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2014年02月06日
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カテゴリ: 食事
 相変わらず私の中で明確な答えが得られない事の一つに、牛乳を飲むべきか、飲まないべきかというものがあります。牛乳は完全栄養食に近く、牛乳を毎日飲む事で健やかな日々を過ごせるとする肯定派と、牛乳が健康に良いと信じられ、毎日のように飲用される事で多くの健康上の不具合が生じているとする否定派。どちらも充分に納得できるだけの根拠が示されておらず、どちらの立場を支持するべきか判らない状態が続いています。

 否定派の意見の中には牛乳は血液とほぼ同じ成分であり、それ故に飲むべきではないとするものもあるのですが、世界の食文化を見回してみると、血液を食材とするという事については問題がないように思えます。

 ユダヤ教やイスラム教、エホバの証人の信者の間では血液を飲む事や、血液によって作られた食品を摂取する事は戒律で厳しく禁じられています。日本でも見られる「白魚の踊り食い」のような小さな動物を、生きたまま食べるという摂取方法も血液が含まれているために禁止されている事から戒律の厳格さを伺う事ができます。

 しかし、そうした宗教的な血液摂取への禁忌は稀な例となっていて、獲物となった動物に豊富に含まれ、栄養価が高い血液は食材の一部として扱われる場面の方が多くなっています。

 家畜として飼育していた豚を屠殺し、さまざまな素材として余す事なく使い切る事で厳しい冬を乗り切ってきた伝統を持つドイツでは、保存食であるソーセージに血液を入れた物が作られていて、味にコクを持たせ、栄養価も高める重要な素材となっています。血液を使ったソーセージはブータンでも作られていて、血液そのもので作られたソーセージや血液を加えたプディングなどが伝統的に食べられています。

 アジアでも中国やベトナムで豚やアヒルの血液を使った食材が見られ、特に中国では豚の血液を塩水を使って凝固させた「猪紅」と呼ばれる豆腐のような加工食品が作られ、お粥や鍋料理の具材として食べられています。

 日本では長い間、四足歩行の動物の肉を食べる事を仏教の戒律や穢れを嫌う神道の考えから禁忌としていたのですが、スッポンや鯉、一部の蛇などの血液を精が付くとして飲用する習慣があり、完全に血液を摂取する事に否定的ではなかった事が判ります。

 そうした血液を食用とする文化は世界各地に見られ、牛乳を血液と成分的に同じであるとして飲用を否定する事は、根拠に乏しく、感情的な事のように思えます。玄米食と同じく、肯定すべきか否定するべきか、早く明確な答えを見付けたいと思ってしまいます。





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最終更新日  2014年02月06日 07時59分36秒
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