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2014年12月02日
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カテゴリ: 食事
 人が何らかの危機に遭遇した際、思わず悲鳴を上げてしまいます。その悲鳴を聞いた人は何らかの事態が起こった事を察知し、周囲を警戒したり、異常事態の情報を知るために悲鳴がした方へ移動したりといった行動を採るのですが、悲鳴だけでは事態の詳細を知る事はできず、どのように対処するかを判断する事もできません。

 蜂の場合、攻撃を受けたり、巣に近付くものがあれば毒液を放出し、その毒液に含まれる「警報フェロモン」によって外敵の存在と攻撃の必要性を知らせる事ができます。

 蜂が発する警報フェロモンは比較的単純な成分で構成されているとされ、自然界にも同様の成分が多い事から誤報を防ぐために3種類の成分を並行して使う事で、無駄に攻撃モードにならないようにしています。

 人の悲鳴と比べて蜂の警報フェロモンはとても合理的な仕組みのように思えるのですが、さらに優れた警報システムを植物が採用している事が先日の研究によって明らかにされていました。

 植物にも感情があり、電極を設置して電気の流れを観察する事でその存在を知る事ができるという実験を見た事があるのですが、葉を虫にかじられた植物はともかく、その近くに生えている同種の植物も同じような感情を抱き、その虫に対する毒素を用意する事も知られていました。

 その仕組みとして葉を虫にかじられた際、植物はフェロモンのような物質を放出し、近くにいる同種の植物は放出されたフェロモンに触れる事によって葉を食べる虫が近くにいる事を知ります。

 さらに植物はそのフェロモンを細胞内に取り込んで変化させ、虫に対する毒素として使うという事が先日行われた研究によって明らかにされていて、警報と共に武器になるというのは非常に合理的な仕組みのように思えます。

 人に置き換えると、何かに襲われた人が悲鳴を発し、その悲鳴を聞いた人は悲鳴を体内に取り込んで自分が襲われた際の防御用の武器とするというもので、緊急事態の察知と防御の準備が同時に行える事になります。

 不測の事態に応じてその場を移動して逃れるという事ができない植物故に発達し、洗練された仕組みという感じがして、危機を知らせ、警戒と準備を同時にさせるという合理性の中に植物の優しさが感じられるようにも思えます。





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最終更新日  2014年12月02日 08時03分33秒
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