尽心上巻


尽心(上) 1 2 其の心を存し、其の性を養うは、天に事ふる所以也。
尽心(上) 1 3 殀寿弐(うたが)はず、身を修めて以て之を俟つは、命を立つる所以也。
尽心(上) 2 其の道を尽くして死する者は正命也。桎梏して死する者は、正命に非也。
尽心(上) 3 1 万物皆我に備はる。身に反りみて誠なれば、これより大なる楽しみ莫し。
尽心(上) 3 2 強恕して行ふ、仁を求むること、これより近きは莫し。
尽心(上) 6 人は以て恥づること無かる可からず。
尽心(上) 7 機変の巧を為す者は、恥を用ふる所無し。
尽心(上) 8 善を好みて勢を忘れる。其の道を楽しみて人の勢を忘る。
尽心(上) 9 1 士は窮しても義を失わず。達しても道を離れず。
尽心(上) 9 2 窮すれば則ち独り其の身を善くし、達すれば則ち兼ねて天下を善くす。
尽心(上) 14 1 仁言は人声の人の深きに入るに如かざる也。
尽心(上) 14 2 善政は善教の民を得るに如かざる也。
尽心(上) 14 3 善政は民之を畏れ、善教は民之を愛す。善政は民の財を得、善教は民の心を得る。
尽心(上) 15 1 人の学ばずして能くする所の者は、其の良能也。
尽心(上) 15 2 慮らずして知る所の者は、其の良知也。
尽心(上) 17 其の為さざる所を為すこと無く、其の欲せざる所を欲するこ無し。此の如きのみ。
尽心(上) 18 人の徳、慧、術、知有る者は、恒に?疾に存す。
尽心(上) 19 大人なる者有り。己を正しくして、而して物正しき者也。
尽心(上) 26 墨子は兼愛す。頂を摩して踵に放るも、天下を利するは之を為す。
尽心(上) 33 1 士は何をか事とする。孟子曰く、志を尚くす。
尽心(上) 33 2 何をか、志を尚くすと謂う。曰く、仁義のみ。
尽心(上) 33 3 一無罪を殺すは、仁に非ざる也。其の有に非ずして之を取るは、義に非ざる也。
尽心(上) 33 4 居悪にか在る、仁是也。路悪くにか在る、義是也。仁に居り義に由れば、大人の事備わる。
尽心(上) 41 1 道は高し、美し。宜んと天に登るが若く然り。
尽心(上) 41 2 君子は引いて発せず、躍如たり。中道にして立つ。
尽心(上) 42 天下道有れば、道を以て身に殉へ、天下道無ければ、身を以て道に殉ふ。
尽心(上) 44 已む可からざるに於いて已むる者は、已めざる所無し。
尽心(上) 45 君子の物に於けるや、之を愛すれども仁せず。



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