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2006年01月25日
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 レストランで食事をしていると、近くにいる人が何らかの処方薬を食後におもむろに取り出し飲用している・・・日常的にも見かける光景です。一定の年齢を境に生活習慣病の症状が見られる事から、それに合わせた薬剤の携行や飲用は広く行われている事でもあります。そうした日常的な行為の中にもさまざまな危険性が含まれ、その一端が報告されていました。

 これまでガンやHIVの感染症などの治療に用いられる毒性の高い薬剤に関しては、薬剤の効果と保有する遺伝子の変異の関わりについての研究が行われてきました。しかし、日常的に用いられている比較的毒性が弱いと思われる薬剤に関しては、ほとんど研究が行われていませんでした。

 今回、一般医療施設3件の外来患者607例を対象に検討した結果、患者の29%が、遺伝子によって効果が損なわれる薬剤16種類のうち少なくとも1種類は服薬していることが明らかになり、薬剤の中には広く用いられている抗欝剤のプロザックや血栓を防ぐ抗凝固剤のワーファリンも含まれています。処方頻度は若干低くなりますが、β遮断薬のメトプロロールやCa拮抗剤のジルチアゼムも含まれている事から、かなり一般的な薬剤と言えるのではないでしょうか。

 遺伝子に一定の変異が認められる患者がそれらの薬剤を服用すると、薬剤の分解や排泄の指標となる酵素の特性に変化が起こり、消化管出血や腎機能障害、めまい、心拍低下、低血圧、脳血管出血などの有害反応を引き起こす可能性があると言われ、注意が必要です。今後、同様の研究が更に進められると、薬剤の安全性確保や効果的な処方が円滑に行われ、医療費の削減も期待できる事となり、治療の質的向上に繋がる事も期待できます。多くの人が日常的に薬剤を飲用しているだけに、研究の早い進展を望みたいと思っています。





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最終更新日  2006年01月25日 07時35分21秒
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