NIJIの夢

NIJIの夢

許せない!


許せない!


許せないことがある。

昼食を摂るために牛丼屋さんに入った。
入るなり、 「店長を呼べ!」 という声が耳に入った。
見ると、5歳位の女の子を連れたお父さん風だった。
ウエトレスが平謝りに謝っている。
大きな声だったので、話は自然と耳に入ってしまった。

話の内容は、どうやらウエトレスが注文の品を1品間違えたらしい。
「どうしてくれるんだよ!」 と、ウエトレスを責めているところだった。
ウエトレスは伝票を持ち帰えり、店長と打ち合わせをしているようだった。
ところが、返品して新しいものを食べるのかと思っていたら、間違えたメニューを食べているではないか。
食べ終わったのか、子供はジュースらしきものを飲んでいた。

程なくして、店長が現れた。
今度は小さい声で話している。
しかし、身振り手振りで内容は理解が出来た。
店内にいた15~16人のお客さんは、事の成り行きを横目で見守っていた。
話がついたのか、子供を連れて立ち上がった。
レジで「ごちそうさま!」と男。
ウエトレスは 「ありがとうございました」 と深々と頭を下げた。

次の瞬間、店にいた全員が驚いた。
何とお金を払わないで出て行ったのだ。
食べた後を見て計算したら、デザートも含め1200円ぐらいだった。

私が許せないのは2つ。

1つは、お客全員の前で、ウエトレスを叱ったことだ。
確かに、店側に落ち度はある。しかし、間違いは誰にでもある。
何もみんなの前で、あんな大きな声で叱らなくてもいいのだ。
そっと影に呼び、 「注文を間違えているよ、交換してくれる?」 で済むではないか。

もう1つは、子供の前でそれを平然とやってのけた事だ。
同じような年頃の子供が、お客として数人来ていたが、みな下を向いていた。
その女の子は何を感じただろうか。
ただで食事が出来る方法を教えてくれた父親を 「偉い」 と思っただろうか。

「ただ」になったことは、お客と店の契約だからまだ許せる。
そんな汚い取引や、相手の間違い(大した間違いではないのに)を攻め立てて・・。
何も子供の前でやることはあるまい。
21世紀を担う、大切な我が子の前で・・・。
あの子が将来、同じことをしなければ良いのだが・・・・・。

同じ大人として情けなかった。
周りのお客は何かをひそひそと話していた。
そんなに騒ぎ立てて、食べたものを 「ただ」 にするような事か~~~ッ!
お前の心はそんなに小さくて狭いのか~!? 
子供を持つ資格などお前にはない!
あぁ~、まだ怒りが収まらない。あの男は絶対に許せない!!!

「人を褒める時は万人の前で。叱る時は誰もいない所で、本人にそっと」 とは、私のモットーであるが、私の考えは間違いか?


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