クレドのにっき

クレドのにっき

あるディセンダーの憂鬱。1


元はといえば、あんなのを拾ったのが悪い。
セリィ、こと何百年かぶりに目覚めたディセンダーは、大国・グランマニエの大佐と名乗る男を思い出し、手入れ中のサーペントソードを床に突き立てた。
そりゃ、こっちに下心がなかった、なんつぁ嘘になるよ?
でもさ、仮にも拾ってもらっといてアレ何様。
親善大使で、王族に敬称略って。しかもなに?ふなむし云々?
アタマ湧いてんのか、こいつわ。軍人で、護衛だろう。
例えばオレが世界樹に対してそんな態度とったら即廃棄だよ。
船にきたら来たで、船長おしのけて、あまつさえゆーこと聞かなきゃ海賊として…?
ああ、またムカついてきた。
まあ、その前に、あいつが飛ばした鳩の中身は変えてあるし。
自分の海色の髪をぐしゃぐしゃとかき回した。
「ああああああああ!!なまじルークがいい奴だけに、抹殺もできぬぇー!」
ルークはいい奴だ。
あんな部下持たされて、マジ可哀相。
こんなんで世界救えつーてもね、おかーさん。
オレ、さっさとゲーデと和解して還りたい…。


甲板に出て、風に当たっていると、カノンノが話しかけてきた。
曰く、「ディセンダーっていいよね」
…うん、きみのユメを壊したくはないな。
だけど、カノンノ、気づいてる?

きみの語る言葉は総て人間が好きなように作り変えた
ものだってこと。
もしーーオレがゲーデなら。
きみは、人間は、その排除を望む。
ずきり、と昔のーー
「ど、どうしたの、セリィ?!どこか痛いの!?」
いき、が、くる、しい。
わらう。
「だいーーじょうぶ。ちょっと、ね」
カノンノ・イアハート。
それは、…裏切り者の名前。


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