジュネーブに入る長女と別れた。 10分後、我ら3人もデュセル経由チューリッヒ行きに乗った。 次女はリフレッシュ休暇が取れたので全行程我らと一緒、長女は仕事の関係で最後まで参加迷ったので別便で途中合流。途中離脱。 スイスに着いてチューリッヒに一泊し、翌朝ベルンに向かった。 ベルン駅にスイス人のアンドレアス、ドイツ人のルーシー、インドネシア人のフェリとララが待っていた。私の友人のフェリとララがアンドレアスとルーシーの今月末の結婚式に参加する為来ているのである。 ルーシーとアンドレアスには去年の旅で会っている。フェリとララはインドネシアで彼らの家に泊めてもらった関係。思えば奇妙な再会。 その日は1日世界遺産のベルンの街をルーシーの案内で観光した。土曜日だったので、私の希望で3箇所の朝市からスタート。トリュフ入りチーズを買ったり、大きなエメンタールチーズを切り売りしてもらったり。日本にはないぺちゃんこ桃を買ったり。(これ好きなんだ) 熊公園、世界遺産の街並み、ミュンスターなど見学したり、テラスで食事したり。会話は英語、フェリとは時々インドネシア語。 午後、駅に向かって歩いていると、突然次女が誰かに腕を掴まれて驚いた。なんと、ジュネーブから来てベルン駅で合流するはずの長女に偶然出会ったのだ。 長女は初対面のルーシー達に挨拶をして、「私今着いたばかりだから、駅で後で会いましょう」と観光すべくまた世界遺産の街中に消えて行った。 これが、スイス旅行2日目(7月1日)のことで有る。
July 7, 2017
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