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2009年01月13日
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カテゴリ: 食事
 食堂や小料理店、居酒屋など「おふくろの味」を標榜する店を見掛けます。おふくろの味は幼少期に経験した家庭料理の味の事、もしくはそれらによって形成された味覚の事で、個人によって固有のものと思えてしまい、店で不特定多数の個人に対して提供するものではないように思えてしまいます。

 一応、家庭で出されている事を連想させる料理の事をおふくろの味と、広義に解釈する場合もあるのでその事かと思いはするのですが、どのようなものがそれに該当するのかといろいろと考えてしまいます。

 おふくろの味の定義には、家庭料理の中でも素朴で毎日食べても飽きのこない料理とされます。また、食べた人が郷愁を感じるような料理や味付けとされ、少しでも安い食材を使って、美味しく、たくさん食べられるように工夫された料理とも言われます。少しでも安い食材となると旬や地域の産品が絡み、伝統的な調理法に創意工夫が行われ、手軽に調理できるという要素も関係してくる事が考えられます。

 メニューとして見た場合、肉じゃがや味噌汁が上げられる事が多いようで、世代間のばらつきの中でも代表格としての地位を確立しているように思えます。高度成長期以降の世代ではカレーライスやコロッケといった洋食も高い確率で上げられるとされますが、コロッケは早い時期から惣菜として売られていた事から、定義としての曖昧さを感じずにはいられません。

 食の歴史という観点からは、バブル期以降に登場した素朴な料理に回帰する需要に合わせた、「おふくろの味のように思える料理」がおふくろの味と呼ばれるものとなり、都市部を中心としたおふくろの味の提供店となっているように思えます。

 また、コンビニエンスストアの普及によって食の世界にもマーケティングの動きが大きくなり、核家族化の進行や少子高齢化、独居老人の増加といった要素を踏まえ、出来合いの料理の中でも郷土色を感じさせるものや、伝統食に類するもの、素朴さを感じさせるものがおふくろの味となっているようです。母親という唯一無二の存在と大多数の感性といった相反する要素が、おふくろの味という確たる分野と曖昧な定義も元となっているのかもしれないと思いつつ、子供にはしっかりとした家庭の味を覚えてほしいと思ってしまいます。





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最終更新日  2009年01月13日 08時28分57秒
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