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2005年09月13日
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 普通に生活していた人が、突然原因不明の倦怠感、微熱、頭痛、筋肉痛、神経症状に襲われ、6ヶ月以上もその状態が継続、もしくは断続的に症状が続き、健全な社会生活が送れなくなる。運動や過労が原因ではなく、充分な休養を摂っても回復しない。そんな誰にでも突然訪れるかもしれない症状が、慢性疲労症候群と呼ばれるものです。

 現在、慢性疲労症候群の正確な原因は判っていません。しかし、ウィルス等の何らかの感染症を示す幾つかの可能性は報告されています。治療方法として抗うつ薬、ステロイド剤、抗ウィルス薬、サプリメント、ビタミン剤など、さまざまなものが使われ、それなりの効果が報告されていますが、決定的な治療薬や療法は確立されていないのが実状です。

 典型的症状の中には、発熱や喉の痛み、リンパ腺の腫れが起こる事や集団的発生も見られる事から、ウィルスによる感染症が疑われますが、集団感染については、全員が同一の環境下に置かれる事で同様のストレス受ける事に理由を求める説もあります。ウィルス説の中では、特にエプスタインバーウィルスが有力視されており、感染した際の症状や一般的に多くの感染者が存在する事から関連性が指摘され、同じウィルスでも1985年に改めて精神、神経疾患の病原性を持つ事が再認識された馬の病気ね原因ウィルスとして古くから知られたボルナウィルスも症状という点では有力とされています。

 また、湾岸戦争の後遺症として原因不明の慢性的疲労を訴える患者が多く確認されていますが、多くの場合、マイコプラズマに感染しており、適切な抗菌薬を投与する事で7割程度の患者が治癒した事から、マイコプラズマも原因の一つとして考えられています。実際、慢性疲労症候群の患者の細胞を電子顕微鏡で観察すると、マイコプラズマの存在を確認する事ができると言います。そうした幾つかの原因説に対し、ストレス等によって免疫に異常が生じ、感染していたウィルスやバクテリアが活性化、体内の感染を知らせるサイトカインやインターロイキンの異常分泌が続く事が慢性的な疲労感の原因と考える説も出されています。治療法に関するデータもまだまだ少なく、確たる治療法も無い上に、傍からは怠けているだけに見えてしまい、周囲の理解が得られないという困った疾患です。罹らないに越した事はないので、有力視されている原因の一つ、ストレスは溜めない様にしなければなりません。





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最終更新日  2005年09月13日 07時46分17秒
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