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2014年03月17日
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カテゴリ: 食事
 いつの頃からか、日本の各地で大震災が間近なようにいわれるようになり、与えられる情報を鵜呑みにしてしまうと大きな不安を感じる事となってしまいます。以前、そんな不安から震災が起こった際の食料になるようにと、数日分の缶詰を備蓄していた事があります。

 缶詰は安定して長期に渡って日持ちが利く事から、一定期間、保管した後、新しい物と入れ替えておくようにすれば安心と考えていたのですが、予定していた一年が経過して最初の入替えが巡ってきた際、新しい物と入れ替えた缶詰を数日に渡って食べ続ける事となり、いろいろと考えさせられる事となりました。

 缶詰は一般的なスーパーの缶詰売り場に並べられている物を、同じ物がなるべく重ならないように選んだのですが、バラエティーに富むようにするとメーカーやシリーズが異なる事となってしまい、缶の大きさや形状が違って思いの外、保管に場所を取ってしまったり、安定が悪くて重ねていた物がちょっとした衝撃で崩れてしまいます。

 缶詰の内容も魚、特にサバやサンマ、イワシといった青魚が中心となってしまい、牛肉の大和煮や赤貝の煮物なども含まれてはいましたが、一般家庭の調理とは違う高温高圧の調理方法はどれも食感を同じにしているように感じられ、甘辛い味付けも似たり寄ったりに思えてきます。

 それでも将来の緊急時に備えるためと思いながら数日に渡って缶詰を食べ続けていたのですが、いつもと変わらない平和な日常の中にいるため缶詰を食べ続ける事に飽きたという事が感じられ、災害時には缶詰だけでも食べられる事がこの上なく幸せな事に思えてくるのか、瓦礫の中で雨風をしのぎ、寒さに耐えながら冷たい缶詰を食べながら何を考えるのだろうといった疑問が湧いてきました。

 先日の阪神淡路大震災では、水が手に入らない状況下では備蓄してあった乾パンがパサパサし過ぎていて飲み込むのが困難であったり、避難する事に精一杯で入れ歯を持ち出していなかった事から食べる事ができない、冷え切った体では冷たい食べ物は喉を通らないといった意見が聞かれ、非常食は役に立たないという事がいわれていました。

 そうした経験を踏まえて、最近では非常食ではなく災害食というあり方が考えられるようになってきました。災害食は、災害発生時に被災地で生活や救助活動をする人たちのために備蓄しておく食品という点では従来の非常食と同じなのですが、ライフラインの復旧状況に応じて利用可能な熱源や調理設備を想定し、幅広い状況の食事を行う人に対応して、災害の直後から通常の生活に戻れるまで、心身の健康を維持できるようにする食品という点が異なっています。

 東日本大震災を機に災害後の限られた食材、熱源、調理施設といった状況下で、如何に手早く簡単に美味しい物を作り上げるかといった「災害レシピ」という考え方も広まり、インターネットを通じた情報交換も行われています。災害時、食べる事ができるだけでも幸せなのかもしれませんが、食べる事は生きる事。明日への活力を生む食事ができればと思ってしまいます。





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最終更新日  2014年03月17日 07時51分19秒
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