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2014年12月24日
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カテゴリ: 食事
 年明け早々に飲食店における豚レバーの刺身の提供が法的に禁止されるというニュースに触れ、既に提供が禁止されている牛レバーの替わりに豚レバーをメニュー化する店が急増していたという事に驚いています。

 まだ調理をする事がなかった子供の頃から、豚肉にはしっかりと火を通すようにいわれていて、豚肉を生で食べるという発想は全くなかったのですが、最近ではそうした事を教える親がいなくなった事も豚のレバ刺しが急増した背景にあると解説されていました。

 豚の飼育や豚肉流通の安全性も高まり、SPF無菌豚という表示もそれほど珍しいものでもなくなって、昔ほど神経質に火を通して安全性を確保しなくてもよくなったのかもしれない事が、豚肉を生で食べる事の危険性を教えなくなった事に繋がったのかと考えながら、教えられて育った私もこだわりの焼き肉店などで、「今日はとても良いレバーが入りました。ぜひ刺身でどうぞ」と出されると、つい食べてしまうかもしれないと思っています。

 飲食店で出されるのだからと信用してリスクを忘れてしまう事や、親と一緒に危険性を理解しておらず、食中毒への抵抗力も低い子供も食べる事を考慮しての法制化だとは思うのですが、今回の、そして牛レバーの際の法制化についてはかねてより賛否両論がありました。

 豚のレバ刺しの提供拡大は牛のレバ刺しの提供が禁止された事によるもので、牛レバーを禁止した事によってよりリスクの高い豚レバーが使われるという結果になっています。豚レバーの禁止は同じ流れを生む可能性があり、猪や鹿などの野生動物のレバーが替わりに刺身として使われるようになる事も考えられます。

 牛や豚と違い猪や鹿は商業用の飼育や食肉加工といった部分が整備されておらず、生食する際のリスクは豚の比ではないという事も考えられ、害獣として駆除されたものが正規のメニューに掲載していない裏メニューとして販売されてしまう可能性もあります。

 「今朝、仕留めたばかりだから新鮮そのもの」として刺身で生食した場合、鮮度は確かでもE型肝炎ウィルスや寄生虫への感染リスクは存在します。危険だから法律で提供が禁止された。法律で禁止されていないから危険ではないといった意識が芽生える事は、さらに大きなリスクを生む事にも繋がりかねません。

 国民の健康と生命を守るために法的に制限を設ける事は大切ではあるのですが、単純に禁止してしまうのではなく生食用の素材の飼育方法や処理方法、処理施設や流通経路の安全管理などの整備と消費者への生で物を食べる事へのリスクの周知など、別な方向性が必要なのかもしれないと思えてきます。





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最終更新日  2014年12月24日 07時58分04秒
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