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ニンタマ博士

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2009年10月07日
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カテゴリ: 食事
 子供の頃、養蜂業の家の子がいて、直接遊んだ事はないのですが近くに住む友人と遊んでいて、ここがあの子の家だと教えられた事があります。衝撃的だったのは、その子の家の裏手に水飴と書かれた業務用の大きな空き缶がたくさん捨てられていた事で、あれからハチミツという物がどことなく胡散臭く見えてしまいます。

 それでも甘い物に目がない身としては、ハチミツは大好きな食べ物の一つで、特に優しい香りとすっきりとした風味のトチノキのハチミツは、大きなビンで購入して常備するほどのお気に入りとなっています。

 ハチミツの元となるともちろん花の蜜となるのですが、花は蜜を用意する事で虫などの生き物を呼び寄せ、大切な受粉作業を行ってもらいます。花の蜜は受粉作業の対価として用意されるとも言え、甘い味の素はオリゴ糖の一種、スクロースが中心となっています。

 スクロースが甘さの中心となった花の蜜ですが、ミツバチによって集められ、巣の中に蓄えられてハチミツになると成分がブドウ糖や果糖、イソマルトオリゴ糖、グルコノラクトンへと変化しています。ミツバチが運搬のために体内に一旦花の蜜を取り込んだ際に、体内にあった転化酵素のインベルターゼが加えられるためで、スクロースから単糖類のブドウ糖、果糖へと変化している事によってハチミツは消化吸収に優れたエネルギー源となっています。

 ミツバチは花の蜜を見つけると、一定の法則に従った飛び方をして仲間に花の位置を教えます。場所を教わった仲間のミツバチ達は一斉にその場所を目指し、花の蜜を集めて帰ってきてハチミツの製造が開始されます。単純に花の蜜を集めただけと思われがちのハチミツですが、でき上がりまでは意外と手がかけられていて、自然界が作り出す工業製品のような一面も持ち合わせています。

 運搬の際に転化酵素が加えられた花の蜜は、ミツバチの巣に蓄えられて徐々に成分が変化していきますが、酵素の活性を助ける要素として温度管理が重要になってきます。意外にもミツバチの体温は高く、たくさんのミツバチが出入りしている蜂の巣の温度は常に35度に保たれて、酵素が働きやすい温度設定になっています。

 また、常に35度に温められているハチミツには、働き蜂の羽によって風が送り続けられるという送風行動によって水分が蒸発させられ、糖分が80%という極めて濃縮された状態になっています。

 小さな体のミツバチが何度も巣と花を往復しながら蜜を集めてくる事自体も大変な事に思えますが、その後もかなりの手間がかけられている事を思うと、しっかり感謝しながらいただかなければと思ってしまいます。





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最終更新日  2009年10月07日 07時35分46秒
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