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2014年03月05日
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カテゴリ: 食事
 父親が極度の魚嫌いという事もあり、魚料理は他の家庭よりも食卓に上る機会が少なかったように思います。栄養のバランスを考えてか、たまに魚料理が出される事はあっても父親だけ別なメニューで、料理も煙のせいで家の中が魚臭くなってしまわないように煮物が多くなっていました。

 当時はそれほど魚を食べるという事を意識していなかった事もあり、それほど食べたいとも食べなければとも思っていなかったのですが、仕出し弁当に入ってくる鯖の切り身には如何にも焼き魚という感じがして嬉しかった事が思い出されます。しかし、その頃は弁当の片隅に寒天と淡雪を合わせた物が入れられている事が多く、隣接する鯖と密着する事で魚臭い寒天と緑色が移った鯖には閉口するものがありました。

 詳しく聞いた事はないのですが、父親の魚嫌いは子供の頃、鯖に当たった事が原因らしく、それも鯖という食材を食卓から遠ざけていた理由と思えてきます。鯖は鮮度が落ちやすく、食当たりを起こしやすい魚といわれます。一般的にはヒスチジンというアミノ酸の一種が多く含まれていて、それがアレルギーを誘発するヒスタミンに変化する事が鯖の食当たりの原因とされます。

 白身の魚と比べると鯖には多くのヒスチジンが含まれています。しかし、マグロやブリ、キハダマグロなどには鯖の1.5倍ものヒスチジンが含まれていて、ヒスタミンによる食当たりが鯖だけに限った事ではないと思えます。

 鯖以上のヒスチジンを含んでいながらマグロやブリ、キハダマグロなどが「生き腐れ」といった鮮度だ落ちやすく、食中毒を起こしやすいといういいかたをされない事については、鯖が表層の浅い海を泳ぐ魚であるために身が柔らかく、細胞間の水分の移動が多くて死後の成分の変化が多い事や、ヒスチジンをヒスタミンに変える細菌が多いためといわれます。

 ヒスタミンに変化する事でアレルギー症状を引き起こしたり、生臭さの原因となる事から厄介者のようにいわれる事の多いヒスチジンですが、人は子供の頃は体内で合成する事ができず、子供に籠っては必須アミノ酸となっています。

 ヒスチジンは子供の体内で成長を促進する働きを持つとされる事から、私がちゃんとした大人になれていないのは子供の頃に極端に鯖を食べていないからかとも思えてくるのですが、キハダマグロやブリは少ないなりにも食べていた気はするので、父親のせいとばかりはいえないかと改めて思ってしまいます。





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最終更新日  2014年03月05日 07時47分54秒
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