「のり2・クラシカ」鑑賞日記

「のり2・クラシカ」鑑賞日記

13日 ノセダ&BBCフィル/ヒラリー・ハーン


BBCフィルハーモニック


1・ストラヴィンスキー
   歌劇「妖精の口づけ」より
     ディヴェルティメント


2・シベリウス
   ヴァイオリン協奏曲
     ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)

アンコール曲
  J・S・バッハ:無伴奏パルティータ第2番からサラバンド

************ intermission *****************

3・チャイコフスキー
   交響曲第6番「悲愴」


 2008.3.13.19:00 サントリーホール 2-LD6-9

ジャナンドレア・ノセダ率いるBBCフィル、ノセダのオーバー・アクションとも云える身振り(指揮)
の割には何とも冷静な音楽を紡ぐ楽員たち、それが如実に現れていたのが最初のストラヴィンスキーの曲で奏された音楽は無色透明な世界でいささか退屈を覚えたが
ハーンを迎えたシベリウスでは、このオケの無機質ともいえる音色が却って
効果的な響きとなってハーンの暖色系のヴァイオリンの音色を浮き立たせる
結果となった。
ハーンのヴァイオリンはあたかも彼女の体の一部のようでオーソドックスな演奏なのに何故か
聴いていて、ぐいぐい引き込まれる。
全くもって立派な演奏の一言。

盛大な歓声拍手に応えて、”バッハのサラバンドです”と日本語で曲目を紹介
するひとコマも、指揮者のノセダも舞台下手後方の楽員席で座って聴いていた。

休憩後のチャイコフスキー「悲愴」は楽章間のインターバルをとらずに殆ど続けて演奏されたがストラヴィンスキーと同じくオケから聞こえる音楽は抑揚に乏しい表現でノセダの激しい動きと時折聞こえる吐く息や唸り声とは正反対の音楽。
BBCフィルのオケ自体はミスも無く良い演奏ではあったが。

この「悲愴」の生演奏に関しては先年の来日演奏会でのゲルギエフ&ウィーン・フィル
の壮絶な演奏に接しているので未だその呪縛から逃れられないのかも知れません。
★★★★☆

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: