〜 Leona's Note ~

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「山廃って、なーに?」



日本酒作りでは、酒母(モトともいいます)づくりが大きな鍵となります。
酒母というのは、清酒酵母を培養したもので、
お酒の種になるものです。

酒母は、「速醸系酒母」と「生もと系酒母」に大別されます。
速醸系酒母はスタート時に製成品の乳酸を添加して10日~2週間ほどでできるのに対し
生もと系酒母は自然に存在する乳酸菌によって乳酸を作り出すため、約1ヶ月ほどかかります。

雑菌の繁殖をおさえて、この酵母だけ培養するということは大変難しいため、
乳酸菌で雑菌をおさえつつ、清酒酵母だけを培養してみようという方法が考えられました。

まず、「山卸(やまおろし)」という方法の手順を簡単に説明します。

やまおろしという名前の由来は、蒸米などを山のように積み、すりおろすことからきています。
蒸米、麹(こうじ)、水を仕込む。→櫂(かい)という道具ですりおろす、→乳酸菌が酸を出すのを促進する、
という作業工程を必要としていました。

この作業は寒い時期に深夜~早朝にかけて行うことをはじめ、大変な労力を要します。
この作業を簡略、効率化を図ったのが、山卸を廃止した手法。
それが「山廃仕込」です。

麹と水を仕込んで、麹の酵素が溶けだしたところで汲み上げ、
それを蒸米にかけて混ぜ合わせるというもの。
山廃のおかげで作業そのものは簡略化できましたが、
あわせて杜氏の技と勘が味を大きく左右しています。

山廃は、一般的には酸度が高め、豊潤で深い味わいという特徴があげられます。

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<静岡の蔵元ひでさんより>

「酒母は名前の通り「酒の母」です。
米麹と蒸米と酵母と仕込み水を合わせて温度管理をしながら、約2週間かけて酵母菌を増殖させていきます。
酒母が出来あがって初めてお酒の仕込みに入れるんですよ。
酒母の出来の良し悪しが酒質を決めると言っても過言ではないのだ。」

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