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2005年01月26日
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カテゴリ: アレルギー
 寄生虫、非常に嫌な響きだと思うのですが、それでもファンやマニアが多いという事に、価値観というものの多様性を感じてしまいます。寄生虫とは、文字通り寄生して生存活動を行うものですが、似たような生活形態に共生というものもあります。

 寄生とは、生物同士が一方の利益のみしか利益を受けないのに、密接な関係をもって生活するもので、典型的な例としてはギョウチュウやサナダムシではないでしょうか。しかし、最近判ってきた事では、腸内に寄生虫がいる事で、免疫の異常が抑えられ、アレルギーの症状が緩和される事が示唆されてきています。腸内に生息して、一方的に栄養を奪っていると考えられていた寄生虫は、腸内で免疫を整えるという利益をもたらしていたとも考えられます。

 それに対し共生とは、生物同士が密接な関係を持ち、どちらも損害を受けないものと定義され、アリとアブラムシの例がよく引用されます。この長らく共生の典型例とされてきたアリとアブラムシですが、実は考えられてきたような関係ではなく、アリがアブラムシのお尻を仲間の頭と勘違いし、挨拶として触角で軽く叩き、それを攻撃と思ったアブラムシが反撃のために蹴飛ばそうとして出す後足を、アリは挨拶を返してくれたと勘違いして攻撃を行わないという事が判ってきました。さらにアブラムシが攻撃を免れるために体液を出し、それをアリが挨拶の一環と考える事が、いかにも共生しているように見られていたようです。

 小さな生物の世界は、解っているようで正確な理解が行われていない事が多く、新たに解明される情報に驚かされる事も多々あります。特にさまざまな生物が種を超えて共に生息する環境には、見た目による思い込みも多い事と思います。小さな生物たちからもたらされる大きな驚きに、これからも期待したいと考えています。





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最終更新日  2005年02月02日 15時18分46秒
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