クレドのにっき

クレドのにっき

巴、料理す


「この宝箱って、副葬品なのかな」
全員が苦い顔になる。
「え…じゃあ僕達、ドロボウ?」
と、ルカ。
「墓漁りしてる時点でマズイかな…」
アンジュ。
リカルドが嘆息しつつ、
「…国王に許可を貰っているんだから、構わないだろう」
「あ、そだっけ★」
巴ぇ~、と脱力した声が上がった。

それにしても魔物の多い事多い事。
「Lv.あげといてよかったねー」
「マジで。クエストこなして良かったぜ」
巴が、王墓に行く前にLv.を上げておこうと提案したのだ。
スパーダはビッグバッドを薙払い、空いた隙間にウオントが迫ってきていた。防御できない!
「失!」
鉄製の矢が続け様に三本、ウオントに撃ち込まれる。
からん…と、ウオントの持っていた武器だけが床に落ちた。
薄目を開けると、巴が駆け寄ってきて、
「傷、見せて。ーーああ、これはちょっと深いかな?闇夜を祓う光よ、ヒール」
巴の身長はルカとそう変わらない。温かな光がスパーダの右腕に出来た裂傷を治していく。
「でも、服つくろわないとね。後でリカルドに頼んで針道具借りるから」
濃紺の瞳はまるく、まだ幼い。
16歳ーー三人の中間に位置するのだ。
いきなり、スパーダは巴を抱きしめた。
「な?!」
「ルカ!」
呼ばれたルカも抱きしめられる。
「オレは嬉しい!ハグハグ!」

「男の子って…」
「同感…」
「ガキだな」
ぼそりと呟いたリカルドに、アンジュがさらりと
「あらリカルドさん、お顔が赤いわ。どうしたのかしら?」
リカルドは額を右手で抑え、
「…からかうな、セレーナ」
うふふ、と掌で口元をおさえ、アンジュはイリアに同意を求めた。
「ダメダメ!10も年上が入る世界じゃあないわね!」
があん!
「あら、残念。可愛いわね、男の子(美形揃い)がじゃれてるのって」
「ほなウチもハグしてやぁ~、スパーダ兄ちゃん!」
エルマーナが抱きついて、四人は床に倒れ込んだ。
「所で、この世界のウオントは食べられるのかな?」
魚のパイを食べている時に、巴が呟いた。
開いた口が塞がらない一同を代表して、イリアが疑問を投げた。
「と、ととと巴?それってどういう意味」
にっこり。
「食べられるよね、みんな食べてるし」
一人だけグラタン!!
ルカ、蒼白。
スパーダ、ムンク。
リカルド、ムンク。
アンジュ、エルマーナ、意外とイケると舌鼓。
「いやあああー!さっきのアレかー!」
「あ、ウオントだ」
言下、矢が飛んだ。
「次はテリーヌかな?」
そんなわけで、僕はどんどんこの世界に馴染んで行っています。



巴サイドはあまり波風たちません。それは、巴にこの世界への興味が余り無いからなのね。
要するに、「どーでもいいや」な訳。
だから、ルカにはちょっと文句云ったけど、アンジュは興味ないし、リカルドにも同じくなのよね。
巴はアイアンアーチェリーをマスターした!
スパーダは嬉しい時のハグを習得した!
ウオントは切り身になった!

BGM/川田まみ:JOKER

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