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2014年08月12日
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カテゴリ: 食事
 学生の頃、学校の近くには古本屋がたくさんあり、昭和の情緒を色濃く残す店構えを見せてくれていました。中を覗くと無愛想で無口だけど本好きという感じの店主がいて、街中のデパートで新古書の特別販売が行われると決まって会場で見掛ける事ができていました。

 そんな古書店も中古のゲームソフトが売り買いされるようになった頃から少しずつ様変わりが始まり、昔ながらの商売を続ける古書店は店主の高齢化もあって徐々に姿を消していき、今ではチェーン展開する店が郊外に大きな店舗を構え、何でも買い取りますという広告の下に商売が行われていて、かつてのゆっくりと時間が流れてそうな店は過去のものとなってしまっています。

 学校の周辺だけでなく、街中からも昔ながらの古書店が姿を消していき、寂しさと後世に残していくべき書物を伝えるという役割の損失への危惧を感じていたのですが、京都の古書店が日露戦争当時の日本軍の重要な資料を入手というニュースを聞き、未だに昔堅気の古書店は健在と嬉しく思っています。

 資料は日本軍の食料や資材を調達する部門の幹部クラスの人物の手によって作成されたもので、軍医部長として従軍していた作家の森鴎外(森林太郎)の名前も記載されています。

 森鴎外と日露戦争というと、頑なに玄米食を否定し続け、脚気の原因をウィルス説まで持ち出してしまったために、兵士の間に脚気を蔓延させてしまった事が思い出され、膨大な脚気患者を生み出すに至った食料事情なども今回の資料からは詳細な情報が得られるのではと思っています。

 日露戦争では従軍した兵士たちが味を憶えて帰還し、その後の普及の原動力になったとしてカレーライスや白菜普及の転機となったともいわれます。戦争という巨大な出来事は、さまざまな物事にたくさんの影響を与えます。その戦争を食という観点から記録した資料が何をもたらしてくれるのか、とても興味がある事となっています。





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最終更新日  2014年08月12日 07時54分33秒
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