「のり2・クラシカ」鑑賞日記

「のり2・クラシカ」鑑賞日記

22日 渡邊一正&東京フィル定期/小山実稚恵


東京フィルハーモニー交響楽団第750回定期

1・ラフマニノフ
   ピアノ協奏曲第3番二短調30
     小山実稚恵(ピアノ)


****************** intermission ************

2・ラフマニノフ
   交響曲第2番ホ短調27



 2008.2.22.19:00 サントリーホール 2-C8-29

一昨年のN響定期初登場の時にもラフマニノフ作品(交響的舞曲)をとりあげシャープな切れ味を示した渡邊一正、今夜の東フィル定期では前半の小山実稚恵をソロに迎えたピアノ協奏曲第3番では見事なほどの繊細な伴奏指揮でオケとともに素晴らしい出来映え。

一方、小山実稚恵のピアノは第1楽章の弱音で開始される出だしのニュアンス豊かな音色、そして3楽章フィナーレでの堂々としたダイナミックなピアノタッチの動きを含めて非常にスケールの大きな演奏で言葉もないくらいの素晴らしさ。

第2楽章での管楽器との対話も。。。
まさにこの曲は彼女の十八番と呼ぶべきだが聴くたびに何かしら進化も感じる。

休憩後の交響曲第2番、16型フル編成ながら各楽器の細部まで見通しの良い演奏で
3楽章アダージョも耽美的というより端麗辛口の切り口で東フィルも端整な響き。
惜しむらくは終楽章で大きな盛り上げをみせてクライマックスを築くのかと思いきや、いささか肩透かしの感、平板なフィーナレで終わる、ものの一つのスタイルには違いない。
大昔にプレヴィン&ロンドン響のナマ演奏の感じと似ているが、今夜の演奏は立派な演奏に違いないがもう少しロマンの香りが欲しかった。

今夜の東フィルの5人のホルン隊はまずまずの危なげない演奏。
★★★★☆

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